【パイオニアEDH】 破滅の龍、ニコル・ボーラス デッキ紹介
はじめに
お久しぶりです。ゼットです。今回はパイオニアEDHの環境で構築した ≪破滅の龍、ニコル・ボーラス≫のデッキ紹介を行います。
構築経緯
今回はパイオニアEDHのデッキ紹介だが、実のところ構築の動機としてはパイオニアEDHを始めたいというのが出発点ではない。現在、常用している統率者のデッキは3個あるが、いずれもデッキのパワーレベルが上昇傾向にある(いずれもゲームに勝利できるコンボが採用されており、程度の差はあるもののそのコンボの成立へ向かうように構築されている)。その為、下方向でのパワーレベルの調整が利かなくなっており、パワーレベル調整用のデッキが必要と感じていた。しかしながら通常の統率者戦の枠の中では意図的に抑えたデッキリストに物足りなさを感じてしまい、結局デッキパワーが上がったり下がったりして安定しなかった。そこでパイオニアEDH準拠でデッキを構築することで自分なりにより良いリストを追求しつつもパイオニア範囲の縛りによってデッキパワーを抑制できるのではないかと考えた。現在は周囲にパイオニアEDHをプレイする人はいないが、もし周囲に増えたならばその時はパイオニアEDHらしいゲームを興じる為に持ち出すことができるだろう。
構築するにあたってパイオニアEDHの環境が不明だったので調べてみたが、ぱいそん氏の書かれた記事が直近のパイオニアEDHの解説として非常に参考になった。
統率者に選定した≪破滅の龍、ニコル・ボーラス/覚醒の龍、ニコル・ボーラス≫は当初より統率者に指定しようとしていたが、ぱいそん氏の記事を踏まえてそのまま統率者として使用することを決めた。決め手としては記事中にて流行の戦術として挙げられていた追加ターン戦術を行う青赤を含んでいたからである。加えて、黒を固有色として持つ為≪侵攻の伝令、ローナ≫でのコンボを採用することができるので、追加ターン戦術+≪侵攻の伝令、ローナ≫コンボの2枚看板で勝利を目指す構築が可能なので使用に耐えると判断した。
しかしながら≪破滅の龍、ニコル・ボーラス≫は青黒赤の統率者でベストな選択肢とは言い難い。『ニューカペナの街角』で登場した≪妖艶な泥棒、コルメラ≫であれば実質マナクリーチャーとして機能させつつ呪文を回収したり≪崇高な天啓≫とコンボしたりもできる。同セットの≪欲深き者、エヴリン≫であれば統率領域からプレイ可能なリソース源であり、卓内に同型がいれば相手からキーカードを奪える可能性があるので自己のゲームプランに一貫性が出る。
他方、≪破滅の龍、ニコル・ボーラス≫はETB能力で各対戦相手にディスカードを要求するのと7コストで≪覚醒の龍、ニコル・ボーラス≫への変身能力を有する。≪破滅の龍、ニコル・ボーラス≫の能力は腐らないながらもゲームへの大きな影響力はなく、変身能力は強力ながらも隙が大きく、能力の起動に対応して除去されると大きくテンポを失うリスクを抱えている。
それでも≪破滅の龍、ニコル・ボーラス≫を統率者に選定したのはひとえに使いたいからである。詳細は省くがとても思い入れのあるカードで使う機会を探していた。通常の統率者では自分のコミュニティ内で長く使用している方がいらっしゃり、構築段階でその方の構築に引っ張られてしまうので断念していた。パイオニアEDHでデッキを組むに際し、前提が異なるのであれば同じ統率者でも異なった形のデッキに仕上がるのではないかと思い、パイオニアEDHとして自分も≪破滅の龍、ニコル・ボーラス≫を組むことにした。
お気に入りの統率者を悪し様に書き連ねたままにするのも良くないのでフォローすると、ETB能力でのハンデスは各対戦相手に影響するので1人1人はささやかだが3枚分のアドバンテージを相対的に得ている。≪深海住まいのタッサ≫と組み合わせれば毎ターンハンデスを強要でき、これを嫌って≪破滅の龍、ニコル・ボーラス≫を除去してきた場合、統率領域に戻るので再び唱えることでハンデス能力を再度誘発させることができる。ドロー呪文の枚数で負けている青赤にこの組み合わせを成立させられればドロー呪文の効力を削ぐことができ、リソース面でも勝負を挑める見込みがある。あって欲しい。
変身後の≪覚醒の龍、ニコル・ボーラス≫はドロー・除去・リアニメイトと強力な能力が揃っており、初期忠誠値も高い高水準のPWである。特にリアニメイト能力はPWも戦場に戻せるので≪希望の標、チャンドラ≫を墓地から直接出せる点も強力。更には相手の墓地でもいい為、ランプからファッティを頂戴して戦線を任せることもでき、変身コストに見合ったパワーはしっかり持っている。
デッキリスト
デッキリストは以下の通りである。これまでの記事同様、晴れる屋のデッキ構築機能を使用している為、この記事を読んで頂いている段階では変わっている可能性がある点はご了承頂きたい。
