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「ヒトラーユーゲント ナチス青少年団の全貌」

原題 HITlER YOUTH
製作国 フランス
製作年 2017
BS 世界のドキュメンタリー

向こう見ずで恐れを知らない青年たちをヒトラー・ユーゲントとしてまとめあげ教育し、最後は使い捨ての兵士のように利用したナチ。
今でもどうしてあんなに熱狂したのか分からないという元ユーゲントの発言が重い。次の世代に同じことをさせないよう、語り継いでゆくことが出来る唯一の貢献だという。
次の世代はその思いを受け継ぎ、民主主義と根気よく向き合ってゆくしかないのかもしれない。

少年たちは戦況が悪化すると空襲後の消防団の役割を担わされていた。戦場での活躍を夢見ていた少年たちに一気に襲い掛かった現実としてあまりに過酷だ。
ノルマンディー上陸作戦の日にはやっと空からの攻撃が終わって闘うことが出来る、打ち負かせると喜んだという。空襲の凄まじさを物語っている。

訓練映像を見て、想像以上に本格的なもので驚いた。訓練要素もあったとはいえ、日本人のイメージする子供の遊びの延長線上ではない。
その活動の広まりの背景にはボーイスカウトやサマーキャンプの文化という土台もあるように思う。また、階級を超えて参加出来たことは大きいだろう。

また、当時は少年はユーゲントへの参加が義務だったが、その少年の中にベネディクト16世がいたことを始めて知った。

参考: 独断時評「ベネディクト16世とイスラエル」


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