yzkrt収デン6レポ! ~サキュバスとともに~

こんにちは!yzkrtです。収容インシデント006に参加してきました!今回003以来の参加だったのですが、めちゃくちゃ楽しかったので記録に残していこうと思います!

10:00時ごろにホテルを出て、道中で昼食をとった後会場へ向かいました。11:00頃には会場にはついていたものの、浜松町館の入口がよくわからず会場に入ったのは11:20頃になりました。

会場に入った後は他の著者と合流して列に並びました。実は前日のアフターでんじゃめなさんに梨さんのお使いを頼まれていたのですが、結局やるのかやらないのか連絡のないまま収デンが開始……足が負傷していると噂の天本さんが懸命に走ってくるのを見て恐らく大丈夫だろうと判断。

梨さんのサークルではこちらから挨拶をする前に「いつもお世話になってます」との言葉が!わかりやすい名刺を付けてはいた物のめちゃくちゃうれしかったです。

その後はさなろうさんのサークルに行き、977-JPの色紙を購入!今回は自著の作品がたくさん出ていたのですが、そのうちの1つです!参加した002.003では自著作品を購入できなかったので本当にうれしい。

その後はタロットを購入し、等さんのSCP擬人化本へ。こちらも1470-JPが収録されていました!

そして、その後は秋間さんのエージェント海野本を購入しました!今回はこれがメインの回だったといってもよかったかもしれません。秋間さんの列に並んでいると、"なぜか"その隣に設置されている海野さん(とあめすき)さんのサークル。並んでいるうちから海野さんに指を刺され、「アイツですアイツゥー!」と秋間さんへの謎の密告を受けました。何故……🤔

海野さん「コイツが加害者ですよ!!!」
ぼく「加害者はサンクスさんですよw」
海野さん「テメーが書いたんだよテメ―が!」
ぼく「許可出したのは海野さんですやんかw」
海野さん「キーッ!!!!!!!!!!!!」

こんな感じで漫才している床ところを見て大笑いしている秋間さん。良いものを見せられたようで良かったです。

ところでこんなものを持ち込んでいました。このホワイトボード、名前のところを自由に書き込めるようになっております。

ぼく「というわけで」
秋間さん「あははははw」
海野さん「テメ―!!!!!」
秋間さん「描きます(のちのTwitter)」
海野さん「たすけて」
ぼく「やべやべやべw」

この後はRED ALERTさんに行って何の話?キーホルダーを購入してきました。作者特権でタダだったらしいのですが、お金を払ったのでチョコをちょっと多めに貰ったりしました。


その次はサークル「Saving Page…」のところに行きました。こちらのサークルはSCP-JPテクニカルスタッフのR74さんのサークルで、テクニカル関係の本の頒布を行っており、特に今回新しい技術本として「なれる!テクニカルスタッフ」の頒布も行っています!僕は今のところテクニカルスタッフになる予定はないですが、Wikidot構文については気になりますからね。サークルの近くに向かうと、ちょうどサイトメンバーのukwhatnさんがサークル主のR74さんとお話しているところでした。

R74「お、これを購入するということは……」
ukwhatn「いや~構文は気になりますけど、まだテクニカルになるとは笑」
R74「いや、何言ってるんですかこれ以上にテクニカルスタッフとして頑張ってほしいって意味ですよ笑」
ukwhatn「え?あぁ……そうでしたね。これ以上に頑張らないとですね笑」

? ちょっと会話の内容に違和感を感じましたが、これはちょっとしたユーモアでしょうか?とはいえ、こうやってサークル主とこうやって親密におしゃべりできるのはメンバー間の距離感が近いサイトならではですね。僕もukさんとお話ししに行こうと近づくと、突然ふらりと隣の「サイトスタッフ一同」出展サークルの中に入っていきました。僕は驚いてukさんに話しかけます。

yzkrt「ちょ、ちょっとどうしたんですか!急に」
ukwhatn「え……何って店番ですよ店番」
yzkrt「店番……?いやいや、ukさんはサイトスタッフじゃないじゃないですか。あ、もしかして、他の人がサークルを離れてる間の代理とか──
ukwhatn「何言ってんですか、ずっと・・・テクニカルスタッフやってるでしょ?」