カード解説
クリーチャー
クリーチャーはメインボードに19枚採用している。そのうち≪深海住まいのタッサ≫に関してはほぼエンチャントである為、実質は18枚である。この数が多いか少ないかはパイオニアEDHの実際をあまり分かっていないので何とも言えないが、≪セゴビアへの侵攻≫と≪ソーサラー・クラス≫の採用により意識的にクリーチャーを採用するようにした。
≪遵法長、バラル≫
いわゆるメダリオンクリーチャー。このデッキには≪ゴブリンの電術師≫とこのカードの2枚を採用している。伝説である為、伝説のソーサリーのキャスト条件を満たしたり≪モックス・アンバー≫の起動条件を満たしたりする。打ち消しによりルーティングを誘発させるのも偉い。
≪フェアリーの黒幕≫
相手のドローに便乗してこちらも引けるカード。本家の統率者戦でも頻出のカードなので採用しない手はない。≪概念泥棒≫と一緒に並ぶと起動型能力が凄いことになるが、許してもらえるかは怪しい。
≪ヴリンの神童、ジェイス/束縛なきテレパス、ジェイス≫
ルーティングの起動型能力を持ち、墓地が5枚以上ある状態で起動することで裏面の≪束縛なきテレパス、ジェイス≫へ変身する。序盤では除去呪文や≪表現の反復≫のような軽いドロー呪文を、後半では序盤にルーティングなどで墓地へ送った追加ターン呪文やバウンス目的で使用した≪撤回のらせん≫などをプレイできると良い。
≪気まぐれな呪文踊り≫
非クリーチャー呪文を唱える度に油カウンターが乗り、2個乗った状態で対戦相手に戦闘ダメージを与えると油カウンターを2個取り除いて次に唱えるソーサリー・インスタントをコピーできる。油カウンターを乗せる行動とコピー能力を誘発させる行動が異なる為、油カウンターが貯まりきっていないときはプレイヤーを狙う必要がないのでブロックされないことを活かして相手のプレインズウォーカーを攻撃したり≪セゴビアへの侵攻≫を攻撃してもよい。
≪侵攻の伝令、ローナ/トレイリアの抹消者、ローナ≫
≪撤回のらせん≫+≪モックス・アンバー≫とのコンボパーツ。単体でもルーティングができるので手札を回すことができる。≪トレイリアの抹消者、ローナ≫への変身能力も持っているが、≪破滅の龍、ニコル・ボーラス≫と同じく除去を合わせられるとテンポロスが激しく、裏面は強力だが多人数戦で力を発揮する類のものではない。更に≪侵攻の伝令、ローナ≫のアンタップ能力は引き継がれないのでコンボパーツとしては使用できなくなる。その為、変身させるべきではないと思う。
≪タッサの神託者≫
言わずと知れた統率者の勝利カード。本家統率者のようなお手軽な相方はいないが、上記≪侵攻の伝令、ローナ≫コンボから≪無限への突入≫を唱えることで≪タッサの神託者≫の勝利条件を満たすことができる。14マナかかる超高級寿司店
≪深海住まいのタッサ≫
終了ステップ開始時に自分のクリーチャーをブリンクする能力と4コストでクリーチャーをタップする能力を持つテーロスの神。後述する≪難破船の探知者≫と組み合わせることで毎ターンソーサリーやインスタントを回収することができ、追加ターン呪文と≪ナーセットの逆転≫が揃っていれば無限ターンに突入する。両者ともに重めのマナコストであるため、狙って揃えるのはやや難しいがデッキのコンセプトには合っている……というのは実践的な建前で、本当の採用理由は少しでも統率者とシナジーのあるカードを採用したかったからだ。≪破滅の龍、ニコル・ボーラス≫もちゃんとデッキ内でシナジーするんだと胸を張りたいが、難しいところである。
≪難破船の探知者≫
ETB能力で墓地のソーサリーやインスタントを回収するクリーチャー。ある程度ルーティングのカードも入っている為、序盤に持て余して捨ててしまった追加ターン呪文を回収することができる。あるいは使った打ち消し呪文を回収して卓内への牽制を示すのもEDHらしくて面白い。
≪船砕きの怪物≫
打ち消されない大型クリーチャーその1。自分の呪文キャストに反応してスタック上の呪文か土地でないパーマネントをバウンスすることができる。これにより自衛もでき、定着すると呪文に除去か打ち消しがついたような感じになるので突然制圧力が増す。コントロールが唱える全体除去に対してドロー呪文を唱えながら≪船砕きの怪物≫自身をバウンスすることでアグロの盤面を捌いてもらいながら自分は≪船砕きの怪物≫を構えなおすという動きも可能。
≪原初の潮流、ネザール≫
打ち消されない大型クリーチャーその2。こちらは相手のクリーチャーでない呪文に反応して1ドローする能力と3枚ディスカードすることで追放領域へ一時的に逃げる能力を持つ。手札上限を無くしてくれる能力も有難い。1ドローがあるので非クリーチャーでの除去は実質2枚の手札でかわせる。居座り性能の高さが売りなので手札がカツカツの時はあまり出したくない。
