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【練習内容公開】完全に経験ゼロの初心者が約半年間イラストを練習した話


0. はじめに

まずは結果からご覧ください。左が半年前、右が最新のイラストです。

左の絵見づらくてすみません。。

この絵を見た方がどう思われるかは分かりませんが、自分としては成長を実感できる結果になりました。

1. イラスト練習開始前のスペック、始めた理由、なんでこの記事を書いたか


スペック&なぜ絵を描くに至ったのか:
私自身、学校の授業以外で自発的に絵を描いた経験は一切ありませんでした。それはこの後お見せする画像を見ればそうでしょうね!って言ってもらえると思います。
絵を描き始めたきっかけは、昨年末に iPad Air を買った衝動で Apple Pencil を購入、買ったはいいけど使い道がない・・そうだ、絵でも描いて元を取ろう!と思い立ったのがきっかけです。あとは消費者に徹するのではなく自分も何かを生産してみたいな〜と常々思っていたので。
ちなみにフルタイムで働くアラサーの社会人です。あと数年で三十路かぁ・・

なんでこの記事を書こうと思った?:

絵を描き始めた頃、一体何から始めたらいいのかかなり悩みましたし、絵心も経験もゼロの自分が練習したとて上達するのか?という疑問がありました。このような内容を書いてる他の方の記事もいくつか読みましたが、率直に申し上げてだいたいみなさんそもそも初期値が違う・・
なんせ私は授業中に落書きとかもしたことがなかったんです。どちらかというと体を動かす方が好きで、絵を描くということに興味が湧いたことがあまりありませんでした。まずアナログの場合、器材や用紙など揃えるのが面倒ですし、私は学生の頃より消しカスが大嫌いで、高校生のときはテストなどの必要に迫られたシーン以外では消しゴムを使わず、ノートもボールペンでとっていた人間です(消しカスを集めるのがめんどくさくて嫌w)。
しかし Apple pencil を初めて触ったときそのタッチに感動したのと、消しカスというゴミが出ない、絵の具やペンも買わなくていいデジタルのお絵かきなら気軽にできそうだなと思いました。
ちょっと脱線しましたが、この記事を書いた理由は純粋に自分の備忘のためでもありますが、何よりガチのマジで絵を描いたことない、そんなに若くもない(アラサーならまだ若いだろ怒怒と思われた方スミマセン)ような人間でも、練習さえすれば必ず絶対ある程度は描けるようになります!とお伝えしたいからです。
今これを読んでくださってる方が10代でも70代でも、年齢は本当に関係ないです。あなたが今いくつだろうが、今が人生で一番若いんですよ!?
私のように完全に初めましてでも、授業中によく落書きしてたって人もみんなみ〜んな、自分に合った練習方法を見つけて、楽しく続けられていれば自然と画力は伸びます。
ここで「正しい練習方法」とあえて書かなかったのは、正しいと書くと正解が一つのように思えるからです。おそらくですが絵に正しい練習というのはなく、人それぞれ自分にマッチした練習方法があり、まずはそれを探っていく(完全な解は数年続けないとわからないかも?)アプローチが必要になります。
この後の章で、私自身具体的にどう探っていったかについてやその練習方法も記載していますので、興味があれば読んでいってください。ちなみにこの記事、1万字オーバーで長いので、目次から興味あるとこだけ読んでもらっても大丈夫です!

ちなみにお絵描きソフトは Clip Studio を使用、環境は当初 iPad Air & Apple pencil で、現在は液タブを利用しています。 

2. なにをどう練習するか?それが問題だ。

突然ですが、あなたが初めて自転車に乗った時を思い出して下さい。神がかった運動神経をお持ちでなければ、きっと最初は三輪車や補助輪をつけてご両親に見守られながら新たな世界へ漕ぎ出していったことでしょう。
私にとって絵を描くということは、今から初めて自転車に乗るぜ!と同義でした。いきなり何かが描けるなんて思っていません(実はこっそり試しましたが、何かの怪物を生み出してました)。
とりあえず人に見えるモノを描けるようになろう。色々と調べた結果、まずは補助輪がてらクロッキー練習を2ヶ月ほどやりました。

2-1. 1~2 ヶ月目:ほぼクロッキーやパーツ練習

それではみなさんお待ちかねの、私のガチのマジの初期値をお見せしましょう。はいドーン!!

