勝手に、メルペイ社の求人原稿を改善してみた
キャスターでは、「CasterRecruiting」という中小企業やベンチャー、スタートアップに特化して採用業務をまるっと一気通貫で請け負うサービスをやっています。
その中にある「原稿チーム」は約50社の原稿を一手に引き受け、自然応募数の増加をミッションにひたすら求人原稿の改善・運用を重ねています。
大変おせっかいながら、第3回目となった「勝手に○○な会社の求人原稿を改善してみた」シリーズ。求人原稿と向き合い続ける中で見えてきた共通点やノウハウをもとに、今回は大注目のメルペイ社の求人を改善していきます!
メルペイ社は、メルカリ社の金融事業として2017年11月に誕生。フリマアプリ「mercari」との連携で個人間取引(CtoC)の利便性を高めることはもちろん、資産運用など新たなサービス展開の入り口としても注目を集めています。
さっそく、メルペイ社の求人原稿を勝手にチェック!
勝手にチェックしたのは、Wantedlyで掲載中のフロントエンドエンジニアの求人原稿。
思わず「おぉ~」と声を出してしまいそうなくらい、写真のクオリティが高いですね…ステキです!
気になるPV、応募数は・・・?
2018年5月28日に求人が公開され、 現在までのPVが1615、エントリー数は29名です(2018年8月3日時点)。2ヵ月ちょっとで29名の応募ということは、月間応募数は15名ほど。PVからの応募率は約1.7%です。エンジニアという職種を考えると悪くない数値ですし、応募率も良好です。
(ちなみに、複数社のPV・応募数を見てきて、PVからの応募率は1%が目安になると感じています。職種などにより一概には言えませんが。)
ただ、メルペイ社の認知度・注目度を考えるともっとPV数・応募数を伸ばせるのではと感じます。原稿改善によって、よりより多くの母集団を形成することを目指し、具体的な改善点をあげていきます!
思わぬ落とし穴、「メンバー」の表示
ここでのポイントは2つです。
■プロフィールを充実させた上で、しっかり4名表示する
WantedlyはSNS要素のある求人メディアですから、働いているメンバーを表示させることはとても重要です。求職者が会社の風土を掴む手助けになります。ただ、プロフィールがスカスカだと逆効果になることも。4~5行で「こんな人と働けるんだ」とワクワクするプロフィールを作成しましょう。
■採用ターゲットに「こんな人いるよ」と伝えたい人を一番左に表示
管理画面の「社員プロフィール」で、誰を一番左に表示させるか選ぶことができます。ここで選択した社員のプロフィールがデフォルトで表示されますので、採用ターゲットに魅力的にうつる人物を設定しましょう。
メルペイ社のフロントエンドエンジニアの募集の場合は、CTOや未踏ユース事業に採択された人、同部署で活躍している人でしょうか。
今回の改善のポイントは、情報の整理整頓
メルペイ社の原稿全体を見て気になったのは、各項目のバランスでした。内容的には、会社のことが理解できる情報・求職者が求めている情報がしっかり詰め込まれていました。ただ、情報が正しい位置におさまっていない&ボリュームのバランスが悪くなっています。内容的には、会社のことが理解できる情報・求職者が求めている情報がしっかり詰め込まれていました。ただ、情報が正しい位置におさまっていない&ボリュームのバランスが悪くなっています。
■「なにをやっているのか」に書くのは下記だけ
・事業内容、プロダクトについて
・目指していること
・事業やプロダクトの強み、特徴
ついつい、上記を書いていると、なぜこのような事業をやっているのかも伝えたくなってしまいます。ただ、ここはグッと我慢してください。なぜなら、ここで想いを本気で伝えようとするとかなりの確率でボリュームオーバーになるからです。(項目ごとの文字数は400~600文字。詳しくは以前の記事でお伝えしています~)
■「なぜやるのか」で想いをぶつける
メルペイ社の場合、「なにをやっているのか」に「ミッション」を含めてしまっていて、「なぜやるのか」の項目自体が使われていません。