≪厚顔の無法者、マグダ≫
宝物生成クリーチャーその1。ドワーフへの修正と宝物5つをサクる能力はこのデッキではインクの染みである。
パイオニアEDHにおいて青赤の統率者として使われている≪乱動追い、カーザ≫や≪ガラゼス・プリズマリ≫は統率者がマナを供給するが、このデッキはメインボード内にマナの供給手段を用意する必要がある為、採用した。
2コストの攻撃時宝物生成くらいの気持ちで運用するが、レベル2の≪ソーサラー・クラス≫や≪伝説の秘宝≫がある状態では2マナ生むマナクリーチャーのように扱える。
≪風雲船長ラネリー≫
宝物生成クリーチャーその2。パイオニアEDH界の≪敏捷なこそ泥、ラガバン≫らしい。速攻があるので出たターンから仕掛けられるのは偉い。
≪顔壊しのプロ≫
宝物生成クリーチャーその3。≪風雲船長ラネリー≫と比べて速攻がないので仕掛けが遅く見えるが自分のクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを通せていれば誘発する為、盤面次第ではキャスト後すぐの誘発も可能で複数生成することも可能。ターンが帰ってくれば威迫を持つ為、≪顔壊しのプロ≫自身も攻撃を通しやすい。更には生成した宝物を使って衝動ドローも行えるので欲しいカードを引けない時に無理やり探しに行くこともできる。
≪ゴブリンの電術師≫
メダリオンクリーチャーその2。≪遵法長、バラル≫と比べてパワー2あるが、ゲームプラン的にメリットにはなりづらい。純粋な2枚目の枠。
≪光素を漁る者≫
≪瞬唱の魔道士≫のようなカード。残念ながら瞬速はついていない。伝説ではないので≪鏡割りの寓話≫の裏面である≪キキジキの鏡像≫でコピーすれば≪瞬唱の魔道士≫のような挙動をすることができる。
≪復活したアーテイ≫
除去と打ち消しを兼ねるクリーチャー。相手にドローをさせるが≪フェアリーの黒幕≫や≪概念泥棒≫と組み合わせるとこちらのアドバンテージになる。伝説なので≪モックス・アンバー≫の起動条件も満たせる。
≪概念泥棒≫
ドローフェイズでのドロー以外のドローを横取りするカード。純正の青赤と異なりメインボードが色々なカードで圧迫されているので同型へのメタカードもしっかり使っていきたい。ヘイトを買いやすいのと重たいのが難点。
≪ガラゼス・プリズマリ≫
アーティファクトにソーサリー・インスタント専用のマナ能力を付与する。基本的には宝物を使い捨てでないように運用させる。≪真面目な身代わり≫もマナクリーチャー化したりする。
≪真面目な身代わり≫
統率者頻出のマナ加速カード。死亡時1ドローがついているのも大変偉い。≪ガラゼス・プリズマリ≫採用で一緒に採用したカードだが、≪キキジキの鏡像≫でコピーするのも大変良い。
ソーサリー/インスタント
≪断れない提案≫
≪払拭≫
≪白鳥の歌≫
≪洗い落とし≫
1コストの打ち消し呪文。それぞれデメリットや範囲があるので対象を多く共有できるわけではないが、1マナ立ちをケアせずに相手が動くことも十分あると思うのでそこをうまく突いていきたい。≪洗い落とし≫は切除で唱えることもできるので卓の統率者の顔ぶれを見てどちらで唱えるか考えるのも大切だろう。
≪否認≫
≪軽蔑的な一撃≫
≪攪乱プロトコル≫
≪ナーセットの逆転≫
2コストの打ち消し呪文。≪ナーセットの逆転≫は厳密には打ち消していないが一応ここに入れておく。≪攪乱プロトコル≫も実質3コストのカウンターであるが≪真面目な身代わり≫や動かない≪モックス・アンバー≫をコストに充てることもできる。
≪襲来の予測≫
3コストの打ち消し呪文。予顕することで2コストで唱えられる。このデッキには予顕のカードが他に数枚入っている為、それらのカードを予顕して牽制するのも面白い(概ね≪アールンドの天啓≫と思われるだろうが)。
≪襲来の予測≫を引いて他に打ち消し呪文を持っていない場合は予顕しない方が良い。予顕の2コストとそこから唱える2コストで4コストかかってしまうので、最序盤・相手に動かれても大丈夫な時・他に打ち消し呪文を持っている時のいずれかのタイミングで予顕するのが望ましい。
≪呪文詐欺≫
パイオニアEDH界の≪マナ吸収≫。なんとマナが宝物としてもらえる。5マナも払っているのだから当然である。≪偉大なる統一者、アトラクサ≫を打ち消せれば7マナキャッシュバック。追加ターン呪文が実質タダになる。
≪撤回のらせん≫
≪侵攻の伝令、ローナ≫とのコンボパーツ。非常に軽いのでサブコンボとして採用しやすく、能力で触れる範囲も非常に広くて良い。序盤に≪耳の痛い静寂≫などを剝がすのに使って、コンボを決める際に≪束縛なきテレパス、ジェイス≫や≪光素を漁る者≫で拾ってくるという使い方も軽さ故に行いやすい。
≪サイクロンの裂け目≫
