非喫煙者と喫茶店で待ち合わせして後から来た喫煙者が着いて最初に言うべきこと

芸人は週5くらいで喫茶店にお世話になる。
打ち合わせとは名ばかりの雑談からいいモノが降りて来そうなネタ合わせまで、その目的は幅広いが店選びにはほぼ絶対の条件がある。
喫煙可能店であることだ。
僕は生まれてこの方煙草を吸った事がない。
しかし世間の風潮に逆らいまだまだ喫煙者がマジョリティーのこの世界で打ち合わせるとなると相手が吸うかどうか確認する前に喫煙可能店にするのが無難である。
結局「あの出演者も呼ぼうか」となった時の保険。
なんやったら1人での作業で先に非喫煙店に入っていたとしても
「ここで打ち合わせるか!」
というと
「タバコ吸いたいからこっちでもいい!?」
なんて言われることもしばしば。

移動が嫌とかコーヒー代がもったいないなんて事を言いたい訳ではない。(入りたてで移動のためにガブリと飲み干し膀胱パンパンになるのは結構嫌だが。)
打ち合わせは全員が快適な環境でするのがみんなのためなのでそこに異論はない。
ただ…こっち(非喫煙者)独特の苦労も知って欲しい。
喫煙者は想像した事ないであろうことやからしっかり読むように。

例えば。心斎橋アメ村界隈で芸人が集まるとある喫茶店がある。
このお店では喫煙席が奥に広々と設けられており、席の間隔も心無しか広く、奥が故に外気の影響を受けにくて快適な席なのである。
逆に禁煙席は気持ち手狭で夏は暑く冬は冷たい風が吹き込む。
この店で待ち合わせをする。
1番乗りが僕であった場合、店員さんはこう尋ねる
「お煙草お吸いになられますか?」
ロボットのように意図を汲まず正確に答えるならNoであるがここでの意図はもちろん 喫煙席or禁煙席?なわけで。
僕はもちろん
「吸います」
と世界一小さい嘘をつく。
他人のためではあるが優しくない嘘。

そして案内される喫煙席。
芸人の集合なんてのは
「ライブ終わりで!適当に向かう!」
ぐらいアバウトな事もザラであり、僕は時折1・2時間煙草も吸わないのに喫煙席に滞在し続ける事になるのだ。
そしたらどう?
これなんか俺手前の席嫌すぎて嘘ついたみたいじゃない?寒さと狭さを嫌った巧妙な嘘吐きに成り下がってない?店員さんに嫌われてない?
考えすぎ?

その上合流してみたら
「俺禁煙始めてん!やから禁煙で良かったのに!」
とかの時もある。
知らんがな。
今回はやめたてやから俺が勝手に配慮ミスっただけやからええわ。
でもどうせまた吸い始めるやん。
次禁煙席で待ってたら
「禁煙失敗してん!」
って言うやん。

ちょっと話は脱線したがとにかく先に着いた非喫煙者は変な嘘吐かされるだけでも気持ち悪いのにそれに"奥の席使いたい"というやらしさまで乗っかってしまう。
その結果俺たち非喫煙者は進化する。
店員さんの
「お煙草お吸いになられますか?」
に対して
「喫煙席でお願いします。」
と答えているのだ。
嘘は吐いていない、が日本語としてはまともに回答出来ていない。
喫煙者達よ。知っているか?
俺たちはお前達のために変な日本語の受け答えをしているのだ。
だからこれを読んだお前たちは今後着いてすぐ言うべきだ。

「お待たせ!あと日本語バグらしてごめんね!」

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