今見るとかわいい♡ 2023 年末に描いたもの

ピカソのやうな風情がある。これは描いた日付が入ってないが、多分クリスタを入れてすぐ描いたやつだと思ふ。

ごめんなさいピカソさん嘘です。君はなぜ頭に串が刺さっているのかね?
しかしこれで信じてもらえたと思うのですが、私は本当に絵を描いたことがありませんでした。
こんな有り様で、まともに人間なんて到底描けません。ワッ・・(泣)
これだから素人は。泣いてる暇があったらクロッキー練習でもしなさいってこった。

たしか、みにまる先生のジェスドロの Youtube ライブを参照したもの
いぬ・・?

結論から言うと、これはそんなに効果があったとは思えません。根がオタクなので人体の中の推しパーツがあるとそこにこだわりたくなり、全体的な人体構造を理解するという大局を見失っていたように思います。
ただ私自身の初期値がゼロだったので、何をやってもプラスにはなっていたと思います。
練習ばかりしていても意味がない!実践あるのみ!!と某 Youtuber の切り抜きに感化され、1ヶ月目の終わりごろに初めてイラストを描きました。人生で初めてかもしれない。ちなみにこの期間で描いたイラストはサムネのやつと下の絵のみでした。

元ネタがわかりませんでした、多分オリキャラ?

レイヤーとか全然良くわかっていなくて、この頃からクリスタの使い方のお勉強も Youtube とか観て学んでいました。でもクリスタアセットは最初期から知っていて、なんか色々なブラシや素材をひたすらDLしまくっていました(まだほとんど使えてない)。

2-2: 2ヶ月~4ヶ月目:クロッキー中心からイラスト中心へシフト。X (Twitter) のアカウントに投稿し始める

この時私は悩んでいました。このまましこしこ一人絵を描いていても、続けられる自信はある。私はモチベーションが低くてもそこそこ惰性で続けられるタイプの人間です(みなさんも仕事とかそうですよね・・?)。
だけど何か刺激が欲しい。山奥で滝に打たれひたすら修行をするこの人生に一振りのスパイスが欲しい。

そこで劇薬に手を出すことにしました。そうだ・・SNS をやろう!

私はメンタルが強い方です。だから「お前の絵下手くそww」と言われても心が折れない自信がありました。そもそも誰も見ないだろうからクリスタで描き続けても同じじゃないか?という危惧はありました。
X (Twitter) の運用についてはメインテーマからずれるので割愛しますが、2月末に作ってから今現在も続けています。結論だけ言うと「まじでお絵かき用のアカウント作ってよかった!!」
日々産みの苦しみを味わっている同士、推しを語れるネッ友、描いた絵の感想を伝え合える相手。どれも一人でシコっていては得られないものです。みんなありがとう、しょうもない私とこれからも仲良くしてくれたら嬉しいです。

さて、話がズレましたが X に初めて投稿したのがこの乙骨くんでした。たしか公式サイトの模写に近いものですが、クリスタの作業時間を見てみると色すら塗ってないのに 10 時間以上かかっていました。

線画が一番キレイだった時期

この絵は初めて 20 いいね以上もらえた絵です。これもチェンソーマンの ED 模写です。

この頃の丁寧さはもうない

逆にこちらの絵は、いいねこそほぼつきませんでしたが初めて自分で絵で伝えたいストーリーを考えながら描いたもので、個人的なお気に入りです。4月に描いたので、クロッキーではなくイラストを描き始めてから1ヶ月ちょいですかね。