パイオニアEDH環境を定義する全体バウンス。インスタントの全体除去なのでターンサイクルの中で自分の動きをねじ込むチャンスを作れる。
≪鴉変化≫
相手のアーティファクトかクリーチャーを追放して1/1の鳥へと変える除去札。素のコストは3と重いが、予顕することで1コストで唱えることができる。ソーサリーなので早めに予顕して軽く唱えられるようにしておきたい。対象のアーティファクトやクリーチャーは追放するので≪星界の大蛇、コーマ≫を処理することが出来る点が魅力的。
≪多元宇宙の警告≫
≪記憶の氾濫≫
≪薬術師の眼識≫
≪彫像の伝承≫
≪銀の精査≫
≪時を越えた探索≫
インスタントドロー呪文。実際はもう少し増やしたいが他のカードとの兼ね合いで枠の創出に難航している。その為、4コストドローでは繰り返し使える≪記憶の氾濫≫と≪薬術師の眼識≫を優先している。
≪銀の精査≫はXドローなので無限マナ成立時は≪無限への突入≫の代用カードとしても機能する。
≪二重視≫
いわゆる≪クローン≫系のカードに近い挙動をするがインスタントでプレイできる珍しいカード。パイオニアEDHではランプ戦術も流行戦術の一つらしいのでここから繰り出される高パワーカードを4コストでこちらも用意できるのは魅力的。また、対象に取る呪文やクリーチャーも指定がない為、自分の追加ターン呪文が打ち消されそうになった時にコピーして難を逃れたりすることもできるようだ。
≪回路の完成≫
かなりコストが重いがインスタントタイミングでソーサリー呪文のコピーを仕掛けられるカード。招集がついているのでクリーチャーが並んでいれば軽いコストでソーサリーをインスタントとして唱える権利と2回コピーを用意できる。純正青赤と比べると招集ネタの用意は得意ではないが≪侵攻の伝令、ローナ≫コンボが成立すると青マナが無限に生成されるのでそこからドロー呪文を2回コピーして本命の≪無限への突入≫を探しに行く使い道もある。
≪海門修復/再誕の海門≫
裏面がボルトランドの呪文。表面は手札の枚数+1枚のドロー能力だが、手札が少なければ少ないほどドロー枚数が少なくなるのでコストに見合わなくなっていく。しかしながら手札上限をなくすことができる為、手札が溢れそうな時に唱えられると大量の手札を抱えたままプレイできる。
主には土地としてプレイし、マナフラッドした際は呪文として唱えたい。
≪カーンの経時隔離≫
≪水の帳の分離≫
≪アールンドの天啓≫
≪運命のきずな≫
≪時間への侵入≫
青の追加ターン呪文各種。序盤に重ね引くと重たいのでルーティングで捨てて≪束縛なきテレパス、ジェイス≫などで拾ってくるというプランもあり。≪カーンの経時隔離≫や≪アールンドの天啓≫はコピーするとおまけも増える。ほぼ全てが解決後に追放されるが、≪運命のきずな≫だけは追放されず、デッキに戻っていく。最終的に1枚で無限ターンへ入るのでうっかり追放されることのないよう注意。
≪無限への突入≫
最終奥義。≪侵攻の伝令、ローナ≫コンボではこれのキャストを目指す。無限マナ下でのキャスト想定だが、追加ターンを複数得られた際はクリーチャーが生成した宝物などを使ってハードキャストの路線もあり得る。
≪双業火≫
赤のソーサリー・インスタントコピー呪文。二段攻撃付与のモードもあるが、統率者ダメージで勝つことはまずないので防御的コンバットトリックとして使うくらいしかなさそう。
≪錬金術師の計略≫
赤い追加ターン呪文。切除で唱えないとポックリ逝ってしまうのでつまるところ7コストの追加ターン呪文である。
≪対称な対応≫
ソーサリーだがライフコストなしの≪吸血の教示者≫と同等のサーチを行うことができるパイオニア環境では破格のサーチ呪文。無論それだけということはなく、プレイヤー2人を対象とする為、自分以外の誰かにも同じ恩恵を与えてしまう。選んだ相手を妨害する手段を用意しているわけではないが、≪侵攻の伝令、ローナ≫のお供に非常に便利な為、採用した。
≪大群への給餌≫
クリーチャーかエンチャントを、そのマナ総量と同じライフを対価に除去できる呪文。この色でエンチャントを破壊できる数少ないカード。苦手な≪耳の痛い静寂≫などに対処するカードが欲しくて採用したが、他のものは布告形式でかわされやすいのでこちらを採用。
≪冥府の掌握≫
2点ライフを必要とするものの、範囲の指定がないクリーチャー除去呪文。単純な除去札だが、≪傑士の神、レーデイン≫のような処理しないとゲームプランが崩壊するクリーチャーがカードプールに存在する為、取り回しの良いインスタント除去として採用した。コピーすると倍痛い。
≪衰滅≫
全体除去。卓内にコントロールがいるなら仕事を押し付けてしまいたいが、不在の際を考慮して1枚採用。確定の全体除去は黒の場合6コストかかってくるので苦手な≪傑士の神、レーデイン≫を処理可能かつ軽いものということで≪衰滅≫を選択した。≪衰滅≫では効果の薄いデッキが多いようなら差し替えも。
