SCPの新人コンで初めて記事を投稿する新人向けのガイド(前編)
こんにちは。yzkrtです。
もうすぐSCP-JPで2024年新人向けコンテストが開かれますね。正式な日時は分かりませんが、例年通りなら恐らく5月、早ければ初旬というところでしょう。今回は、その新人向けコンテストに参加する、特にまだサイト上に著作の残っていないニュービーに向けたサイトでの記事の残し方について話そうと思います。もっと言えば、SCPが最初の創作になるメンバーに向けた内容です。
最初に、yzkrtの実績について書きます。もちろん、実績があるからと言ってこの内容が無条件に信頼できるものではないですし、もっと言えば、新人さんにはこのnoteの内容が正しいか、ご自身で読み込んで判断していただきたいですが、玉石混交な情報が入り混じる中での、1つの指標にしていただければと思います。
・2019リサイクルコンテスト優勝
・ジャムコン2019C部門3位
・2020チームコンテスト3位
・2023チームコンテスト3位
・2020&2022新人コン批評エキスパート批評数1位
批評エキスパートとは新人コンテストで新人の下書きに批評をつけることを目的としたボランティアです。つまり、当時のコンテストで一番批評をしたということになります。
さて、今回の内容ですが、「このトレーニングをすれば記事が残るようになる!」というような具体的な内容についてはあまり触れません。また、このnoteの内容をしっかり実行すると、"記事を書き始めるまでに"二週間ほど要すると思います。つまり、特効薬的な内容ではありません。そういった内容を理解できる方のみ、読んでください。
1.記事を読もう
1-1. 記事をたくさん読もう
まずは記事を執筆するための下準備として、たくさん記事を読みましょう。SCPであるなら、想定記事数は100記事です。本音を言うなら、100記事だけでは足りていない可能性が高く、200~300記事ほど読んでもらいたいところですが、まずは最低ラインとして100記事は読む必要があるでしょう。オススメは2022、2023の高評価記事です。サイト全体の高評価記事はかなり尖っている内容で参考にしづらいことが多いですし、古い記事でのSCP観は最近のサイトの風潮にそぐわないことがあります。出来るだけ最近の高評価記事を読むのがよいでしょう。
http://scp-jp.wikidot.com/top-rated-pages/date/2023
http://scp-jp.wikidot.com/top-rated-pages/date/2022
tale、GoIFも同様です。taleの場合はサイト外の小説なども参考になりますが、既に上に述べたようにサイトの雰囲気をつかむのに役立ちます。GoIFの場合もSCP記事を読みましょう。GoIを使った記事は独特なカノンが使用されていることもあるので、こちらもやはりSCP記事を読むことをお勧めします。GoIに関連した記事は、あくまでそのGoIを読むための参考資料として別枠で記事を読むのがよいと思います。
同時に、読んだ記事にvoteをしてください。面白いと感じたならuv、面白くなかったならdvです。どちらともいえないnv(つまり評価しない)という選択肢もありますが、基本的には、voteを行って、自分の中での記事の評価を固めておくことをお勧めします。どういった記事がサイトでウケるのか、あるいはどんな記事を自分が書きたいのかということを掴む手助けになります。
ちなみに、よく創作論で提示されている「作品の面白いところを言語化する」という作業はしない、もしくはあまり取り組み過ぎないことをお薦めします。まだ創作歴のない、このサイトから創作に入るニュービーにとっては、この作業はあまりに難しく、むしろ本来感じた面白さを削ぎ落してしまう危険性があります(例えば、会話劇が評価されている記事に対してオチが面白い、と勘違いをしてしまうなど)こういった作業では自分が持っている知識以外の面白さを、評価から外したり、別の場所を重要だと勘違いしてしまう可能性があります。これらの作業に取り組むのもよいですが、あくまで100記事読んで、サイトの雰囲気に慣れてきてから、練習がてら別にやる方がいいでしょう。最初は自分の感性を大事にして、面白いかそうでないかを判断するのがよいと思います。
ここで注意しておきますが、読む記事の数に、解説動画やアニヲタWikiは含みません。これらの解説は、面白い部分を特に取り上げ、そうではない部分を流す傾向にあります。また、その面白い部分はあくまで解説者がそう感じている部分ですし、動画であれば絵や音楽、テンポなどで強調されています。