テーマは「法律なんかじゃ罰せない」です。

この時 SNS に投稿する用のイラストを描く以外に何をしていたかというと、とにかく節操なく色々試していました。

・好きな絵師さんのイラストの模写
・YouTube でイラスト講座系を見て興味を惹かれたものを片っ端から試す
・参考書を購入して実践
・SNS で少しでも好みだったり一部を実践してみたいと思った作品を真似てみる

おそらくイラスト初心者が一番疑問に思うのが、「正しい練習方法とは何なのか?」「何を続けていれば上手くなるのか?」だと思います。そして、最初からその方法を知って最短ルートで上達したい!と思いますよね?私は思ってました。
ところがどっこい、学校の勉強と違ってイラスト、マンガ等の芸術には明確な解というものがありません。それは SNS や Youtube で好きなイラストレーターの方のメイキングを見て、線画や塗り方・レイヤー管理等すべてが同じ人は誰一人としていないことが何よりの証明です。練習方法だって人それぞれだし、イラストの技法書を読めば内容も人それぞれです。
じゃあどうすりゃいいんやって話ですが、意外と簡単なことです。自分に合うものを探す旅に出ればいい!そもそも何も知らないなら、どんな方法が自分に合うか合わないかさえ分かりませんよね。
色々試す中で「あ、これ合わないな」「こっちは楽しいな、続けられるかも」と感じたものを取捨選択していき、だんだん絞っていけばいいと思いました。実際何が効果あったかは後ほど〜!

2-3: 4~ 6ヶ月目:日々の練習スタイルの確立

絵の練習を初めて約半年、色々試してたどり着いた現状の練習方法が以下です。だいたい毎日やっています。

・ジェスチャードローイング
・本番
(描きたいもの描く。投稿用じゃなくてもいい)

☆ジェスチャードローイング

仕事が忙しかったり、休日にみっちり予定がある場合はジェスドロだけやります。
たいてい朝やりますが、朝っぱらから仕事の会議が入っていたり、描き途中のイラストの続きをやりたくてウズウズしているときは後回しにしています。
正直クロッキーとジェスドロの違いがあまり分かっていないのですが、私の感覚だとクロッキー=アウトラインを正確に追う、ジェスドロ=雰囲気というか印象重視のイメージです。
私が練習初期にクロッキーをやっていた時は、そもそも描くという行為に不慣れだったこともありポーマニ等の見本をひたすら模写する感覚でやっていました。
意味がなかったとは言いませんが、だんだん自分の目標が「自分が表現したいと思うモノを、ちゃんと表現できるようになりたい」のだと分かってきてから、「このポーズの意図は?この体はどんなことを表現しているのか?」を考えながら描くジェスドロの方が自分にマッチしている気がするし、正確に写さなくてもいいんだ!ということで精神的なハードルがだいぶ下がるのが気に入ってます。完璧主義を捨てよう、ジェスドロは楽しいぞ。

日付とサイト、分数を描くのがクセです
日によって描き始めるパーツ変えるのも楽しいよ

これまで手本がないとラフすら描けなかったのが、ジェスドロを続けているうちにラフ程度なら資料なしでも素体を描ける場合が出てきました。
線画の段階ではもちろん資料を用意します。イケメンや美女にやらせるポーズを自撮りするときが絵を描くプロセスの中で一番ツライって。。

ジェスドロの効果:
ジェスドロを続けることで、人体の構造にこだわりすぎるのではなく、時にはそれらを多少無視してでも、イラストとしての見栄えを優先するポージングとはなにか?を意識するようになりました(実際にそれを絵に落とし込めるとは言ってません)。
大体毎日 3 体、多くても 4,5 体までにしています。利用しているサイトは主に QuickposesLine of Action で、たまに Pose maniacs も。