≪戦慄掘り≫
シンプルな単体除去だがPWも対象にできる。コントロールの全体除去を避けて別軸で戦おうとする相手にも使えて便利。
≪感電の反復≫
青赤のソーサリー・インスタントコピー呪文。フラッシュバックがついている為、1枚で2度使えたりルーティングに充てたりできる。通常キャスト→FBキャストで自身をコピーしてその次の呪文を2回コピーすることもできるがマナ消費が激しい。
≪表現の反復≫
ドローというかリソース獲得呪文。定石だが、土地を置く前に唱えるとめくったカードが無駄になりにくい。実際にはドローという行動はしていないので≪フェアリーの黒幕≫や≪概念泥棒≫に引っかからないのはメリット。踊ってない夜が気に入らない♪
≪コラガンの命令≫
主にクリーチャーの回収とアーティファクト破壊のモード目当てで採用した。≪ウギンのきずな≫は破壊したいが、破壊すると相手に追加ターンを得られてしまう為、難しい。得させた後にこちらも追加ターンをねじ込んで倒したりするしかない。
エンチャント/アーティファクト
≪鏡割りの寓話/キキジキの鏡像≫
スタンダードで大流行した英雄譚。統率者の土俵では群を抜いて強いわけではないが、マナ加速にも絡むので採用。裏面の≪キキジキの鏡像≫も盤面次第ではトリッキーに使え、除去の避雷針になってくれる可能性がある。
≪ソーサラー・クラス≫
目玉はレベル2のマナクリーチャー化能力。レベル3はあまり影響がないが、無限ターンに入っている状況ならレベル3能力だけで勝てる。維持すると強いが割りにくる相手を妨害までして止めるべきかは分からない。
≪モックス・アンバー≫
パイオニアプールで使える0コストマナアーティファクト。起動に伝説のクリーチャーを参照する為、不在だと使えない。≪侵攻の伝令、ローナ≫とコンボして無限マナを生み出す。
≪秘儀の印鑑≫
統率者の固有色を生み出すマナアーティファクト。嗜み。
≪アイレンクラッグ≫
2023/11/04追記:「エルドレインの森」にて登場したパイオニアEDHで使用できる2コストのマナアーティファクト。無色マナしか生めないが、重いコストのカードも多いのでマナ基盤を支えるカードの追加は嬉しい。『英雄の遺産、エヴァーフレイム』へ変化する能力も持っているが統率者ダメージで勝利するデッキではないためそのままマナアーティファクトとして運用し続けたい。カッコいいし一回くらいやってみたい気も……
≪伝説の秘宝≫
3コストのマナアーティファクト。軽さを取るなら≪バネ葉の太鼓≫だと思うが、盤面次第では複数マナを生み出せるようになるのでこちらを採用。
プレインズウォーカー
≪龍神、ニコル・ボーラス≫
ボーラス様が統率者だけだと寂しいのでこちらも投入。+1能力が各対戦相手に影響するので定着するとアドバンテージの格差を押し広げてくれる。追加ターンを複数得られれば奥義で対戦相手を敗北させることも視野に入ってくる。後述の≪希望の標、チャンドラ≫と並ぶと忠誠値の伸びも早くなり、追加ターン呪文のキャスト・コピーが格段にしやすくなるので奥義での勝利を狙いやすくなる。希望の標とは……
≪希望の標、チャンドラ≫
誘発型能力でソーサリー・インスタントをコピーできるチャンドラ。+2でマナを生むことができ、+1でソーサリー・インスタントを探しにいくことができる。定着してしまえば追加ターン戦術に欲しいものをすべて提供してくれるので非常に強力である。問題は6コストのPWを定着させなければならないということである。なかなか難しい。
バトル
≪セゴビアへの侵攻/セゴビアの海暴君、カエトス≫
ETBで1/1トランプルのクラーケンを2体生成し、裏面では非クリーチャー呪文に招集を与え、終了ステップ開始時にクリーチャーを最大4体アンタップする≪セゴビアの海暴君、カエトス≫になる。クリーチャーをマナ源として扱える上に終了ステップに4マナ構えることができる為、呪文のキャストハードルが格段に下がる。
さらには表の守備カウンターが4なので統率者の≪破滅の龍、ニコル・ボーラス≫が上空から攻撃して即座に裏返せるシナジーカードである。嘘です汎用カードです。
土地
概ね色基盤なので基本的な部分は簡略化して記載する。
フェッチランド+≪寓話の小道≫ 計4枚
≪統率の塔≫1枚
≪ザンダーの居室≫ 1枚
ショックランド 3枚
バトルランド 2枚
チェックランド 3枚
ダメージランド 3枚
両面小道ランド 3枚
基本氷雪土地 計8枚
(島4枚 沼2枚 山2枚)
