何故バフォルメデスは勝てないのかを真面目に考査してみた
・今回の患者はいつもの奴です
皆さんこんにちは。あまつ貝です。
今回はこのnoteにおける定番ネタの一つ、クソカード治療について自分なりに徹底解説します。
一般的には知られていない「冥焔の魔王 バフォルメデス」というカードの重症度合い、重篤な欠陥について頑張って解説しますので、最後まで読んで頂ければ幸いです。
それでは本文へどうぞ!
・「冥焔の魔王 バフォルメデス」とは(過去記事からの再録)
月ブシプロモで初登場したカードでメインVになるのですが、これが恐るべきクソカードなのです。まずは性能を見てみましょう。
まずはアタック時効果から見て行きましょう。2枚吸って1ドローなので2:1交換となりそもそもアド損になる能力となっています。
ルインコレクターの様に2枚分のコストになるカードがあったり、吸われた時に何かしらアドが取れるカードがあればまだ許容出来るのですがこのクソカードはそれを赦しません。
なんとG3しか吸えないという意味不明の制約が付いているせいでカードプールに乏しく、横に出すユニットの質が低過ぎるというデッキ構築単位での重篤な欠陥を抱えるクソカードなのです。
またソウルの枚数によって横にブーストとガード値を付与してくれるのですがインターセプトは付与してくれない為、結局単にG3が多いだけでガード値に乏しくここも重篤な欠陥ですね。
総じて
①本体の効果で2枚が1枚になるのでリソースが減って行くのにそれを補填出来るカードがない
②そもそもダークステイツ全般のG3層が弱すぎて横のユニットが打点、展開力共に弱すぎる
と本体だけでなく横の質も低く手の施し様がない重篤な欠陥を抱えたデッキです。
・環境における立ち位置(ここからが新規解説部分)
ここからはバフォルメデスの環境に与える影響を見て行きましょう。
(運命大戦時点での環境で多いデッキとの対面想定なので無幻双刻発売以降主要なデッキは変わると思われます)
対シラヌイ
ただでさえ展開力に乏しい所に支配で盤面に残ったユニットを取られるとかなり厳しいです。引きが悪いとアタック時に吸うG3がいないという事はザラにあります。
一気に点を詰めるのが難しくロングゲームになりがちなデッキなのでクレストで相手の打点が上がり続けるだけでも厳しいです。
総合的に見て不利対面です。
対ルアード
G1が多く序盤から走られ易いデッキなのでG3過多でガード値に乏しいバフォルメデスでは序盤の安い打点を受けるorトリガーを切って守るという展開になりがちなのでダメージレースは終始厳しいです。
竜皇でダメージコントロールされて点を止められてもVのアタック時効果が使えないという事はないのですが、シラヌイ同様クレストで打点が上がって行くだけで既に厳しい対面と言えます。
総合的に見て不利対面と言えます。
対ヴァルガ
シラヌイの所でも述べましたが展開力に乏しい(くせにG3を2枚吸わないと効果が使えない上に1枚しか還元してくれない)デッキなので前列を消し飛ばされるだけで厳しいです。
ディヴァインスキル発動圏内まで早々に持って行く為に序盤から走って来る事が多いので上手く横殲滅してロングゲームに持ち込みたい所ですが、伸ばした所で相手の攻撃を止め続けられるガード値があるのかとそれまで山が残るのかが怪しいです。
やはり不利対面と言えるでしょう。
対エバ
最後に仙台会場でも結果を残し、今後環境上位に間違いなく食い込んでくるであろうエバ対面について解説します。
ピーポくん『審査怪獣 イミグラー』の登場によって序盤からの攻め手を増やしつつ3ターン目から『楽園堕としの好奇心 エバ』にライドする事が出来る様になりました。
『知恵の泉 エバ』の優秀な起動効果を使ってから楽園堕としにスペリオルライド出来る様になったので山の圧縮率が更に向上しました。
道中で山圧縮も出来つつオブスクデイトで☆2の攻撃か前列全員バトルで攻め手を削ぐかをこちらの受け方を見てから決められるのが厄介な所ですが、バフォルメデスの場合どちらを出されても厳しい事に変わりはありません。
ここまで散々述べた通り展開力がないので前列を飛ばされると次のターンにアタック時が使えるかも怪しいです。
ガード値も薄いので☆2を展開されても厳しいです。
相手のオブスクデイトのインターセプトによるガード値の高さも非常に厄介で点を詰めるのがかなり難しい相手です。
これまた不利対面と言わざるを得ないでしょう。
要するに
ここまでバフォルメデスがさも環境上位のデッキと戦えるデッキの様な書き方をしましたが、正直バフォルメデスで有利対面になるデッキは思い付かないのが現状です。
あまつ貝君の周りで弱いデッキとしてすぐ引き合いに出されてしまうとても可哀想なユージンですら「除去を持っている」という1点だけでバフォルメデス側が不利対面になります。