冗談だと思ったぼくはスタッフ一覧のページを確認しました。そこにはukさんがサイトスタッフの一人として並べられていました。

「いやだって……ukさんは一般メンバーで……」

困惑する僕に隣のサークルのR74さんが話しかけてきます。

「yzkrtさん、ukさんは、ずっとスタッフをやっていましたよ」

そう語るR74さんの顔は張り付いたような笑みが浮かんでいました。僕は恐ろしくなって、その場を足早に去りました。


僕はこの奇怪な現象を突き止めるため、他の参加者と話し込むふりをしながらR74さんのサークルの近くに陣取り、会話の内容を盗み聞きすることにしました。その結果、R74さんは時折「なれる!テクニカルスタッフ」を購入している参加者に対し、あたかも相手がサークル参加者であるかのように話しかけ、そして会話が終わるころには本当にサイトスタッフになっている……ということが分かりました。


しかも、ただサイトスタッフになっているだけではなく、過去の活動履歴もありました。削除通知や議論のログ、ukさんも、2020年からサイトスタッフを務めていることになっていました。先ほどまで一般メンバーであったにもかかわらず、です。

30分ほど盗み聞きを続けた僕は情報を整理するため、一人会場を抜け、1階の喫煙所に向かいました。思い喫煙所の扉を開けた中には誰もおらず、僕は荷物を椅子の上に置いて腰を下ろしました。

ポケットから煙草を取り出し、火をつけます。約半日ぶりのタバコだったにもかかわらず、あまり味がしませんでした。単に、煙の塊を吸い込んでいるような感覚。それでも、脳に回るニコチンは高ぶった僕の心を落ち着けていきます。

会場を離れる直前、何人かの知り合いにR74さんと話した人たちがサイトスタッフだったのかを訪ねたのですが、みなさも当然というように肯定しました。他の人たちの中でも、ukさん他R74さんと話した人たちがサイトスタッフだったと思い込んでいる。今や彼らが単なる一般サイトメンバーであったことを記憶しているのは僕だけのようです。

……いや、正確に言えば、僕もそれを"知っている"だけなのです。記憶の中には、ukさんたちがサイトスタッフとして活動していた記憶があります。最初に感じた違和感も既に僕の中にはありません。ただ、会話を聞きながら書き留めたメモがあるから、そうだとわかっているだけ。これはどう解釈すべきなのでしょうか。スマホの中のメモですら、僕が何か勘違いして作成したような気がしてきます。

気づけば、火をつけたタバコもほとんどなくなりかけていました。結局、吸ったのは最初の数回だけ、考え込んでいる間にどうやら長い時間が過ぎていたようです。会場に残るべきか、否か。タバコの火が消える前に決めなければならないような感覚が僕を襲います。最後の数ミリ、タバコの火がフィルターに到達するその直前、喫煙所の重い扉がゆっくりと開きました。

「知りたいですか?真実を」

扉の前には、黒ずくめの男が立っていました。


180を超える長身。黒いスーツを着こなした男は僕の隣に腰掛けました。この人は誰でしょうか。大勢の人がいるものの、収デン会場はそれほど広くはなく、特徴的な人物であれば多少記憶に残ります。覚えがないということは先ほど来たばかりのひとでしょうか。話しかけてきた割には、知り合いという記憶はありませんが。