マナベースの基本部分。青いカードのボリュームが多いので基本土地は島を多くしている。≪彫像の伝承≫の為に基本土地を氷雪土地にしているが、同時に≪傑士の神、レーデイン≫を天敵たらしめている要因でもある。この点が嫌なら≪彫像の伝承≫を≪予知覚≫などに差し替えて通常の基本土地にする手もある。そもそも4コスト以上の非クリーチャー呪文を2コスト重くする能力がクリティカルなので依然天敵に変わりないが……
2023/11/04追記:不足の≪汚染された三角州≫を用意できたので≪寓話の小道≫を差し替え。
≪聖遺の塔≫
手札上限をなくせる土地。土地である為、除去されづらいので相手から妨害されづらい。ドロー呪文を複数採用しているこのデッキでは手札上限をなくす恩恵は大きい。色マナを生めないので最序盤に置くと呪文のキャストに支障が出る場合も。
≪英雄の公有地≫
伝説呪文専用の5色土地でありつつ、伝説のパーマネントをコントロールしていればそのパーマネントの色のマナを出すことができる。さらに3コストと自身をタップ&サクリファイスで伝説のクリーチャーに呪禁と破壊不能を付与することが出来る。≪侵攻の伝令、ローナ≫のコンボの際に除去ケアとして有用。≪破滅の龍、ニコル・ボーラス≫の変身をサポートするにはマナがかかりすぎるのが辛い。
なお、マナの生成に関しては各種カードタイプに対応しているが、呪禁と破壊不能を付与できるのはクリーチャーのみである。PWやアーティファクトを守ることはできないので注意。
≪神秘の聖域≫
島を3枚以上コントロールしているとアンタップでき、アンタップインすると墓地のソーサリー・インスタントをデッキトップに置くことができる。パイオニア範囲の追加ターン呪文は軒並み墓地に残らないので序盤にルーティングで捨てたものかドロー・カウンター呪文などを拾うのが主となる。島の基本土地タイプを持つので対応するフェッチランドでサーチできるのが強み。≪汚染された三角州≫ケチっとる場合ちゃうがな2023/11/04追記:≪汚染された三角州≫用意できました。やったね!!
≪天上都市、大田原≫
青の魂力土地。幅広い範囲のパーマネントをバウンスできる。土地の起動型能力なので打ち消されることが少なく、相手の不意を突きやすい。
≪見捨てられたぬかるみ、竹沼≫
黒の魂力土地。3切削の後にクリーチャーかPWを1枚回収する。≪難破船の探知者≫のような繰り返し使いたいカードはもちろんのこと、相手ターンに≪復活したアーテイ≫を回収して即座に妨害をしたりすることもできる。
また、PWも回収できるので強力な≪希望の標、チャンドラ≫を回収して再度プレイしたりもできる。
ゲームプラン
前述の通り、追加ターン戦術と≪侵攻の伝令、ローナ≫コンボの2枚看板で勝利を目指す。ビートダウンとコントロールに対しては3すくみの構図を活かしつつ青赤らしい構えるゲームプランで睨みを効かせ、同型に対しては軽いコストで成立する≪侵攻の伝令、ローナ≫コンボを通して勝ちに行く。
とはいうものの、難点も多い。青赤と異なりマナを統率者から供給できないのでメインボードでマナ加速を賄っている。このリストでは主にクリーチャーによる宝物生成で担っているので全体除去もそれなりの負担になってしまう。また、多色化により様々なカードを採用した結果、ドロー呪文の枠も圧迫されている。純正の青赤と対面した時に手札のリソース差で敵わない可能性が高い。
その点をどうにかしたい≪侵攻の伝令、ローナ≫コンボだが、コンボパーツを揃えなければならないという難点がある。コストこそ軽いものの無限マナを成立させるだけでも3枚のカードを要求し、そこから勝利する為にもう1枚特定のカードを引く必要がある。100枚(実質99枚)の中から4枚を相手の支度が整う前に揃えきるというのは至難の業である。≪侵攻の伝令、ローナ≫を統率者に据えればコンボパーツを1枚いつでも用意できるので成立速度を上げることが出来るが、ハイブリッドのゲームプランを取るのは難しくなる。幸い、いずれのカードも汎用性が高いので腐るカードではないのが救いだ。このリストではカウンターもそれなりに積んでいるので揃い次第カウンターでバックアップしながら通しにかかるというのが現実的なラインだろうか。
この他にはこれまでに何度か触れたが≪傑士の神、レーデイン≫が死ぬほどキツい。パイオニアEDHにおいていわゆるスタックス戦術がどのくらい有効か、人気か、そしてこの≪傑士の神、レーデイン≫が使われているか知らないが出されたら敗北を覚悟するレベルである。≪衰滅≫で他のクリーチャーもろとも流したいが2コスト増やされると6コスト。確定全体除去と同じラインである。サリアは昔から反りの合わない女だと思っていたがレーデインもそうかもしれない。
採用候補カード
≪ボーラスの城塞≫
≪破滅を囁くもの≫
≪霊気貯蔵器≫
≪霊体のヤギ角≫