なので環境に与える影響は全くないです。正直こんなデッキ特に何も対策しなくても勝てます。恐らく現状のDスタンにおけるぶっちぎりの最弱デッキ、それがバフォルメデスです。
・何故勝てないのか
散々勝てないと行って来ましたがここからは勝てない理由について、最初に問題点として上げた2つの観点から解説します。
①本体の効果で2枚が1枚になるのでリソースが減って行くのにそれを補填出来るカードがない
運命大戦時点でのDスタンのカードプールにおいて、ダークステイツの『ソウルに置かれた時』というテキストを持っているカードは(パラレルを除いた単純な種類数で)19種。
この中でバフォルメデスで吸う事が出来るG3のカードはオセラジェストがVの時に吸われないと意味がない『スチームアーティスト ティリガン』のみ。コイツの効果がバフォルメデスでも使えたら本当に特効薬だった。
なので現状バフォルメデス自身の効果でソウルに入れられるG3の中に直接アドバンテージが取れるカードが存在しない事になります。(少なくともDスタンの中での話)
他のグレードが吸えればまだ救いようがあったのですがバフォルメデスのG3しか吸えないという意味不明の制約がここで足を引っ張って来る形になります。
②そもそもダークステイツ全般のG3層が弱すぎて横のユニットが打点、展開力共に弱すぎる
①の内容と重複する所もあるのですがそもそもダークステイツのG3ユニットが基本的に弱いユニットしかいないのが問題となります。
まずは高レアのカードから見て行きましょう。
G3かつRR以上でリアガードとして使えるユニットが少なく、出てもほとんどが他の軸の専用サポート、そうでなくともバフォルメデスとは噛み合わせの悪い能力です。
サイクル系のG3も2種類ありますがやはりバフォルメデスとは噛み合わせの悪いカードです。
まずは『因果竜 クルーシャル・ドラゴン』から見て行きましょう。
ダメトリ1枚分を踏み越えられる効果は横の打点が低過ぎるバフォルメデスにおいてかなり貴重ですが、そもそもの打点が低い為結局大した要求値を取れない事が多いです。(結局ダメトリ1枚乗っても要求値は変わらないので相手の手札しけさ)
アタック時効果も展開力のないバフォルメデスでは使って行くのが難しいです。
前述したG3以外のソウルに置かれた時に効果を発揮するユニットを吸う等の使い道はありますが、そもそもバフォルメデスは展開力だけでなくドローソースもロクな物がありません。
G3以外を多くしてコンボ性の高い動きを入れてしまうと単体で何も出来ない札ばかり固まりバフォルメデス自身のアタック時が使えないという本末転倒な結果になりがちです。
そもそもブーストされずにアタックするという条件がG3にブーストを付与出来るバフォルメデスの効果と全く噛み合っておらず、全体的に使いにくさを感じます。
続いては、このnoteにおいては『医龍』としてお馴染みの『魂葬竜 ノクタルジオ』。
以前の大会参加レポートで紹介しましたが、ドロー効果とドロップからソウルに入れる効果は強いです。
しかし、バフォルメデスはソウルを吐く効果ではなく、ソウルにG3以外が入っても特に意味がありません。なので結局ソウルの枚数が無駄に増えるだけになりがちです。
そもそも、ドラジュエルド等と違ってデッキの動きにG4が必要という訳ではなく全く引け無かったり、逆に複数枚手札に嵩張っても事故札にしかなりません。
しかも事故札になるリスクを抱えて運良く揃ってもやる事がただのCB1で1ドロー。他のデッキと比べてあまりにも見劣りします。
リアガード用の汎用枠で相性のいいカードは『炎尾の曲芸師 ミロスラヴァ』位です。
ミロスラヴァは展開力のないバフォルメデスにおける貴重な面を広げられる能力で噛み合わせはいいです。
しかし、バフォルメデスではG3以外を盤面に出す利点が薄く、あらかじめソウルから出したいユニットを仕込んでいないと機能しないのが物足りない所です。
他にも、こちらはレアですが『タイムジャレイト・ドラゴン』もソウルにG3を仕込みながら1ドローで手札交換が出来る上に、ソウルに仕込んだカードを前述のミロスラヴァでコールしたりも出来る等このデッキにおいては貴重なドローソースとなります。
しかし、これらのカードは登場時を使ってしまった後は盤面で何の役割も持たないバニラ同然のカードなのが難点です。
専用サポートがあればそれを軸に構築を考える事が出来るのですが、バフォルメデスの初出はカードのおまけに付いてくる内容の薄さに対して無駄に高い雑誌でお馴染み月刊ブシロードのプロモカード。
なので今後専用サポートが追加される可能性は極めて低いと言えるでしょう。そんなんだから月ブシ休刊になったのでは?
