組織は専門家の能力を活用できない‥
日本の会社や組織の弱さとして、専門家や専門的な知識スキルを持った人を活用できないという特徴があると思います。
年長者優先、年功序列の中では、仮に若手や中堅にその分野の専門家や専門知識に詳しい者がいたとしても、その意見はそもそも出せる機会を与えられることはなく、また仮にあったとしても、年長の前では、思っていることも遠慮されることと、専門知識に乏しい年長者に解説することの困難さを感じることも多いでしょう。
他方で、専門知識があるがために、仕事を(事実上)丸投げされて、うまくいったら会社の手柄、失敗したら専門家の責任に帰せられるという事が起きるリスクも高いのではと思います。特に失敗した際に専門家のみが責任をとるような習慣ができてしまうと、専門知識を有する社員も知っていても組織には言わないという事が起きていると想像します。
システム開発のスキルやAIやデータ分析の分野など、最近10年で急速に発展した分野のスキルは、若年者に多く存在すると想定されます。また、法律・税務知識、これらのスキルは一旦基礎的な知識を得た上で、更に法律制度改正にアップデイトする必要がある。そのため知識を維持できている社員は各世代に少数派となると思います。
結果として、専門知識は最小限で政治力?が最大の年長者が、事実上組織の高見に上り詰めるというストーリーが多く見られているのではないでしょうか?こんなことを繰り返していては、いつまでもDXや最新のビジネスモデルに近づくことすら難しいという状態が続くことになります。
では、どうすればいいのか?
専門家だけの組織や、一定年齢同世代のみの組織、そして従来の組織の枠を取り払った、個人の役割が明確化した、新しいタイプの事業体の挑戦が必要ですね。このうち、専門家だけの組織、同一世代のみの組織のスタートアップが増えているのは、この理由があると思います。
あとは、新しいタイプの事業体という形がどのように可能なのか。私の最も追求したい課題です。