いわゆる城塞コンボ。色的に採用可能だが、構えるゲームプランでシンボル過多の6コストアーティファクトを唱える余裕を捻出するのは大変。6コストのPWはどうなんだ……本家統率者における≪師範の占い独楽≫のような役割を≪破滅を囁くもの≫が担うことができるが、こちらも6コストのクリーチャーであり、デッキトップを操作するために2点のライフを消費するので負担も大きい。
≪霊気貯蔵器≫は単体での役割がほぼないので採用していないが本採用している≪船砕きの怪物≫と起動できる状態の≪モックス・アンバー≫+1コストのパーマネントでの無限キャストを達成できる。≪証人保護≫などの1コストパーマネントと一緒に採用すると無限キャストは成立するが、≪証人保護≫だとどこかのクリーチャーに毎秒起業と廃業を繰り返させる必要がある。
≪歩行バリスタ≫
無限マナの吐き出し口最大手カード。≪侵攻の伝令、ローナ≫が統率者であれば採用していただろう。≪無限への突入≫と異なり別に勝利手段を用意する必要がなく能力の汎用性も高いので十分採用に値するが、要求するマナ数が多いのが難点。≪無限への突入≫は都合14マナかかるが追加ターン連打等でマナを用意できれば追加ターンプランでのフィニッシャーにもなれる一方、≪歩行バリスタ≫は14マナあっても7点しか飛ばない。
除去札として運用するにも効率的ではないマナコストを自ターンで消費しなければならないのはこのデッキのゲームプランとは噛み合わないので採用を見送った。
≪方程式の求解≫
≪不気味な教示者≫
≪悪魔の意図≫
≪願い爪のタリスマン≫
サーチカード。今回は3色デッキでやれることを増やすためにサーチカードのスロットが潰れてしまっているが、コンボの成立に貢献する為あった方がいいとは思っている。
≪願い爪のタリスマン≫は起動が必要ながらコストが軽く、≪ガラゼス・プリズマリ≫がいる状況下では置いておくだけでもマナアーティファクトとしても使えるので先出しして仕掛け時に起動できるので優先度は高い。
≪精神の交差≫
≪蒸気占い≫
他ドロースペル
枠を削り込んでいるドロー呪文。デッキの大部分を追加ターン戦術へ割いているので増やしたいのが本音。デッキを使い込んで抜けるカードが出てきたらドロー呪文を増やしたい。
≪真実の視認≫
通常は≪予期≫相当のカードだが、墓地から唱えると3ドローになる呪文。墓地の呪文へアクセスするカードが複数あるが、そこを引けないと自ターンにしか唱えられない≪予期≫で終わる為、今回は非採用。≪悟った喪失者、ナーセット≫のような統率者の方が適性が高い。
≪大勝ち≫
≪予想外の授かり物≫
スタンダードで≪感電の反復≫+≪アールンドの天啓≫のコンボが隆盛していた時によく使われていた呪文。採用しているドロー呪文と類似しているが宝物を2個生成する代わりに追加コストでディスカードを要求するので手札の枚数は増えない。コピーすることでコピー分の追加コストを踏み倒すことができ、宝物の生成数も増えるのでテンポとリソースを大きく稼ぐことができる。
今回採用を見送っているのは限られたコピー呪文を軽率に使いづらいという意識があるのと、同型で打ち消された際に追加コスト分のリソース差がついてしまうのを嫌った為である。コピーが決まればウハウハなので上振れを狙いたい場合には良い選択肢となるだろう。
≪食肉鉤虐殺事件≫
≪フィオーラへの侵攻/毅然たる統治者、マルチェッサ≫
≪雪上の血痕≫
≪虐殺のワーム≫
全体除去カード。アグロ対策として≪衰滅≫を採用しているが、-3/-3の修正値が全体除去として物足りない場合は≪食肉鉤虐殺事件≫か確定全体除去を採用する必要がある。しかしながら入れ替え候補のカードはいずれも≪スレイベンの守護者、サリア≫や≪傑士の神、レーデイン≫によりコストが重くされてしまうのでどのくらいの範囲の全体除去を求められるかよく考えなければならない。≪虐殺のワーム≫であればコスト増加を免れるが-2/-2の修正しかかからないのが難点。
≪当惑させる難題≫
ランプ戦術に対するメタカード。最低限1ドローがついているので完全な無駄になることもそうないかもしれないが効かない相手には効かないので今回は採用見送り。フェッチランドの即起動でも誘発するのでランプ戦術でなくても色の多いデッキには有効な場面はありそう。
≪プリズマリの命令≫
本採用している≪コラガンの命令≫と2モードを共有する命令呪文。≪コラガンの命令≫で最も重視しているモードがクリーチャー回収であり、アーティファクト破壊のモードがパイオニアEDHの環境ではそこまで需要が高くない点も類似カードの2枚目を必要としない理由になっている。パイオニアEDHではなく通常の統率者戦に混ざる機会が多ければこちらの採用も十分あり得る。
≪汚損破≫
超過コストで対戦相手のアーティファクトを全て破壊できる呪文。こちらもパイオニアEDHではオーバーに感じるカード。上の≪プリズマリの命令≫同様、通常の統率者戦によく混ざるなら採用候補。