おすすめなジェスドロ用のサイト3選

Quickposes
個人的に一番おすすめなのが Quickposes です。
Quickposes と Line of Action はポーマニと違ってリアルな人間の写真が使われてるんですが、LoA の方は結構ピーキーな体系のモデルさんが多く、私のような初心者には少し難しいです。
ジェスドロあるあるだと思うのですが、時間制限付きでやっていると「片腕まだ描けてないのに次の画像いっちゃった!」が往々にしてあるのですが、
こちらのサイトではセッションが終わった後に各画像をもう一度表示して描き足すことができます。せっかくなら描ききりたいもんね!
また、Quickposes は標準〜痩せ型のモデルさんが多いので、多くの方が普段描くキャラの頭身にも近いかと思います。

Line of Action
QuickPoses だとモデルさんを男女別にしか選べないのですが、こちらのサイトはノンバイナリー・ジェンダーの方を対象に含めることができたり、時代の先端をいっているサイトです(私はいつも All genders にしているのですが、今のところどなたがそうなのか分からない・・)。
老若男女様々な体系の方が出てくるし小物を持っていることも多いから、普通のモデルさん描き飽きたという時にもちょうどいいです。
難点としては Quickposes だと出来るセッション終了後の各画像の振り返りができないことですね(セッション中に一時停止するか、課金すれば可能です)まぁこれも長短で、緊張感が出ますし、描ききれなかった部分は自分の妄想で補えるというご褒美があります(?)。

Pose maniacs
言わずとしれた有名サイト。クリスタ使いの方は現行バージョンになってからポーマニの 3D モデルが使えるようになってるので、馴染み深いという方が多いんじゃないでしょうか。
私はイラスト練習の最初期段階でポーマニで時間制限なしのクロッキーをしていましたが、前に紹介した 2 つと違ってリアルではなく 3D モデルなのが単純にあまり好みではないのと、妙に関節や筋肉など意識しすぎてしまうのが少し苦手なので、最近はあまり使っていません。

☆本番

本番といっても、普通にイラスト描くだけです。私は二次創作勢なので好きな作品のファンアートを描いています。
さて、私と同じように二次創作絵を描かれる方の大半は「推しをいい感じに描きたい」という気持ちだと思います。もちろん私もそうですが、残念ながら今の自分の画力では思うように表現ができないのも事実。ワッ・・(泣)
でも好きなもの描いてうまくなりたいので、絵の上達につながる内容 ≧ 好きなものを描くという原則を設けています。
日々のお絵かきを楽しみながらも、あくまでゴールは画力というか総合力をあげるんだぞというのを見失わないようにしています。上記を念頭に具体的に意識していることが以下です。

1: なるべく同じキャラ・ポージングや構図が連続しないようにする
2: 毎回何か新しいことにチャレンジする
3: 自分のフェチズムを盛り込む

☆1 について
同じ人物やポーズばかり練習しても総合力がつかないからです。これはあくまで私のゴール(”自分がイメージしたものをストレスなく表現したい”)のための制約であって、バストアップを極めるとかとにかく顔を可愛く・かっこよく描ければ満足なんだ!という方はむしろ同じキャラや構図を練習し続けるのが良いかと思います。

☆2 について
これは完全に私の趣味というか癖で、同じことを続けているとすぐに飽きてしまうからです。仕事でも単純作業やルーチンワークがすごく苦手で・・
毎回新しいことなんて無理だよと思うかもしれませんが、アニメ塗りから厚塗り転向するとかそんな大層なことじゃなくてもいいです。
例えばいつも描いているキャラでもまつ毛の感じを少し変えてみるとか、髪のハイライトを入れる箇所をずらしてみる。新しい構図にチャレンジする・ペンを変えてみる。普段カラーだけどモノクロにしてみる。口や目を隠して、どちらかだけで表情が伝えられるか試してみる etc.
逆に毎度同じことやるって方が難しいです。YouTube や X の絵師さんで何名か「ペン先ころころ変えない方がいい」って言っている方がいて、それも一理あると思いますが、新しいモノ試してみたいっていう少年の心を私は、忘れたくないんだ。

