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海外ドラマ「アストリッドとラファエル〜文書係の事件簿」Season 1
原題 Astrid et Raphaëlle
製作 フランス
製作年 2020
キャスト サラ・モーテンセン、ローラ・ドヴェール、ベノワ・ミシェル他
評価(10段階): ★★★★★★★☆☆☆
NHKで放送されていたフランスの刑事ドラマ。
文書係で犯罪心理学者で自閉症のアストリッドと刑事ラファエルとのコンビ。
部下のアルチュールや解剖医のフルニエ、自閉症友の会のウィリアムなど、脇を固める個性的な登場人物が魅力的なのも面白いところ。
アストリッドが買い物に通うタナカさんの店や、寄木細工のパズルなど、要所要所で日本の要素が出てくるのも印象的。
各話の感想(ネタバレ含む)。
0.パズル
アストリッドとラファエル2人の出会いのエピソード。
一見関連性がない、自殺だと思われていた個々の事件がラファエルの刑事の感とアストリッドの知識でひとつにつながってゆく。
アストリッドに対し、あくまで普通に接していくラファエルが良い。ラファエルの息子のテオもかわいい。
まさにエピソード0といった感じ。
1.呪われた家
政治家を弁護していた弁護士が突然心臓発作でなくなる。その男が最後に電話していたリボーの家が"呪われた家”。リボーは行方不明となっており、リボーの妻は屋敷で超常現象が起こると話す。
政治家と右翼団体の過去など、時代が反映されていて面白いエピソード。
呪われた家の真相はちょっと恐ろしかった。気づかぬうちに古い倉庫で有害物質を吸っていて、精神に異常をきたすなんてちょっと怖い。
アストリッドにラファエルをとられてちょっと嫉妬しているニコラがかわいい。
2.ミッシング・リンク
現場はパリの自然史博物館。それだけで映像的に面白い。
日本の刑事ドラマでもこういうちょっと違った舞台設定があれば良いのにと思う。
3.閉ざされた部屋
ミステリー作家が密室事件で亡くなる事件。
たまに見かける話だけれど、ゴーストライター疑惑なども交えて複雑に作ってあって面白かった。
4.フルカネリの指輪
ミイラのように保存されていた遺体。
タイトルにあるフルカネリ。いかにも想像力を掻き立てられるような題材。
アストリッドとラファエルがとうとう友達に。
アストリッドが誕生日にプレゼントした指抜き。傍からみたらなんでそんなものをと思うし、どうしてそのチョイスなのかすぐにはわからない。でも、理由を聞いて納得。
アストリッドが言った、あなたは私を守る指抜き、ってちょっと嬉しいかも。
5.存在しない男
炭疽菌による殺人に、疑われるエコテロリストの関与。
被害者がいくつも身分を偽っているので、話は結構複雑。
内務省職員としてエコテロリストの団体に潜入調査しながらリーダーと恋におちてしまった男。
一度死んだとみせかけてまで別の女性と結婚し、更には子供はいらないと言っていたのに別の女性との間には子供もいる。妻としては許せないことかもしれない。2人の女性にこれほどまでに愛された男はどんな人物だったのか、気になった。
内務省が関連していながら、ラファエルの父のおかげもあって無事に解決。闇に葬られずに良かった。
6.消えた遺体
ウィリアムの兄が亡くなるという事件。更には遺体がゾンビのように動き、そのままいなくなったという。
変わっていて扱いにくい自分の味方でいてくれる兄を助けたいというウィリアムの思いにアストリッドも巻き込まれてゆく。
ハッカーだというウィリアムの婚約者も大活躍。一度も会ったことのない婚約者。
今回の事件をきっかけに初めて会った後、ラファエルに、また会うことになった、思っていたような素敵な女性だったと言うウィリアムが素敵だった。
相手のためなら許される嘘。嘘をついたからといってそれだけで友達でなくなることはない。
アストリッドの母の話があっさりと前に進み、長引かず良かった。
それにしても、日本だったら寿司に入ったフグの毒で仮死状態なんていう話はさすがに作らないかも。
7.五線譜の暗号
すぐに犯人は見つかり、逮捕し解決した事件に対して違和感を覚えるアストリッドとラファエル。
そこから過去の解決済みの事件との繋がりを発見するアストリッドだが、犯人により拉致されてしまう。
互いに相手だったらどう考えるか考え、真犯人を探し出し、そしてアストリッド救出へとたどり着く。
ガイヤールがあっけなく亡くなってしまったのは残念。海外ドラマではよくある急に死んでしまうパターン。だいたいキャスト側の都合だったりするような気がするけれど。
2人の仲が深まったことがよく分かる、締めくくりとして良いエピソードだった。他の文書係の人たちのアストリッドへの理解も深まったようで良かった。