お茶の飲み方
恋人はたまに土曜出勤。
土曜日の朝、お泊りセットを車に入れて出勤する。
仕事終わってそのまま高速を走り、会いに来てくれる。
着くのは大体8時か8時半くらい。お風呂あがってから食べる。
なので、恋人は晩御飯を食べるのは8時半9時くらい。
私は先に食べて、先にお風呂入る。
付き合ったばかりの時、恋人と一緒にお出かけ、
恋人に「なんか見たいとこ、したいことある?」って聞かれたことがある。
「お昼の時間晩御飯の時間になったら、食事させてくれれば特に大丈夫だよ。どこでもついていきます。」と答えた。
恋人は優しい声で笑った。
私は食べ物には我慢弱い人。
お泊りなので、恋人はビール2本を飲む。
私はお酒好きじゃないから、隣でお話したりする。
「ななちゃんのお話がおつまみ」
晩御飯を三分の二食べ終わると、私は邪魔モードに入ってしまう。
恋人の膝の上に足を開いて向かい合わせに座りだがる。
ひたすら恋人の首元に顔を埋める。
ほっとする。
居心地がいい。
恋人は私をギューッとして、お返しに恋人の背中や髪の毛を撫で撫で。
恋人は私の背中や足の太ももを触れてくる。
ドイツ暮らし時代から部屋の中で年中短パンとハイソックスの習慣がついている。
「肌がつるつる」恋人はいつもそんな風に耳元で呟く。
そして、見つめ合う。
キスする。
だんだん抑えなくなると、恋人はキスしながら触りながら「ご飯まだ食べ終わってないよ。」
「そんなのどうでもいい。」
「せっかく作ってくれたから。」
「いいの。」
恋人は私のもこもこ部屋着のボタンを一つ一つ解した
「色白、綺麗」
恋人は手を止まらずにそう言った。
そして、ブラジャー1枚になった私は、恋人に頬を触られながら、恋人のパジャマのボタンを一つ一つ解した。
恋人の視線、熱い。
そのパジャマ、何でもない日に恋人にプレゼントしたもの。
甘い長いキスをして、恋人は椅子を少しテーブルからずらして、
私を椅子から抱き上げたままにソファへ。
上から下まで、また上に、また下へ、隅々まで恋人の唇恋人の舌恋人の手に攻められる。
ソファの上に敷いてるMINTONのシート、床に敷いたマットまで、なんもかもめっちゃくちゃになった。
「喉乾いたよ」恋人に言った。
恋人はお茶をもって来てくれた。
けど、恋人は自分の口にグラスを寄せた。
あれ?なんかいつもの恋人と違う?外でもペットボトルの蓋を開けて、まず私に渡せる恋人だったのに、なんで?
恋人はハテナ中の私の顔に近づいて来た、
片手は私の頭を支え、片手はグラスを持ったまま、
恋人の唇からゆっくりと私の口にお茶が注ぎ込まれた。
そういうことか!
恋人のサープライスに驚かせ、少し溢しちゃってうまくキャッチできなかった。
「もう一回」おねだり。
恋人はもう一回お茶を口に含み、優しく優しく注ぎ込んでくれた。
恋人の味を感じた。
もう耐えられないよ..…
晩御飯のおかずはすっかり冷めたよ
恋人は残さず全部食べてくれた。
何でも美味しいって言ってくれる恋人。
そして、家庭的で普通にロマンチックな恋人。
幸せ。