☆3 について
これは己のモチベ維持のためと、将来的にもしいい感じの絵を描けるようになったら自分の絵をより多くの人に見てもらえるようにするために「私にはどんなフェチズムがある(体現したい)んだ?」という問いを常に投げかけています。
なんて言うと高尚な雰囲気が醸し出されますが、すまない、ハッキリ言うとえっちな絵が描きたいだけなんだ。えっちな絵っていうのはつまり自分のフェチズムを満たす絵ってことで、別に R-18 の絵を指すわけじゃない。ここテストに出ます。
少し真面目な話をすると、SNS 等でバズる絵というのはすべからく描いた人のフェチズムがムンムンにあふれ出ており、そのフェチズムをその方が持つ技法でなんかすっごくいい感じにアレンジされて、本来そのようなフェチを持たぬ人をも虜にしてしまうような絵だと感じています。
例えばミロのヴィーナスにモデルがいたかは確証はありませんが、モデルがいたとしてただの裸婦ですよね。裸婦というなんのコーティングもされていないフェチズムを、あの完璧なプロポーションと柔らかな肌と布の表現、そして欠損した腕というハッピーターンの魔法の粉をまぶすことで世界的にバカウケする彫刻となったわけです。ハッピーターンの粉だけ舐めるの昔流行ったよね。

そんなわけでまとめると、自分の中である程度のラインを超えるまでは、己の欲求のみ追求するよりも練習になるかどうかのが大事だと思ってます。
とはいえ好きなものを描く方が当然モチベはあがるので、あまりルールにこだわりすぎないようにします。
だって仕事じゃないし、趣味だし。自分が絵を描こうが描くまいが、他人は特に気にしていなので自分が楽しめなきゃやる意味がない、気楽にいきましょうよ。

なお X にはイラスト投稿開始から今にいたるまでの絵を消さずに取ってありますので、成長記録をご覧になりたい方はメディア欄を覗いてみてください。見たら勇気が出ると思います。この記事を描きながら自分でも見返してみましたが、数ヶ月前の絵なのに今見るとすごく・・恥ずかしいです!!

3. 自分に合っていた練習方法、合わなかった練習方法

前述の通り節操なく色々試した結果が(今のところは)こちらです。それぞれ簡単に解説しますね。

合っていたこと

  1. ジェスドロ

  2. とにかく取っ替え引っ替え試しまくる

  3. ペンをころころ変える

1 は前の章で触れましたね。
2 についても少し話しましたが、初心者ほど色々試すのが結局一番効率いい気がします。今の世の中、逆に情報が溢れかえってて難しいのですが、まずは好きな絵を描く人を Youtube や X で見つけてメイキングや講座をひたすら見て実践するのがおすすめです。
3 はおすすめしないという意見もちらほら聞きますが、自分が飽き性なのと、少し描くのに慣れてくると意外とペン変えるだけで絵の雰囲気をガラッと変えられたり、違うテイストで描けたりするのでモチベや表現の幅がアップするような気がしてます(するだけかも)。ちなみにこの行為は某有名絵師 Youtuber のこれだけは絶対やるな!系のまとめに堂々ランクインしてたような気がしますが、有名だろうが Youtuber だろうが自分が楽しめてりゃなんだっていいんだ。

合わなかったこと

  1. クロッキー

  2. 理論の過剰インプット

  3. 一日一枚描く

1: あくまで自分の場合はですが、クロッキーはアウトラインを過剰に追いすぎてしまいがちでガチ模写っぽくになってしまうのが苦手、というかそれをしてもあまり意味がないかなぁ?と思ってしまいます。
というのも、ひたすらクロッキー練習していた初期の頃に数枚ほど好きな絵師さん(名前は伏せますが、ぼざろの絵をよく描いてる方)の模写をやったことがあり、自分でも驚くほど忠実に模写できたんです。当然ながらここに載せることはできませんが、真似て描くのは得意みたいで逆にそれを意識してしまうと、忠実に忠実に・・とひたすら正確に線を追うばかりになってしまい、疲れる上に結局身にならない気がします。

