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もはや"そういうメッセージステッカー"と化しつつある、『シャンフロ』タイトルロゴの副題の部分

前置き


久しぶりにnoteを書くんですが、なんか近況とかそういう感じのことは話しません。いきなり本題で行きます。
まず皆さん、この画像を見てください。

公式サイトより

シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』(略してシャンフロ)の第1巻、通常版の表紙です。
「この画像を」と書きましたが、見て欲しいのは表紙全体ではありません。タイトルロゴです。
見ての通り、以下の3つの要素で構成されていますね。

  1. 主題: 大きな明朝体で『シャングリラ/フロンティア』

  2. 英題: 小さなセリフ体で『SHANGRI-LA FRONTIER』

  3. 副題: 黒背景のゴシックで『~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』

『シャンフロ』のタイトルロゴは数多くのバリエーションを持つことで知られ(当社調べ)、私がある程度noteを書いていた2~3年前は、ファンたちはみな色違いの収集に明け暮れていました(当社調べ)。

上の記事に貼られているいくつかの画像が典型的ですが、基本的にタイトルロゴの色違いは、前述の3つの要素に大量のパターンを持たせたうえで、その大量のパターンをさらに組み合わせることで、いよいよ膨大なバリエーションを実現する……という流れで増殖しています。
最近はロゴを全部集めるようなことはやっていないのですが、それでも……いや、だからこそでしょうか。シャンフロタイトルロゴ色違いバトルは留まるところを知らず、新たな混沌に足を踏み入れつつある、それが遠巻きにもよくわかります。
…………つまり、何が言いたいのか

新たな引き金が引かれる音

そういうことです。

メッセージステッカーと化していく副題

先ほどのファミリーショーのフライヤーが代表的ですが……近年のシャンフロ関連の各種キャンペーンにおける宣伝媒体などでは、
「タイトルロゴの副題の部分の背景として使われている黒い多角形を切り抜いたうえで、ぜんぜん別の文句を書き込む」
という手口が横行しているのです。

公式ラジオ『シャンフロチャンネル』のロゴマーク。スペシャルステージよりだいぶ前にお披露目されたものだが、思えばこれが発表された時点で、後々に控えている"事態"まで想像を巡らせておくべきだった


実際のところ……まあ、便利そうではあります。例えば何かイベントを開催しますとなったとして、こう……雑に心をつかみたい瞬間がある。そういう時に副題の背景をペタっと貼りつけて、なんかキャッチコピーっぽい感じの文章を適当に書き込む、と。つまり近年、この作品のタイトルロゴにおける副題の部分はメッセージステッカーと同じ役割を背負いつつある。

『極楽湯』とのコラボキャンペーンで使用された画像。接続詞とそれ以外で文字サイズにメリハリをつけるなど、消費者の印象に残す工夫が見て取れる


メッセージステッカーですよ。

『MOVE』とのコラボキャンペーンで用意された図書カード。これは通常ロゴを併載するとかでもなく、明確に本来そこにあった『~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』を押しのける形で実装されているのですごい

ねえ。

『モンスターストライク』とのコラボの一環として行われたフォロー&リポストキャンペーン用動画の一部。副題をゲームのメッセージウィンドウとして再解釈するのは普通にアリだと思った。
キャラごとに色が違う!?
キャラごとに色が違う……。

とはいえ

思えばこれは、ストーリーとしてなかなか自然な流れなのでは、とも思います。
『シャンフロ』はもともと『小説家になろう』の連載長編としてスタートした作品です。漫画化やアニメ化を経てコンテンツとして成長を遂げても、根底にはやはりなろうがある。そして『小説家になろう』における"副題"という概念は、実際のところ、キャッチコピーです。もう遅く、異世界が、スローライフな存在だったはずです。
『~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』の部分もひょっとすると、後から行われた広報活動によってステッカーにされてしまったのではなく……最初からステッカーだったという事実を、ようやく発見され始めたのかもしれませんね。



いやでもこれは変だろ

『るるぶシャンフロ』自体はかなり密度が高かったのでオススメです

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