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一般社団法人日本令和研究所たより

9月6日は秋篠宮悠仁親王殿下の
18歳のお誕生日で、
成年をお迎えになりました。

悠仁親王は、令和4年の民法改正で、
成年が20歳から18歳に引き下げられて以降、
成年を迎えられた初めての皇族です。

宮内庁は、
現在高校3年の悠仁親王の「成年式」について、
学業を優先するため、
高校ご卒業後に実施すると説明。
悠仁親王が皇室行事にご参列されるのは来春以降、
式を終えてからになる見通しです。

男性皇族の成年式では、
装束姿で成年の証しである冠を授けられる
「加冠(かかん)の儀」を中心に、
宮中三殿への参拝、
天皇皇后両陛下に謝恩の辞を伝える
「朝見の儀」などが予定されています。

今日のメルマガでは、
悠仁親王殿下が成年式を行われるにあたって、
成年式とはどういうものか、
過去の成年式はどのようなものだったか
について紹介したいと思います。

成年式を規定する「皇室成年式令」は
古来の伝承をふまえて、
明治42年に制定されました。

「皇室成年式令」は、
「天皇成年式」と「皇族成年式」からなり、
付式では、後者を「皇太子(皇太孫)成年式」と
「親王(王)成年式」に分け、
それぞれ詳細な儀式次第を定めています。

これに基づく成年式は、大正8年5月7日、
皇太子裕仁親王(昭和天皇)の為に
初めて行われました。
「皇室成年式令」は、戦後廃止されましたが、
これに代わる規定が出来るまで従前の例に準拠する、
との臨時措置が今なお続いています。

昭和26年の12月に皇太子明仁親王(上皇陛下)は、
満18歳を迎えられました。
しかし同年の5月に貞明皇后が崩御された為、
翌年の11月に「成年式」を挙げ、
立太子令も引き続き行われました。

ただ、これを国の儀式として実施するため、
新憲法の政教分離の原則に配慮して、
「賢所大前の儀」を省く形に改められました。
(ちなみに、皇室成年式令では、
賢所の外陣で冠を加える
定めになっています。)
そこで、現在の宮内庁庁舎の講堂において、
加冠の儀が行われ、続いて、
天皇皇后両陛下の前で、次のような「告文」を
述べられました。

ここに礼を備え、明仁に冠を加え賜ふ。
洵に感喜の至りなり。
今より愈々思ひを身位に致し、童心を去り、
成徳に順ひ、温故知新、
以て負荷の重きに任へんことを期す。

徳仁親王(今上陛下)の場合は、
昭和53年に満18歳となられましたが、
昭和天皇の皇長孫ながら、
当時まだ皇太子ではなかった為、
一般の皇族と同様、2年後の
昭和55年2月23日、満20歳の誕生日に
成年式を行っています。

その加冠の儀を見ると、
皇太子である父の先例に則り、
未成年の着る黄丹色の装束を付けた徳仁親王が、
宮殿「春秋の間」に着座すると、
侍従次長が成人用の冠を頭上に載せ、
その冠を固定するため別の東宮侍従が
白い掛緒を顎の下で結び、
両顎を挟みでパチンと切りそろえます。

その様子は、親王自身の御歌、

掛緒打つ 声高らかに 響きたり
二十歳の門出 我が前にあり

と詠まれています。

この儀式が終わると、
徳仁親王は昭和天皇と香淳皇后、
および皇太子・同妃に対して
「謝恩の辞」を述べられました。

その後、宮中三殿の賢所にて
告文を読まれた後、
皇霊殿と神殿にも拝礼されています。

さらに、翌日から数日間、
伊勢神宮、橿原の神武天皇陵を経て、
京都にある仁孝天皇・孝明天皇・明治天皇の
各御陵へ参り、東京へ戻って、
多摩の大正天皇と貞明皇后の御陵にも参り、
成年になったことを奉告されています。

また、男性皇族には成年式に合わせて
「大勲位菊花大綬章」が贈られ、
新年の祝賀行事などには
こうした勲章をつけて臨まれています。

悠仁親王殿下は、
ご成年を迎えられる
お誕生日2日前の9月4日、
次のようにご感想を述べられました。

《今年の9月6日に18歳の誕生日を迎え、
成年になります。
幼稚園や小学校、中学校に通っていた日々が
ついこの間のことのように感じていますが、
もう成年なのかと思うと、
時が経つのは早いと実感しています。

この18年の間、
多くの方々が、その時々にさまざまな形で
心を寄せてくださいました。
深く感謝申し上げます。
そして、今まで育ててくれた
両親と姉たちにも感謝しています。

2022年4月から、
民法の定める成年年齢が20歳から
18歳になったことにより、
私も成年になるのは、
高校在学中になります。
今は最終の学年として、
進路実現に向けて努めつつ、
学校行事を含め、
残り少ない
高校生活を大切にしたいと思います。

今後も一つひとつ経験することを
通して学びを深め、
さまざまなことを吸収して、
成長していきたいと思います。》

来春に行われる、悠仁親王殿下の成年式が
待ち遠しいですね。
悠仁親王殿下のご成長をお喜び申し上げると共に、
将来の天皇陛下となられるお方として、
どのようなご活躍をされるのか、
国民の一人として楽しみにしています。
(ゆうな)

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