≪即時却下≫
対エルドラージ用(に見える)打ち消し呪文。スタック上の呪文は追放なので≪星界の大蛇、コーマ≫のような打ち消されない呪文にも対処できる上にリアニメイトの心配もない優れもの。≪太陽鳥の祈祷≫のようなキャストに対応する誘発型能力を持ったカードが場にあってもその能力も巻き込んで打ち消すことができる。打ち消されないと油断してフルタップで唱えられた大型クリーチャーを実質打ち消せるのはおおいに魅力的だがマナコストが重く、他の場面での取り回しが悪いので現在は候補で留めている。
≪神秘の論争≫
青い呪文に対して軽く唱えられるソフトカウンター。打ち消し合戦に対して強力かつ通常コストで青くない呪文に当てに行くこともできるので柔軟性が高い一方、ソフトカウンターなのでマナの伸びた相手には何もしなくなる。
後半の腐りを懸念して採用見送りとしたが、これが是非にも採用されるようなことにならない方が健全であると言えるかもしれない。
≪パルン、ニヴ=ミゼット≫
打ち消されない大型クリーチャー。同型に対して定着させられると相当な圧力だが、本採用している打ち消されない大型クリーチャーと比べると除去自体は普通に当たってしまうので見送り。色シンボルも相当に厳しく青の要求値が高い為、着地後に守りづらいのも厳しい。能力自体はデッキに合っているので候補ではある。
≪精神接合器≫
ターン毎に油カウンターが乗っていき、その分だけソーサリー・インスタントが軽くなるアーティファクト。瞬速を持っているのでねじ込みやすいがコストが4コストと重く、着地後即破壊されたりするとテンポ損なので今回は見送っている。
≪時の支配者、テフェリー≫
多人数戦向けの能力を持ったテフェリー。強力ではあるものの、+1を繰り返しても手札が増えるわけではないことと≪龍神、ニコル・ボーラス≫と並べても特に互いのメリットにならない為見送っている(≪龍神、ニコル・ボーラス≫は常在型能力は得られないので自身の+1能力を使い続ける方がアドバンテージを得られ、奥義を使いたい≪時の支配者、テフェリー≫も忠誠値の伸びが良くなるわけでもない)。フォーマットに合致しているカードではあるので枠の空き次第では採用したい。
≪汚染された三角州≫
≪マナの合流点≫
これに関しては候補というより入れたいカード。他のデッキに入っていてこちらに回せていない。フェッチに関しては≪寓話の小道≫との入れ替えで良さそう。
2023/11/04追記:≪汚染された三角州≫は採用されました。
≪ヨーグモスの墳墓、アーボーグ≫
全ての土地に沼の土地タイプを追加する土地。マナ能力を持たないが、これも沼を得るので黒マナを生み出すことができる。メインボードでは≪龍神、ニコル・ボーラス≫の黒3シンボルが重たいくらいなので採用を見送っているが、≪ボーラスの城塞≫や≪虐殺のワーム≫を採用するならサポートとして有用。
まとめ
上記を一通り書き終えた後に通常の統率者戦の卓に混ざりプレイをしてみた。卓のレベルは高いものではなかったが、感触としては良かった。何度も繰り返しゲームを行ったが、その中で複数回勝利できたのは望外の結果である。正直ボコボコにされて泣き帰るのではという不安があった。
追加ターン戦術そのものが強力な戦術であることと、≪無限への突入≫は非常にコストの重い呪文だがマナの都合さえつけば実質1枚で勝利できる為、通常の統率者戦と比べても遜色ないパワーを感じることができた。パイオニア範囲での縛りによるスピードの抑制も感じられ、いくつかのパターンによる勝利があったが、勝利したゲームのほとんどがもつれたゲームの果ての勝利だった。ハイレベルな統率者戦の卓に混ざるには不向きであるのは言うまでもない。
あくまで自分のコミュニティでプレイした感想であり、パイオニアEDH環境でプレイした感想でもないので私的な思いであることは承知頂きたい。両者が想定しているメタ環境の食い違いが生み出した結果であることも十分考えられる。とはいえ使いたかった統率者で、あまつさえ勝利までできたことは愛着を抱く一歩としては十分だった。実際のパイオニアEDH環境でもプレイしてみたいが自分のコミュニティ内では難しいかもしれない。とりあえず今後も使用し、適宜調整を加えていきたい。
読了、ありがとうございました。
2023/11/04追記:2023年11月3日よりX上にてパイオニアEDH記事コンテストが催されており、過去記事での参加も可能とのことだったので参加に向けて本記事を現行仕様に一部修正しつつ下記ファンコンテンツ・ポリシー記載の追記を実施した。
デッキリストの変更点は以下の通り。
≪翼ある言葉≫→≪アイレンクラッグ≫
≪寓話の小道≫→≪汚染された三角州≫
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