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クマと人間、どちらが質が悪い動物といえるのでしょうか?

北海道ではヒグマ、本州ではツキノワグマが山から下りてきて人間に危害を加えることが問題になっていますが、アメリカでも“クマ”による事件が発生しました。
アメリカ西部カリフォルニア州で、駐車中のロールスロイス「ゴースト」が“クマ”に襲われドアの内側や座席に多数の引っかき傷をつけられたのです。ロールスロイスといえば3000万円以上する高級車中の高級車です。その車内をめちゃくちゃにされたとはいえケガをした人が誰もいなかったのは何よりだったと思いましたが、後にこの事件が動物による損壊事件ではなく、人間による詐欺事件だったと判明したのですから驚きです。
事件は4人の容疑者が保険金を受け取るために保険会社に提出した“クマに襲われた証拠映像”により発覚しました。そこにはたしかに“クマ”が容疑者たちのロールスロイスに入り込み大暴れしている姿が映っていましたが、なんだか違和感があります。そこで不審に感じた保険会社が当局に通報したところ、ほぼ同じ時刻、場所で別の高級車が被害に遭ったとする請求が他にも2件別々の保険会社にあったことがわかりました。その請求総額は計14万1839ドル(約2190万円)にも上ったといいますから、さすが高級車です。
そして証拠映像の分析を依頼された州の自然保護部局の生物学者が、そこに映るクマは「明らかにクマの着ぐるみを着た人間だ」と判断したのですから大変です。結果を受け当局が保険金請求人の自宅を捜索したところ、熊の着ぐるみが出てきたのですからもう言い逃れようがありません。あえなく御用となったのです。
実際、カリフォルニア州では、家に侵入したりごみ箱をあさったりするクマが問題になっているそうで、中には人間のように冷蔵庫をあさったり、裏庭にあるプールやバスタブに入ったりするクマもいるといいます。しかし、人間並みにいたずらはしても保険会社にウソの請求をするクマはいません。クマより人間の方がよほど質が悪い動物といえそうです。

百田尚樹のニュースに一言 令和6年12月16日号より

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