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📸思い出 24.10.10-14 新装版 内側の時間@東京(公演前〜終わってKAATで幽憬を観る)

上弦の月。月が満ちてく。空が明るい。半分でも十分明るい。原っぱに柔らかな草が茂る。上着1枚羽織りたい涼しさ。携帯のライトと誰かが通った細い道を頼りにぼんやり光るテントを目指す。つぎはぎ布の舞台幕。私達達達の芝居小屋。

先週末、東京・武蔵野公園でお芝居をしてきた。ここは東京??長野?と勘違いする程、のどかで自然豊かな公園。子ども達が川でどじょうを取っていたり。遠くの方に都会らしいビルが建っていて世紀末感があるというか。

はじめましての方からお久しぶりな方まで満員の客席、感謝。
最後のキャスト紹介で照明が落ちた。たまたまだけど良いタイミング。携帯のライトで舞台を照らしてくれる方がいた。私はポーチに入った手回しライトを回した。どや準備万端でっせとばかりに回したら、持ち手が折れた。調子にのってしまった。

打ち上げの時に話しかけてくれた方の感想とエネルギーがありがたいし身が引き締まる。芝居が外に広がって何か違うものに変換されていく感覚。個人的にはあれはもっとあーしたい、あーこんちくしょうめ と、頭の中はぐるぐるしているけれど、そんな事は観てくれた方と話す間はどーでも良い。

受入の柳原さんご家族には、ほんともう色々お世話になりまして…。(あの時はありがとうございました。お陰様で大したことになりませんでした)

バラシも助っ人さんが来てくれたりでスムーズに進んでいく。休憩の時に食べたカレーうどんが美味しかった。この数日の炊き出しの色んなエキスが混ざっていた。食べ過ぎて夜まで胃の中にいた。

松本に帰る前に横浜に向かった。KAATでやっている横山さんのダンス作品を観に行った。

オールスタンディング。中央に舞台が光る。取り囲む人。後から入ったから黒い人と黒い人の隙間から見る。私の背が小さいのもあって、全部が全部見えない、たまに見える、よく見える。途中でしゃがんでみたり。ちょっと場所を変えたり。それがとても好きだった。偶然居合わせた人達とたまたま覗き見てしまった神事のようなと思ったり。踊り手や音楽の人が人じゃない大きな化け物のようなとか思ったり。虎vs龍vs大蛇みたいな。たぶん昔見た神楽とか祭のようなものを私の頭の中で繋げたんだろう。「音を浴びる」、踊り続ける人を「見る」というのが懐かしい気持ちになる。爆音爆音爆音に浸って動く踊り手の身体が静かに見えるシーンがカッコよかった。
対岸で見ている子ども達がじっと集中していたり、お母さんにしがみついていたり。
午前中にテントをバラシた記憶が吹っ飛んだ。身体がワクワクした。見れて良かった。

帰り道。車内での暇つぶし。私のこれまでの話を聞かれたから話をした。この話はこの方に何度も話している。が、毎回新鮮に聞いてくれるのでついつい同じ話をする。内心どう思ってるかは分からないけれど意気揚々と話してみる。が、20年くらい前の話ばかりでもはやネタ化している。

で、口にする度に確かに事実だったその出来事達は、今の私からしたら別人なぐらい感覚の違いがあって、もう良いよと自分で自分に飽きている。または昔の事が気にならないくらいに昇華しているとも言える。後は老いによる忘れ。もう手放して良い事なんだなと感じた。今度から有耶無耶にして逆に聞き返そうか…。そうしよう。

次は11/3浜松千秋楽!!
当日券若干枚出るそうです。
楽しみだー!

積込準備
行きSA
先発隊と合流
仕込み
珈琲を飲む哲さん
遠くにテント
バラシ
元の原っぱに
KAATへ
ちゅみ氏に綺麗だから写真に残してと言われ撮る