・本体の性能について
ここまでリアガードの性能について解説して来ましたが、横が弱いだけで肝心のバフォルメデス本体は強いのかというとそんな事は全くありません。ちゃんと本体も重症です。
2枚が1枚になるディスアド効果という所ばかり取り上げて来ましたがそれによって何が起こるのかを詳しく説明します。
アタック時にG3のリアガード2枚をソウルに置く事で1ドローし、ソウルのG3のカード3枚につきパワー+10kされるのがアタック時の能力。
そして、永続効果によりソウルにG3が3枚以上になるとG3のユニット全てにブーストと5kシールドを与える効果。6枚以上になるとVのアタックに3枚以上のガード制限が付く効果。
成程、これは重症だな。
3枚以上の効果については最初に説明したので改めての説明は省略します。
6枚以上になると3枚以上のガード制限が付き、パワーもペルソナ無しの単騎でも最低33kと中々の打点が出るのはいい所です。
Vのアタックを通し易いのは強みです。V13kしかないと15券1枚で2貫と言われてしまい「弱ぇー」と思った経験があるファイターはあまつ貝君だけではないでしょう。
しかし、所詮クリティカルは1なので決定力が足りません。
待て待てそれならVに☆が付かないデッキは全部重症患者なのかと言われてしまいそうですが流石にそんな事はありません。バフォルメデスの場合は前述したリアガード全体の質の低さがあるから問題なのです。
他のデッキであれば横も強いユニットがいるので「Vが☆捲らないと1点しか入らないから弱い」と露骨に問題点にする必要はないのですが、前述の通りこのデッキはリアガードの質が非常に低く、横で打点を出せるマトモなユニットがいないので総合的な決定力が不足しているんですよね。
「パワーが高くて無駄に守りにくいVはノーガードして、安い要求しか取れない横のアタックをガード」と動かれると全く相手のガード値を削る事が出来ません。何ならVノーしてダメトリが乗ると横のアタックが相手のVに届かないなんて事もザラにあります。
序盤から走って早い段階で点を詰められればまだいいのですが、バフォルメデスは効果の関係でG3ばかり入れる必要があるのでアグロする事が出来ないのが非常に苦しいです。
なのでしたくもないロングゲームを強いられているのですが、Vがアタック時に1ドローする影響で山切れは中々早く、しかも手札が増えない上にガード値も薄い為そもそもロングゲームに耐えられるデッキではありません。
枚数・質共に心許ない手札では相手の攻撃を守り切れず敗北…という試合ばかりになるんですよね。
奇跡的に早い段階で相手を5点まで追い詰めて3枚制限のアタックをしたとしても、清浄の盾等のブリッツオーダーならガード制限はすり抜けられてしまいます。
なので、結局盾でかわされて手札切らせられない…という事も多々あります。
せめてVが☆2になるか、本体だけでなくリアガードの打点も上げてくれればまだ何とかなる可能性があったかも知れないのですが…
因みにここまで3枚制限付ける位までは普通に出来る前提で説明をして来ましたが、実戦で毎回決まる訳ではありません。
自分のアタック時に吸えるのは2枚なのにパワーが上がるのは3枚毎なので、他のカードでソウルにG3を1枚以上仕込んでお膳立てをしないと初回がただの13kでのアタックになります。
こうなると手札に固まったG3が全てガード値としては死に札になるので絶望的です。まあそもそもこのデッキを使ってて絶望しない要素がありませんが。
(因みに余談ですがG3にガード値が付いたからと言ってガードで切ると次のターン盤面に出してバフォルメデスで吸うG3がいなくなりがちです。なのでよほど追い詰られてない限り実戦でガード値として切る事はないです)
下振れると今まで説明して来たVのアタックに3枚制限を付与する事すら出来ないままファイトが終わる可能性も十分にあり得ます。