勿論それらは悪いことではないのですが、サイト内で記事を書く上では面白さを勘違いする要因になりえます。上でも述べたように、「ここが面白い!」と思いながら記事を読むことは、直感的な面白さを判断する感性を失いかねない作業になります。あくまで自分の感性を大事にするために、サイト上で記事を読むことをお勧めします。
大体100記事読むまでに、1週間ほどかかるかなと思います。下準備だと思って気長にやりましょう。
1-2. 新着記事を読もう
上の記事読みが終わったら、もしくは、ある程度めどがついてきたら、新着記事に張り付いてみましょう。上で読んだ記事は全てサイト内で既に評価されている記事ですが、新着記事はそうではありません。残念ながら低評価削除されてしまう記事もいくつかあります。
ここでやることは、それらの評価の低い記事を読むことです。正確が悪く見えるかもしれませんが、必要なことです。どんな記事が面白いと思われているのかを把握することと同時に、どんな記事が面白くないと思われるのかをしっかりと把握しておくことが大事です。ある程度記事をしっかりと読んでおけば、どこが面白くないのかを判断する目も養われているはずです。サイトの集合知としてしっかりと学んでおけると良いでしょう。
あるいは、サンドボックス3に上がっている下書きを読んでみるのも手です。ただし、批評するということではなく、あくまで新着記事読みと並行して行いましょう。ディスカッションを開くとベテランメンバーによる批評が投稿されていますが、やはり上にあるように記事に先入観を持ってしまう恐れがあります。記事投稿に慣れてないうちは積極的に行う理由はあまりないでしょう。誤字を発見したら作者に教えてあげてください。
この新着記事読みも1週間ほどかかります。これが終わってサイトへの理解が深まったと感じられたら、ようやく下書きの準備に臨むことができます。
2.下書きの準備をしよう
さて、サイトへの理解も十分……となったところで記事投稿に移りたいところですが、まだ準備があります。このサイトにはガイドやエッセイと呼ばれる集合知が投稿されています。これらのエッセイを読んでおきましょう。全て読んでもらいたいぐらいですが、いくつかのエッセイに絞ってオススメしておきます。まずはこれから読むといいでしょう。
http://scp-jp.wikidot.com/the-style-of-scp-report
http://scp-jp.wikidot.com/standard-template
http://scp-jp.wikidot.com/planning-for-your-first-step
特に重要なのは「SCP記事の文体とは」と「記事標準テンプレートガイド」です。これらは記事の完成度を高めるというより、最低限の投稿のための体裁を整えてくれるものなので必読です。
そして「あなたの第一歩のための計画書作り」です。今のSCP-JPで最もSCPを書くのに役立つエッセイだと言っても過言ではありません。計画書、と言われると首をかしげるかもしれませんが、小説で言うとことのプロットです。最低限のプロット無くして面白い記事は完成しません。プロットを書かない!と言っている人も、大体は頭の中で大筋の展開を決めてから書き出しているものです。今回初めて記事を書く新人さんは一度計画書を作成しておきましょう。
ex1. 文章の練習をしよう
上の続きではありますが、項目を分けて掲載します。
このサイトが初めての創作になるメンバーの皆さん。3000文字以上の文章を書いた経験はありますか?そしてそれを読んでもらった経験は?この3000文字というのは、僕が批評する中で見る、短めの記事の最低限の文字数です。これを割ることはあまりありません。そして、3000文字と言えば、大体原稿用紙8枚分になります。これだけ長い文章は、学校の読書参考文などでもなかなかお目にかからない量です。普通、それだけの文章を矛盾なく書き出すトレーニングを人はしていません。
サイト内で要求される文章力は、おおよそ高校2年生相当だと思います。しかし高校生程度と侮ることなかれ。それだけの文章力はちゃんと備わっていますか?どの教科もテストで平均点以上取れていた、という人はかなり少ないと思います。残念ながら、高校生以上の人でも、要求される水準が必ずしも備わっているとは言えません。自分の書いた文章がちゃんと読めるものになっているのか、ちゃんと確認する機会を設けましょう。
さて、ここで前半は終了です。後半では、ようやく下書き作成に移ります(といってもやはり具体的な方法は指南できませんが)
さて、後半のnoteはこちらです。ですが、個人的には上の内容を読み、実践し終わってから読むことをおススメします。とはいえ、それまでお預けというのもアレなので、自己責任で後編を読んでも大丈夫です。
後編に続く