世界の順序や言葉がネタ阻んでくるときある

面白いネタを書く というのは本当に難しい話で。
こんなに書くの苦労したのに!!というネタなのに全然やったり、かと思えば相方とノリで話しながらヴァーっと小一時間でできたようなネタがとても良かったりする。
天才はかけた労力の分だけ面白いものが出来るのかもしれないが凡人はとにかく打席。
喫茶店に10時間いようがゼロアイデアの時もあるし1時間しかないのに一応入ったらノリノリで なんで今日やねん と勿体ない気持ちになる日もある。

これだけでも 運ゲーなとこあるなぁ やのに。
ときたま
「これ!なんでこれ!上手くいかないの!これ!!もう!!!!」
みたいなこともある。

それにも色んなパターンがあって。
まずは
漫才としてのボケのグラデーションに対して世の中の順番や挟まないと不自然な流れがありうまくはまらない時。
例えばバイトの面接のやり取りで履歴書を出す流れでむちゃくちゃ良さそうなくだりができた時。
履歴書を出すのはどうしても前半に無いと厳しくて、前半に配置。
漫才としては最初にウケ過ぎてしまってアンケートに「尻すぼみだった」
等と書かれる始末。
もちろん後半もいいの思いつけやという話なのは前提でね。

あと意味を持っちゃう的なパターンもある。
”イケメン”で”団体”を示す言葉としてのかつての代表格"ジャニーズ"。
別にイジりたい訳でもなくシンプルにジャニーズ系の顔とか言いたいだけやのにもう今や「あ!ジャニーズって言うた!」か「あの件あったからちゃんとスマイルアップって言うた!」のどちらかを通らなければならなくなってしまった。
かといって他のグループ言うても同じ。
LDH系の名前言うてもなんか筋肉とかの違うニュアンス乗っちゃうし。仮にイメージ近しいグループ見つけたとしても「ジャニーズでいいのにジャニーズっていうの避けた!」とかなっちゃう。

あと文章ならいけんのに ってパターンもある。

優しさと勇気の子供やん!

みたいなこと言われて

母親優子と父親勇気の子供です
マジで!?

みたいなのがあったとして。
でもそのくだり音で聞くと手前が優子なのもあって"勇気"じゃなくて"優樹"になってまうみたいな。例えば過ぎてこの例はあんまりかもしれんけど。

かと思えば逆に「脳みそからええの出たなぁ!」と気持ちよく思えない、選択肢が無くて導かれるように自然と強いくだりができる時もある。
昔のコンビで相方が美容室に行ってきたというネタがあった。

このネタは作り上、直近で散髪をしている。
色んなくだりを考える中で
美容室でよくある「〇〇(芸能人)みたいにしてください」でなにか考えようと思った時、
「ちゃうわ!普通の 美容室いく練習したい とかと違ってこないだ行った話なんやから現在のコイツの髪型近い俳優さんとかしか無理なんか!」
となり自然と
「阿部寛…?」
「そういやあんま髪型変わるイメージないなぁ」
からのこの完成系。
あまりに生まれ方が偶発的過ぎて「ええの書けたなぁ!」と全く思えなかったのを未だに覚えている。

運命に阻まれし強いくだりもあれば運命に導かれし強いくだりもある。
売れるネタってこういう運も持ってるんやろなぁ。
まぁいうててもしょうがない。
今日やれることは安喫茶店で3時間粘り、申し訳程度のバウムクーヘンを追加してさらに3時間粘ることだけである。

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