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ヒゲ剃りに失敗したというだけの話

男性ホルモンがあまり活発ではないのか30も半ばにして未だに毎日ヒゲを剃る習慣がない。食品を作る会社で仕事をしているため基本的にすぐ剃る必要があるが、大体1〜3日に1回何となく思い出したら剃るくらいのフランクさで剃っている。

ちなみに「そる」つながりで言えば、僕のペニスは歳相応にもはや全然反っていない。つまりSASUKEで僕のペニスを型どった反り立つ壁を使用した場合、クリア者続出で文字通りの第一ステージの壁にはならないという悲しき事実も併せてお伝えしておく。

「えっ、めちゃめちゃギンギンにそびえ立ってんじゃん…!」

「どうも〜反町、隆史です!」

といったその会話をしているカップル以外全世界で誰一人笑わないようなハートフルあふれる日常を送りたい人生であった。8月に入って実家の母親以外の女性と会話していない人生を送っていたが、2日前に取引先から電話が掛かってきたので電話に出ると女性だったため声がうわずって大体の言葉にシャープがかかっていた。

話は戻って、先日ヒゲ剃りをしていた時に、碌に寝ていなかったからなのかヒゲ剃り初心者(シェービングビギナー)だからなのかは分からないが、失敗してのど仏を切った。

ヒゲが生えるのが遅いということはヒゲが生える範囲も狭いのでアゴは顎先から1センチ程度の範囲までしか生えていないにもかかわらずのど仏を真一文字に切りつけてしまったのだ。人体を地球に例えると西海岸のブルーボトルコーヒーの前の雑草を刈ろうとしたのにうっかりハワイのキラウエア火山を観光しに行ったくらいの距離。もしかすると、自分で気づかないだけで常に死ぬチャンスを伺っているのかもしれない…。おっ、カミソリ持ったぞ!チャンス!じゃない。

傷口自体は実際のところ大したものでも無かったためもう治っているが、治っていく過程で一度かさぶたを剥がしてしまった。そうして首に赤い跡が残ったのであった。男性にしては白い肌。首元の赤い跡。これらが示す事実は、いい歳して首に目立つキスマークをつけたオッサンに見えるという絶望的なシチュエーションに遭遇する、ということでありました。

実際に指摘されるという地獄になってはいないものの、野暮だからと気を利かせて誰も言わないだけで実は心の中で思われているとしたら、こんな悲しいことって、ない。それならせめて実際に付けて欲しい。5千円で首元にかぶりついて欲しい、そう思うのは致し方のないことだ。現状だとキスマークっぽい跡、付き損なのだ。

そもそも30半ばの人間がキスマークをつけていることがそんなにも恥ずかしいことなのか、ここから考えていく必要がある。こういった固定概念が少子化に繋がる一因にもなっているのではないだろうか。

とりあえず治るまでの間は自分でデザインしたTシャツを作ってくれるサービスを利用して「The red mark on the neck is not a kiss mark.」と書いたシャツを着ることにする。正直に生きるって大事。

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