仮にペルソナしても他のカードでソウルにグレード3を仕込めていないと、4ターン目にペルソナライドしたとしてもソウルのG3が5枚となり普通の守護者でかわされてしまいます。(そうでなくても清浄の盾で普通にかわされるというのに…)
この相手のガード値を削る事の難しさがバフォルメデスの重篤な欠陥の一つです。そもそもこのデッキは現状何をしても弱いのでどの切り口から見ても絶望しかありませんが。
序盤から襲う為にG2以下を入れ過ぎるとバフォルメデスで吸うG3がいなくなり、このデッキである必要がなくなる。しかし、G3のカードプールが絶望的過ぎてG3で固めても弱いと八方塞がりで救いようがないのが現状です。
ここまで救いようがないと書いて来ましたがあくまであまつ貝君が試した中での感想なので、バフォルメデス治療の妙案ありましたら…こっそりと…教えて頂ければ助かります…
正直この記事の内容は全て論破出来るならば論破された方が幸せな内容なので…
・(クソ)まとめ
いかがでしたか?
今回はバフォルメデスの重篤な欠陥、勝てない理由について徹底解説してみました。
やはり専用サポートに全く期待出来ないだけあって闇の深いデッキですね…
しかし、重篤な欠陥を抱えていればいる程ネタとしてのイジり甲斐はあるという物です。今後もバフォルメデスの治療案について考えて行きたい所です。無幻双刻のカードプールでも案の定バフォルメデスは救済出来なさそうですが…
最後に、無幻双刻環境に合わせて変更したバフォルメデスの構築を紹介してこの記事を終わります。
・無幻双刻環境のバフォルメデス治療案
ライドラインを『ホロウ・ラプター』と『ヴェイカント・ファング』に変更。これによって上振れれば1ターンで最大3枚G3をソウルに入れる事が出来る様になりました。
上振れ下振れの差が大きく安定はしませんが、どうせバフォルメデスで安定取った所で勝てないので上振れの最大値を狙うべきだと判断してライドラインを変更しました。
これによって、上振れればバフォルメデスが3ターン目から3枚制限のアタックを仕掛ける事が出来る様になりました。
ライドラインが変わった事によるメインデッキの主な変更点としてら2ターン目から最大値を出せなくなった『アンファザマブル・ジャグラー』を泣く泣く解雇。
代わりにG3とサイクルの枚数を増やしてティズカール、レィミーナをフル投入してサイクル8枚体制でライドコストを極限まで軽減出来る様にしました。
増やしたG3は『デザイアデビル ヒステラ』。ぶっちゃけ打点以外に取り柄がない上に肝心の打点も要求値を取りやすい上がり方でもないのですが、他に打点上がるユニットにロクな奴がいないので採用になりました。
デザイアデビル名称なので『デザイアデビル ドクセーン』でソウルに仕込むという使い方も出来なくはないです。(前述の通りバフォルメデスではソウルを吐く事がない上にG3をライドコストやガードで切ると面形成が非常に難しくなるのでやるとは言っていない)
ジャグラーが抜けた事により序盤から相手の手札を削ったり点詰めたりはしにくくなりましたが、サイクルガン積みして手札損失を抑え易くはなったかなと思います。
しかし、いくらサイクルが強くてもそもそものデッキの動きとは噛み合わせが悪いという事実!ブベツー効果でレィミーナ投げたら5パン出来るけどレィミーナ捨てたらソウル使うからブベツーのソウル10枚以上で1ドローから自ら離れて行くのを見ると噛み合わせいいのか悪いのか分からなくなります。
汎用でバフォルメデスと噛み合わせいいカードが出た所で大半のVはバフォルメデスよりそれらを強く扱えるので、汎用カードでいいカードを奇跡的に貰えた所でバフォルメデスが強くなる以上に周りが強くなるのが現実です。
とりあえずこの構築での治療を試みますが、何か他に妙案思い付いたら再チャレンジしたいと思いますので、次回以降も宜しくお願いします。
以上、あまつ貝でした。
・最後に
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