事業について理解してもらった後に、その事業にかける想いを伝えることで、求職者は事業と思想の理解ができます。なので、「なぜやるのか」に「ミッション」を移動させることをオススメします。
そして、想いをぶつける方法としては、
・エモいキャッチを付ける
・壮大なことから伝える
がポイントです。例えば、こんな感じです。
<現状の文章>
【ミッション】
身近なものをフリマアプリ「メルカリ」で販売し、近所のお店で売上金にて支払いをする、そんな日常を創るために私達は集まっています。
メルペイを通じ、世界中のあらゆるお店で買い物ができるようにするためには、メルペイを導入していただく店舗さまや、メルペイでお支払をするお客さまに喜んでいただくために、堅牢かつセキュアでありながら柔軟性のあるシステムの実現が求められます。
柔軟性の高いシステムを活かし、決済手段の提供のみならず資産運用・レンディング(融資)・保険といったお金にまつわるサービスを社会に実装していく、これがメルペイのミッションです。
▼▼▼
<改善案>
【日本のお金を変える】
~資産運用・融資へと、あらゆる金融サービスへフィールドを拡大~
私たちは、単に決済サービスをおこなうために誕生した会社ではありません。お財布を持たずスマホだけで買い物ができる便利な社会を実現したあとが、本番なのです。
金融機関や小売店など様々な場所にこのインフラを実装し、お客様1人ひとりの「信用」をスコアとして蓄積していきます。そして「信用」を軸にしたシェアリングサービスや「信用」だけでできる買い物など、既存のお金に縛られない、なめらかな社会を生み出すことを目指しています。
今はまだ、想像の世界。しかし私たちは、絶対に創造できると確信しています。「社会を変えてやろう」そんな気概をもって、一緒に日本のお金を変える仲間を探しています。
■「どうやっているのか」は、働き方やメンバーについて
メルペイ社の場合、「どうやっているのか」のボリュームは少ない一方で、「こんなことやります」のボリュームはその5倍ほどあります(汗)。改善ポイントはこちら。
・「こんなことやります」の、「▼ 働き方 」のブロックを丸ごと移動
・社員数、職種ごとの割合、メンバーの前職例 を記載
■「こんなことやります」はボリュームが多くなりがちなので、簡潔に
特にエンジニア募集の場合は、開発環境や使用言語など書くべきことがたくさんあって、ボリュームが多くなりがちです。これらの情報は求職者にとって必要な情報なのでもちろん入れるべき。注意点としてはこちら。
・業務内容以外は、できる限り箇条書きで分かりやすく
・メッセージの重複は避ける
・応募待っています!というメッセージは最後にもってくる
■タイトル37文字で、読み手の気持ちをゆさぶる
PV数獲得のためにとても重要なのがタイトル。現在のメルペイ社のタイトルはこちら↓
メルペイでフロントエンドエンジニアを募集!
あっさりしすぎていて、文字数も半分ほど余っています。例えば、こんな感じはどうでしょうか。
メルペイで新世界を創造!お金に縛られない社会を作るフロントエンドエンジニア
ゼロ→イチをつくりたいエンジニアや、社会的意義のある仕事がしたいと考えているエンジニアに届きやすくなるのではないでしょうか。タイトルを付ける際のポイントはこちら。
・会社や仕事の魅力+職種名 にする
・採用ターゲットのインサイトを考えた上で、言葉に想いを乗せる
(エモさも必要)
・PV数や応募数を1週間ごとにチェックして、改善を重ねていく
本日の勝手に改善はここまで!
(メルペイさん、勝手に失礼いたしましたm(__)m!)
★求人原稿も含めて、自社にはどんな採用活動が有効なのか相談したいという方は、「30分無料で採用相談会」をオンライン限定でやっていますのでお気軽にご相談くださいませ!
採用相談会はこちら → https://form.run/@casterrecruiting
今後も、週1で継続していきますので、「うちの原稿改善もやって!」というコメントなども大歓迎ですm(__)m
最後までお付き合いくださりありがとうございました~!
よろしければ「スキ」をポチっとしていただけると、励みになります~^^