(観劇記)土佐の息吹(2/2)
2018/04/08
https://note.mu/yyyjjjaaattt/n/na47cd623505c
↑この続きです。
第2部はKOSHOUというタイトル。幸生さんという実在の人物。鼓童に憧れ、研修生になったものの、事故で若くして亡くなられた方。
まぁとにかくすごかった!
ブラジリアンサッカーと、ヨーロピアンサッカー、そしてセパタクローと蹴鞠が、今作のために一堂に会した、いっぺんに見せられた、そんな感じでした。
終演後にY先生にお会いして上記のことそのまま伝えると(伝えたんかい)、今作のテーマに向けて、いろんな団体が一丸となっていった、といったようなことことを話されてました。(ごめんなさい、うろ覚え)
なんつーか、キャプテンアメリカとアイアンマンがモメない、高知アーティストのアベンジャーズでした。
第2部の主軸を担ったのは2つのダンススタジオ。前にも書きましたが、須賀izanai連とAZUKIという、よさこいを知る方には有名な(個性的なというか、異彩を放つというか)チームがあります。前者はスガジャズダンススタジオ(以下、須賀)、後者はダンスクリーム(以下、AZUKI)というダンススタジオが母体。
まず須賀の皆さんはひたすらエネルギッシュ、全力。 どの人も迫力が半端ない。そのため、客席にいると、どこ見たらいいかわからない。あっちの人を見てたら、あ、こっちの人もいい、なんて思ってたら大胆な陣形移動が始まり、いま注目してた人が行方知れずになり、視点が定まらず、気づけば終わっている。なんかすげえの見たぞ、という記憶しか残らない、そんな須賀のステージ。
AZUKIの皆さんは、途切れることのない流れというか、伸ばし切らない腕の動き、曲線、ひたすらエネルギーを外に出す須賀とは異なり、個(熱)は内に秘めつつ、絶えず動き続ける感じ。しかしたまに素早い動きがあったりもする、ゆったりとした動きの時間が長い分、身体性能の高さが求められる動きが多かったように思えました。
どっちがいいとかじゃなくて、ダンスにもいろんな表現があるんだなーと勉強になる2団体の対比。
サッカーでいうとブラジリアンとヨーロピアン、中国拳法でいうと外家拳と内家拳、なんか違うかな(笑
とまぁ、両スタジオとも個性が違いすぎて、このシーンは須賀担当、このシーンはAZUKI担当かなと推理しながら見てました。
そして、両スタジオの創った土台に割って入るかのような、異なる演者たち。KOSHOUさん役と狂言回しの芝居チーム、飛び道具のようにダンスシーンにバク転等をぶっこんでくるアクロバットチーム、そして急に登場するヒップホップな方。
中でも衝撃は日本舞踊の方。扇子を開く瞬間があったのですが、、扇子を真横に、まったく音を立てずに開く瞬間が1回ありました。真横に開くから、客席目線だと扇子が横になってて見えないんですよね。気づけば開いた扇子が片手に。その技術に軽く鳥肌が立ちました。(自分もよさこい踊る時に扇子扱うことありますので、、、)
一人の人、一つの存在が、知り合いか否か関わらず、繋がっている、それってすごいこと。(そんな感じのセリフがあった。)
須賀の皆さんとは、いつも大変お世話になっていて関わりのある私。他の出演者の方々は初めましてだし、AZUKIの皆さんも、お見かけしたことはあるけど、面識はない。ましてや鼓童のみなさん、客席の皆さんなんて、ほぼ高知の方々だろうし知らない人ばかりのはず。
しかし、KOSHOUさんのおかげで、このような作品が生まれ、多くのパフォーマーが集い、それを共有する場ができた。知らない人と共有する場が。
若くして亡くなり、やりきれなかったことがあったかもしれない。しかし、知人か否か関わらず人々を繋げる役割をあなたは担ったんだよ、それはすげえことなんだよ。ていうか、あの場にいた一人一人の存在が、みんなすげえよ、すげえんだぞ、そんなメッセージの作品だと私は解釈しました。
ちょっと刺激受けようと思って、こっそり弾丸で向かった高知。本当に素敵な舞台でした。感謝!
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