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おいしい病院食 2日目~夜~ 退院に向けてのエール


お好みで、お魚にも、ご飯にも使える、大根卸し付き。

ご飯 普通
ブリの汐焼 70g
大根柚子卸し
白菜の酢味噌和え
南瓜の含煮 60g
生揚三葉の味噌汁

ちっちゃいけれど、これでよい。

 晩御飯のメインは「ブリの汐焼」。
「汐」って「塩」の間違いじゃないよね。
「しお」じゃなくて「うしお」と読めばよいのかな。
 つまり「しおやき」じゃなくて「うしおやき」。
 となると、こういうことになる。 

汐焼きのブリは、富山県魚津地方の伝統的な冬の風物詩で、塩や塩水に漬け込み、寒風にさらして熟成させたブリの干物です。

AI による概要 

 え、そんなに大げさな地方料理?
 見た目も、そして食べてみても、そんなに干物っぽくないし。
 どう見ても、ただの塩焼きにしか思えない。

 汐=塩の間違い?
 調べてみました。「汐」って、だいたい下のように説明されています。

1 月や太陽の引力によって周期的に起こる海面の昇降。うしお。「—が満ちる」「—が引く」
2 海水。また、潮流。海流。「—を汲む」「—が変わる」

goo辞書

 海水で塩分をつける干物を汐干しって言ったり、沖縄あたりの天然の塩で焼くのを汐焼きって呼ぶお店もありますが、それってメニューの名前だよね。一種のブランドってやつかな。
 それに、このブリに使われているのは普通の塩なんじゃないかなーと思います。
 だって、経費だってギリギリなのだから、たぶん。

 そこでようやく、管理栄養士さんの意図がわかりました。
 病室でじっとしているしかない患者さんたちのために、せめてメニューの名前くらいにはと、大海原を連想させるような「汐」の字を使ってくれたのかな、と。
 70gのブリです。
 ちっちゃいけれど、管理栄養士さんが、患者さんみんなに贈ってくれた退院に向けてのエールだと、私は理解しました。
 それで、いいのです。

お魚には大根おろし!

 この小さなブリに大根卸しがついてきます。
 柚子の風味も上品です。
 加えて、南瓜、お味噌汁。よい組み合わせ。
 あ~、おいしい。
 酢味噌和えも大切なアクセント。

 おいしい病院食でした。ご馳走様。

(つづく)


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