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「○○のために」という利他の精神と「わたしがやらないで誰がやるの」という矜持 それが日本、、、
写真:時事通信
元日に発生した大地震の救援物資を運ぶ海上保安庁の輸送機と日本航空の旅客機が羽田空港で衝突するという事故が発生しました。これは着陸態勢にはいった日航機の前に海保機が離陸のために割り込んだことで起きた事故で、379人の乗員乗客が乗った日航機から火が上がり機体は丸焼けになってしまいました。
テレビでは着陸後すぐにエンジンから出火し炎に包まれながら滑走路をすべる様子が映し出されていましたが、なんとこの機にのっていた379人すべてが助かったと聞いて驚きました。機内には着陸後すぐに煙が入ってきたそうで、パニック状態になる人もいたようです。それを客室乗務員は落ち着かせ、自身のすぐ後ろに迫り来る煙をものともせず1人ずつ避難用スライドに誘導したのですから天晴れです。
CAさんの中には若い女性もいたことでしょう。彼女らは逃げ遅れたら命が危ないことを誰よりも分かっていたでしょうに、それをおくびにも出さずいつものサービス業務での笑顔を封印し保安業務をやり遂げたのです。警察官、消防団員、自衛隊隊員、そして日航機の乗務員、彼らに共通しているのは、それが「仕事だから」だけやっているのではないことです。そこには「○○のために」という利他の精神と「わたしがやらないで誰がやるの」という矜持がみえます。
羽田空港は滑走路が使えなくなったため数百便が欠航となりました。お正月のUターン客の中には帰りの足がなくなり途方に暮れている人もいたようですが、航空会社や鉄道会社はそんな人たちを救おうと代替便や増発などできる限りの手を尽くしています。また被災地では積荷の食品を被災者に提供するトラックドライバーもいます。そうです。表の目立つ部分だけでなく、どんな職業にも両方を持ち合わせている人はいるのです。その割合が大きいか小さいかが国力、民度の差となります。そして普段はわからないそれが非常時にはあぶりだされるものです。
百田尚樹のニュースに一言 令和6年1月5日号より