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THE ROOSTERSを聴こう
THE ROOSTERSは80年代を代表するロックバンドである。
1979年に北九州市で結成された。
黒スーツで演奏するそのスタイルは当時のファンの若者や後進のミュージシャンに多大なる影響を与えた。
1980年のメジャーデビューから端正な顔立ちのヴォーカルの大江慎也はギターを奏でながら淡々と歌った。
特に男子大学生人気は高く、多くの大学の学祭に招聘された。
1982年頃から大江が精神的に病み始め、レコーディング後にジャケット撮影をしたスタジオの壁を笑みを浮かべつつ頭を打ちつけるなどの奇行から神経衰弱により初めて精神科に入院し、ライブはキャンセルを余儀なくされ、1983年6月までの半年近くにわたり音楽活動を休止。サウンドにも病的な陰影が漂いはじめた。
私も某大学の学祭でTHE ROOSTERSを初めて観た。
大人の音楽っぽくてカッコよかった。
すぐに仲間とコピーした。
1985年大江の精神は再び不調をきたし、ライブやレコーディングで歌えなくなることが多く、バンドは不安定な状態にあった。それにも関わらず、アルバムは幻想的なサウンドと歌詞で、皮肉なことに、アルバムの売り上げも過去最高だったそうだ。
大江慎也は再び精神状態を悪化させ入院。バンドは解散かと思われたがギターの花田裕之が正式にメイン・ボーカルをとるようになる。大江はその後解散までバンドに復帰することはなかった。
2004年7月、フジ・ロック・フェスティバルでオリジナルメンバーによるラストライブを行い、このライブをもってTHE ROOSTERSは正式に解散した。
私は残念ながらこのライブには参戦できなかった。大江慎也の最後を見届けることが叶わなかったのは今でも後悔している。
後進からの支持も高く、1999年にthee michelle gun elephant、東京スカパラダイスオーケストラ、POTSHOTなどが参加したトリビュート・アルバム『RESPECTABLE ROOSTERS』が発売された。
また2005年にはトリビュート・アルバム第2弾『RESPECTABLE ROOSTERS→Z a-GOGO』が製作され、こちらには勝手にしやがれ、THE BACK HORN、グループ魂、bloodthirsty butchersなどが参加している。
その他、今井寿、浅井健一などもその影響を公言している。
日本のロックを確立したTHE ROOSTERSの音楽 は今でも新鮮に私達の耳に届くのだ。