友達

誰しもひとりはいるであろう「友達」
昔は一緒に遊べばみんな友達だったのに、大人になるとそれは通用しない。

「友達」には
勤務、学校あるいは志などを共にしていて、同等の相手として交わっている人。
という意味があるそうだ。
これだと人類みな友達になりそうな勢い。
しかし、欲しいと思って簡単に手に入るものではない。
年を取ってからできる友達は、少し複雑で脆い気がする。
それはなぜだろう?
就職してからできた友人と距離を置くことになった経緯も併せて考えてみよう。

社会人1年目、同期の存在がとても心強かった。
厳しい看護の世界で助け合いながら頑張ってきた
いわば戦友だ。
その中にひとまわり年上のMがいた。
年は離れていたが意気投合し、色んなところに旅行にも行った。
この関係は変わらないと信じていた……。

お互い夏休みを合わせて海外へ行った時のこと。
高速を使おうとしたが「下道でゆっくり行こう。」と言われた。
おかげで空港まで4時間くらい運転する羽目になった。
その間Mは助手席で寝ているだけ。
準夜終わりなので大目に見ていたが、途中で起きたかと思えば「まだ着いてないの?」と言って二度寝をかます。
イラッとしたものの、楽しい旅行にするため堪えた。

そこから次第に足扱いされるようになった。
隣県まで行くのも市内に出るのもいつも私の運転。
tfcc損失を患い、痛みを訴えても変わらなかった。
ある日、Mが愚痴を言っていた。
「職場で仲のいい人と遠出したのはいいけど、行きも帰りも自分が運転して辛かった」という内容だった。
「さすがにしんどかったわ〜。」と悪態をついて、同じことをしてるのに気付いてなさそうだった笑

自分がされて嫌なことを相手にしない。
これは友達である以前に、人として大切なことだと思う。
少しずつ不満が募っており、2ヶ月前も隣県のショッピングモールに行こうと誘われたが、前日に断った。
それで気分を害したのだろう、連絡が途絶えたまま今に至る。
Mにとって私は「都合のいい人」だったのかもしれない。
そう考えると、Mの態度を指摘してまで「友達」でいたいとは思わなかった。

職場で気の許せる人に出会えるのは稀だ。
仕事モードでいると、どうしても表面上の付き合いになってしまうから。
新人の時に出会ったMとは、所詮その程度の仲だったということだ。






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