素性を尋ねようとした僕を男の言葉が制します。

「そのまま前を見ていてください。カメラは右後方。こうして並んでいれば単にタバコを吸っているようにしか見えません」

男の言葉に僕は背筋を正します。

「そう、そのままで」

男は胸ポケットからセブンスターを取り出し、火をつけました。それにつられるように僕も2本目のタバコを取り出し火をつけます。

「そう、それでいい」

男は一言呟くと、タバコを咥え、深く息を吸い込み、煙を吐き出しました。そして言葉を続けます。

「本当のR74はすでに死んでいます。今日会場にいるのは、その残滓のようなものにすぎない」

奇妙な言葉でしたが、自然と彼の言葉は納得のいくものでした。

「R74によって過去改変が行われていることはすでに知っていますね?」
「ええ」

過去改変、それはこのSCP財団で作られた、現実改変のうちの1つ。

「彼はいま、この収デンというイベントを依り代にしてこの場に顕現している」
「今起きていることはとりあえず把握しました。しかし、これは一体どういうことなんですか」

場を沈黙が支配します。男は何度かタバコを吸った後、僕の問いかけに答えました。

「ではまず、一番最初のところから話しましょうか。SCP財団日本支部の立ち上げからです」


「SCP財団日本支部が2013年に設立されたことはご存じですね?」
「ええ、その前身でもある翻訳wikiと色々あったりはしたみたいですが」
「R74はその最初期メンバーのうちの1人なんです」

僕はその言葉に反論しました。

「おかしいですよ、R74さんは2017年にサイト参加したはずです」
「ええ、それも過去改変された事実のうちの1つです。しかし一旦置いておいて、話を続けましょう」

男は話を続けます。

「当時、SCP財団日本支部のテクニカルスタッフは彼ひとりでした。……これにも反論したいことはあるでしょうが、とりあえず事実として受け入れてください。彼は保育園からの幼馴染とともにサイトに参加し、ともにサイトスタッフとしてSCP財団日本支部の発展のために尽くしていた。長い間、SCP財団日本支部のテクニカルスタッフはワンオペ態勢が続いていました」

男はそこでいったん話を区切ります。

「R74の幼馴染は彼の体調を心配しました。しかし、R74は仕事をやめなかった。サイト運営のために必要な要請、一般メンバーからの構文相談にも彼は分け隔てなく応じました。実のところ、R74の身を案じていた幼馴染もサイトのモデレーターであった立場上、彼に仕事をやめてもらうこともできなかった。2人の中には1つの約束がありました。それは、SCPオンリーな大規模イベントを開くこと。それがあったから、R74も仕事にのめりこんでいたし、幼馴染も彼を積極的に止めることができなかった」
「そして2018年4月28日にニコニコ超会議との併催の形で第1回収容違反インシデントの開催が決まります。オンリーイベントではないですが、SCPのイベントの大きな足掛かりになる。R74はますます仕事にのめりこむようになりました。流石の幼馴染も彼を止めるようになりましたが、それでもR74は止まらなかった。ついに、R74は待ち望んでいた収容違反インシデントの直前に過労死してしまう。結局、SCP財団日本支部はこの時までテクニカルスタッフR74ワンオペ体制でした」
「幼馴染は恨みました。発展のためにR74に仕事を与え続けた運営を、無遠慮にR74に構文相談をし続けたサイトメンバーを、安定しないWikidotを、そして、R74を止められなかった自分自身を。収容違反インシデントに参加するはずだったR74がいないことを、幼馴染の彼は体調不良ということで誤魔化しました」
「その幼馴染が、何を隠そうseafield13なのです。」

