映画「われらが背きし者」ロシアンマフィアの亡命劇に巻き込まれる大学教授

原題　Our Kind of Traitor
公開年　2016
製作国　イギリス
監督　スザンナ・ホワイト
原作/制作総指揮　ジョン・ル・カレ
キャスト　ユアン・マクレガー、ナオミ・ハリス、ダミアン・ルイス、ステラン・スカルスガルド他
評価(10段階): ★★★★☆☆☆☆☆☆

原作はジョン・ル・カレ。
スパイものといっても、冷戦時代とは違うのでテーマはロシアンマフィアやマネーロンダリング。

ストーリーは至って地味なのだが、モロッコからパリ、ベルン、フレンチアルプスと舞台が移動するので映像的には美しくて飽きない。

(以下ネタバレ含む。)

ロシアンマフィアのマネーロンダリングを取り仕切るディマ。情報と引き換えに彼が求めたのは妻子のイギリスへの亡命。
モロッコでディマが目をつけたのが休暇でたまたま来ていた大学教授、ペリー。

ユアン・マクレガー演じるペリーがどこまでも良い人。妻子を守りたいという思いに動かされたとはいえ、何故そこまで肩入れしてディマを助けようとするのか、ちょっと分からないくらい。それは妻のゲイルも同じ。

結局、妻子を無事亡命させることができたのだからディマの望みは叶ったといえるのかもしれない。
最後にディマが託した口座番号。政治家も関わっているとあって、救いのない展開になるかと想像したが、そうではない終わりでよかった。物語のあと、この疑惑が追及されて表面に出るかどうかはまた別だけれど。