2 はコレ、真面目な人ほどあるあるだと思います。自分が真面目かというと??なんですが、もともとロジック派の人間なので「方程式があるなら先に知っとこう」と思い、結構色んな本や動画を読み漁りました。が、皆さんがネットの海に漕ぎ出す前に先に結論言っておきます。人体の比率など
事実として基礎的な理論以外のものは、全部その絵師さん個人の趣味嗜好
です。というか人体比率ですら、その絵師さん個人の嗜好に寄っているものですが、その際は必ずリアルな人間のプロポーションという基礎を大前提としてその人の絵柄に合うプロポーション、というのに改良されています。
ですから、いくら特定の絵師さんが憧れ!好き!この人の絵柄になりたい!と思ってもその人だけから吸収するのは、初心者には非常に危険です。基礎が分かっていないのに応用から学ぶのは、しょせん小手先だけのテクニックなので、長期的に絵がうまくなりたい・自分の絵柄が欲しいならたぶん絶対にやめた方がいいです。

3: みなさんも X の 100 日チャレンジとか聞いたことがあると思います(モ誰さんだっけ?始めたの)。よく上達方法とかにも「とにかく描け!」と記載されていることが多く、一理ある〜と思った私は 3 日ほど毎日投稿したことがあります。が、結論として初心者には意味がない。
むしろ「絵を完成させなきゃ」という焦りで新しいことにチャレンジができず、学習機会が奪われてしまいます。ホワイト企業とはいえ私はフルタイムで働いているので、とにかく時間なくてキツかったです!
今見てもいい絵でもないし、やらない方がいいですね。おそらく既にある程度うまい方が、すでに確立されたお絵かきの一連ステップの完成スピードを早める練習としてやるなら有意義かと思います。

4. 参考になった本、動画

・書籍:
モルフォ人体デッサン 形態学による人体を描くための新テクニック 
これを毎日模写していたおかげで人体の基礎がちょっと分かるようになりました。
カラー&ライト リアリズムのための色彩と光の描き方
これは、内容をまだ活かせなさすぎて挙げるか迷ったのですが、毎日のように眺めているので記載しておきます。光の反射の考え方など参考にしています。
ライティングの基礎理論や、実際絵にどう落とし込むかも丁寧に書かれていますが、全然まだまだいかせません・・ちゃんと理解するのに数年かかりそう。

・YouTube 講座系:
有名どころはあえて外しています。また、個人的には海外のイラストレーターの作風が好きなの方が多いので、海外勢が多いです。もし英語がわからなくても字幕で翻訳できるので大丈夫です。
NIRO さん
特に人体解剖学や効果的な絵の勉強方法の動画は何度も見直してます。この方は独学で 4 年間練習続けてこんなに上手く描けるようになったとのこと!すごすぎる・・

絵葉ましろさん
理論派の人必見!この方は論理的に説明するのが非常にうまいです。私の好きな絵師さんは結構感覚派(芸術肌)っぽい方が多いので、絵葉さんみたいにロジカルに説明してくれるとすっごく・・ありがたいです。緩い雰囲気も絵も素敵です。


メイキング系:
一つの動画のすべて模倣するというより、この人のこの部分だけ&あの人のこのやり方だけ・・みたいな感じでがっちゃんこさせることが多いです。あとなるべく自分と同じソフト(自分の場合、クリスタ)使っている人を選ぶ方が、ソフトの機能の勉強も兼ねておいしいと思います。

kuroshiro さん
単に絵が好みだなと見始めたのですが、OC (オリジナルキャラクター)を描く時にそもそもどうやってキャラを作るのか?の動画が特に良かったです。資料探しやトレパクにならない資料からのインプット方法、これは一次創作だけでなく、二次創作にも使えるテクニックです。