seafield13

「イベント会場を後にしたseafield13は頭を抱えます。いつまでもR74の死を隠していることはできない。いずれサイトは回らなくなってしまうだろうし、そうなれば次のイベントは開催されない。友人の死の悲しみと、友人の願いの間にseafield13は揺れていました。そんな時、たまたま開いたSCP-JPで彼はあり得ないものを目にします。R74のアカウントが活動しているのです」
「彼は驚いてR74に電話を掛けました。しかし、当然出ない。ダメもとでWikidotのPMを送ってみると、返信がありました。何度か会話を繰り返すうち、seafield13はある核心を得ます。SCP-JPの事を考えながら死んでいったR74は、今もなおwikidotアカウントに囚われており、その中でのみ生き続けていると」
「彼はR74の存在を確実にするため、そして、さらにサイトを大きくするためあらゆる手段を講じました。サイト管理者に上り詰め、R74を動かしている原理の研究を行う。そして、収容違反インシデントごとに実験を重ね、ついにR74の思い入れのあった収容違反インシデントを依り代として本人を顕現させることに成功したのです。もちろん、R74自身はそれに気づいていません。過去改変でいろいろなサイトメンバーをスタッフにしていることにもね。まさに、"収容違反インシデント"というわけです」
そこまで言うと、男は一息つきました。
「というわけです。ご理解いただけましたか?」
「ええ、しかしなぜ、あなたはそんなことを……」
僕は男に問いかけます。すると、男が突然立ち上がりました。そして僕はあるものに気づきます。つややかな質感の細長いつるの先に、逆ハート型の平べったいものが付いたしっぽが揺れていました。そして頭の上には、これまた黒く輝くつややかな角が。
「私もまた、Sanks269と同じくこの世界に存在する異常実体ということですよ」
男はそう言って笑います。短くなったタバコの火を消して、再び椅子に座るころには尻尾も角も無くなっていました。
「さて、ここであなたに依頼があります。seafield13の策謀を止めていただきたい」
「ぼ、僕ですか?」
「ええ、他ではないあなたに、です」
突然の申し出に、僕は面食らってしまいます。
「無理ですよそんなの。僕は一般人にすぎません」
「何故です?あなたには十分な経験があるでしょう?」
「経験……?」
困惑する僕に男は続けます。
「異常実体の収容経験がある。収容違反を収めた経験がある。死地を生き抜いた経験がある。現実改変者を終了した経験がある。これ以上に適切な人材がいますか?」
「だから……それはあくまで創作上の話で……」
「そんなこと関係ありませんよ。あなたはそれらをやってきた」
男は話を続けます。
「ただいつものようにやるだけですよ。それだけで十分だ」
「でも……僕は……」
「ただ、当たり前にやればよろしい。異常実体たちを捕えてきたように」
「そして、私にそうしたように」
「あなたは……」
「今から"実地試験"を始めましょう。大丈夫、あなたのペーパーテストの結果はとても優秀です。後はそれを実行に移すだけ」
そういって男は微笑みました。僕の沈黙を同意と受け取ったのか、男は続けます。
「もちろん、あなたに任せきりではありませんよ。作戦の大筋はすでに立ててあります。あなたはそれに沿って行動する。もちろん、多少の不確定要素はあるでしょうが、そこはあなたの腕を見せてもらいたい」
「……」
「最初に行うのはこの産業センターの掌握です。とはいっても難しいことではありません。いくつかのダクトに入り込み配線を切断するだけ。もちろん場所は支持します。簡単なスタンプラリーのようなものですよ」
男は作戦を話し出します。僕は、その話を聞きながら、それでも譲れないものがあることを悟りました。勇気を振り絞って、言葉を口にします。
「できません……僕には……」
「何が不満なのですか」
優しい、諭すような口調から一変して、男の声色が厳しくなりました。足を小刻みに踏み鳴らし、イライラしてくるのが伝わってきます。
「何が不満なんだ。ここまでお膳立てして、憧れのヒーローになれるんだぞ?それなのに、何を躊躇することがある?」
男の口調が荒々しくなります。
「だ、だって……」
「何が不満なんだ!言え!」
声を荒げる男、僕はそれに小さい声ながらも、覚悟を決めて言葉を紡ぎました。
「だ、だって……」
「なんだ!」
「事前情報なかったサークルの小物とか、まだ全然見てないんで……」


というわけで長めの野に休憩から戻ってきた僕はまだ見ぬ著者とサークルを巡ってきました!R74さんのサークルとか、結構小物が多かったので1周目だと確認しきれなかったんですよね。なんだかんだ2週目で確認しなおして追加でいくつか買っちゃいました笑
というわけでこれが今回の収デンレポになります!seafield13さんとukwhatnさんと行ったアフターとか、R74さんも来た徹夜カラオケとかまだまだ濃い話はあるのですが今回は一旦こんなところで!購入したパンフレットにもあったように、参加者全員で作る濃密な良いイベントだったと思います!

さて、明日からはいつも通り・・・・・サイトスタッフとしてまた頑張るぞー!

アフター編に続く……

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