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映画「胸騒ぎの恋人」同じ男性を好きになった男女の恋模様

原題 Les Amours Imaginaires
公開年 2010
製作国 カナダ
監督 グザビエ・ドラン
キャスト モニア・ショクリ、ニールス・シュナイダー、グザビエ・ドラン他
評価(10段階): ★★★★☆☆☆☆☆☆

同じ男性を好きになった友人2人のはなし。

(以下ネタバレ含む。)

フランシスとマリーが好きになったニコラ。ニコラは2人のことを恋愛的な意味で興味がないのが観ていてなんとなく伝わってくるので三角関係とはちょっと違うのかもしれない。

自分だけが意識して変な言動をとってしまう、片思いの経験があれば分かる感覚。
それに加えてフランシスとマリーは互いに相手の動向を伺いながら足をちょっと引っ張って牽制したりしてゆく。
例えば、ニコラの理想の女性がオードリー・ヘップバーンだと知ればフランシスはポスターをプレゼントし、マリーはスカーフを巻いて台詞を真似して形から入ってゆく。

2人が好きになるニコラというのが不思議な人物。
文学を学ぶために大学入学を目指してパリに出てきたといいながら、学費を貯めようとしている様子もない。ダンサーだったという母の仕送りで気ままに楽しく暮らしている様子もある。
会話から知的な感じも受けるけれど(そこがマリーが惹かれた要因のひとつ)、パーティばかりして今を楽しんでいるようにも見える。
結局、ニコラはフランシスやマリーと住む世界が全く違って、それが2人が恋に落ちた理由だったのではないだろうか。

秋めいた田舎の景色がとても美しく、絵画のよう。
それに劇中の音楽、中でも特にSonny BonoのBang Bangが印象的で良かった。

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