羽々斬さん
ラフから完成までの行程の解説が非常に丁寧で分かりやすいです。ライティングの考え方やクリスタの機能豆知識もめっちゃ学べます。名前の読み方がわからない。

AKIHITO YOSHITOMI さん
頭部のアタリの描き方を教えてくれた動画。この動画は10回以上再生しました、顔の輪郭とかパーツ配置わからん〜!って人に、めちゃくちゃおすすめ。これ実践してから輪郭がかなりマシになりました。

5. 絵描きの必須アイテム

絵描き三種の神器はこちらです。
私はアナログで描いたことがないのでデジタル前提です。

・液タブ or iPad
・お絵描きソフト
・自撮り棒

上の2つは言わずもがな、自撮り棒も必須です。特に人体を描くなら、初めたてのうちは描きたいポーズの資料がないとデッサン崩壊してめちゃくちゃになります。
ちょうどいい資料があればいいですが、膨大なインターネットの海からどんぴしゃのポーズ探す時間があったら、恥を偲んで自撮りした方が効率的です。くれぐれも家族や友人に自撮りの瞬間は見られないように・・

6. モチベーションを維持するには?

今のところ、今日は絵を描きたくないと思った日はまだありません。
自分でもびっくりですが、時間が許す限り描いていたいとすら思うのです。強いて言うなら絵を描き終えてまた新しいものを描こうというときに、パッと描きたい内容が浮かばないときがしんどいです。もはや中毒じゃん・・怖い!
ネットの聞きかじりですが、「モチベというのは幻想。人間は単純だから何かの作業を続けているうちに自然と継続できる」らしいです。とはいえ寝起きで構図からウンウン考えるのはキツいので、何も考えなくてよいジェスドロを朝イチにやることで自然と絵を描くモードになります。
モチベとは少しズレるかもですが、何か描きたいのに思いつかなくてフラストレーションがたまるときは YouTube で好きな絵師さんのメイキングを見たり、Pinterest で好きな感じの絵を探したり、犬の散歩にいきます。
個人的に体を動かすことは絵を描くことを継続する上で大事な要素だと思ってます。私はとあるスポーツでたまに大会等に出ており、そのために日頃からジム通いしているんですが、スポーツやジムなど体を動かした後に唐突に描きたい内容が浮かんで筆が進むということがよくあります。座りっぱなしは体に悪いですしね!

【番外編】 人付き合いが苦手な私の SNS との付き合い方

SNS の交流について

突然ですが、私はリアルでも友達が多い方ではありません。幼い頃より自分の世界を楽しめる性質だったせいか、自分から友達を遊びに誘ったことがほとんどなく、いざ遊んでいて「楽しいな」と思っても長時間一緒にいると早く家に帰りたいな・・と思うタイプの者です。陰キャでごめん・・
X 含めあらゆる SNS では交流が重視されているため、自分の絵を見てもらいやすくするためにも人と交流すべし!というのを目にした方も多いと思います。私も始めたての頃そうやって無理して、精神的にすり減っていた時期がありました。
絵描きアカウントのセオリーなんか見て、頻繁に繋がりたいタグをやったり(ただこれで日頃から交流できる方と知り合えたりもして、結果オーライなんですが!)、自分の絵に反応してくれた義務感で相手の絵にも反応したり(今は好きだなとか応援したいなという気持ちがなければやりません)、絵描きさんならフォロバ 100% もやってました(この方法でつながったパターンは、自分が絵を見ていたいなと思う方以外は整理済みです)。

そこでふと、別に苦手なら無理に交流しなくてもいいのではないか、自分はたぶん気の合うフォロワーさんとたまに一言二言会話したりすれば満足なんじゃないか。そう思い始めたころ、講座系で何度か参考にしていたディープブリザードさんの動画を見て同じように思っている人がたくさんいることにめーちゃめちゃ勇気づけられました!もし同じように思っている方がいたら、ぜひみてみてください。

絵への反応について

私は X に投稿したイラストの反応の多寡はあまり気にしていません。ここにきて綺麗事か??と思う方もいるかもしれません。
まぁ SNS にあげる以上さすがに反応ゼロは悲しいですが、誰か一人でも反応してくれたら満足できるタイプです。ありがたいことに私の未熟な絵にも感想をくれる方もいて、それが SNS 始めて一番びっくりしたことです。
自分の絵はまだまだだと己が一番分かっているので、今は絵そのものってより表現したい内容(このキャラのこの仕草や表情最高だよね!とか)に共感してくださるともうめちゃくちゃ嬉しいですね。いつか絵そのもので魅せたい!という気持ちはあります。

なかなかいいね!がもらえないのを気にしてしまう方へ

私は自分がどちらかというと鋼メンタル寄り脳内お花畑パーソンなのを理解しているので、「とはいえ絵の反応はあるに越したことないだろお!?」という初心者絵描きの方向けにこの章を追加しました。
個人的に絵を描く方にはナイーブな方の方が多い印象ですが、中でも「他人からの評価を基準に絵を描いているが、うまくいかず苦しんでいる」という方がいらっしゃいます。それで筆を折ったり、SNS をやめてしまう方もおられます。
これは自分を含めた初心者の方への発破と戒めとして、あえて厳しく言いたいのですが・・簡単に他人から反応もらえると思うのは驕りであり、おこがましいです!です!です・・です・・(エコー)

「そうは言ってもあの人はそこまで上手くないのにたくさん反応があるではないか!」という意見、言いたいことは分かります。
しかしながら、一定ライン以上の実力がない人が投稿したイラストにつくいいね!やリツイートの大半は相互フォロワー等による身内票が一定以上の割合を占めている可能性が高いです。この状態だと、絵の上手さや完成度と反応の多さは必ずしも比例するわけではない=自分の成長を測る物差しとしての信用性は低いように思います。
※誤解のないようにハッキリ書きますが、相互さんによる身内票が悪いわけじゃありません。ポジティブな反応があればあるほど、嬉しいのが人間というものです。かくいう私も、いつも反応してくれるフォロワーさんにすごく救われているし、創作意欲も助けられています!
逆に、一定ライン以上にうまくても壁打ちアカウントでまったく宣伝していなければ、フォロワー数やいいねの数も少ない傾向にあります。これはおそらく交流すればするほどそのアカウントの投稿が認知されやすくなるという  X  のアルゴリズムの影響です。

つまり何が言いたいかっていうと、自分のイラストの方がうまいのになぜあの人のがいいね多いんだろう、なんで自分の絵は反応があまりないんだろう・・とか、初心者はそういうことうだうだ悩む時間が無駄ってことです。
これだけ上手なイラストがどんどん流れてくる TL で、わざわざ素人のあなたの絵にスクロールの手を止めて見る人なんて、そうそういないのが普通だと思います。
なのでプロ or プロ並みに上手い人以外は数字にあまり惑わされない方がいいと思います。あなたは絵を描きたい?それとも他人の関心を惹く道具としてイラストを使ってる?
私は前者なので、同じ気持ちだけどもし惑わされている人がいたら評価方法を他人軸から自分軸にシフトしましょう。たぶんすっご〜〜くラクになります。一定上の水準に達するまでの間は、己の成長のみにフォーカスして誰かからの嬉しい言葉のみ脳にインプットし、都合の悪い声はスルーしましょう。自分が楽しむためにアカウント作ってるんだから、自分が楽しめりゃいいんです〜。
後者の場合、絵にあまり自信がない方はひたすら相互フォロワーを増やすか、絵がめっちゃ上手くなるかのどちらかだと思います。いいねがもらえないと嘆く前に、いいねする価値がある絵を描けるようになりましょう。あ、今の言葉自分にもぐさりと刺さりました。キッツ、、

7. 次にやりたいこと

さて、締めくくりに次の目標でも書いておきます。

・ライティングを勉強する
・短い動画を作ってみる
・厚塗りを勉強する

もし絵をこのまま続けられたら、いつか記念にまた記事を書くかもしれません。それではまた!皆さんも楽しくお絵描きライフを送れますように!


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