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「スローライフ希望なボクとお化けの見えない飼い主のホラー配信」企画書


#週刊少年マガジン原作大賞 #企画書部門


タイトル:スローライフ希望なボクとお化けの見えない飼い主のホラー配信。

ジャンル:ゆるふわホラー #オカルト #配信系 #スローライフ #ドタバタ劇

【キャッチコピー】 
こんなの絶対にスローライフじゃねぇぇぇぇぇ!

【あらすじ】
 もふもふわんこで使い魔なボクと、あやかしを祓う一族に生まれたのにまったく見えない主。そんな貧乏なボクたちは、お金を稼ぐためになぜか生配信を始めることに。

 でもお化けもあやかしも見えない飼い主はまったく使い物にならず、ボクの苦労は増すばかり。挙句、視聴率を稼ぐために女装をさせたために視聴者は変な人たちばかり増えていく。

 絶対何か間違ったスローライフが、あやかしや飼い主のお家騒動まで巻き込んで進んでいく。

【第1話のストーリー】

「うん、今日も快調やな~!」

 そんな意味不明な言葉を上げながら、満面の笑みで油性ペンで魔法のステッキと書かれた金属バットをボクの飼い主である花凛はフルスイングしていた。
 あまりにもこの場に似つかわしくはない光景に、配信先の人たちはどう見ているのだろうと少し不安になる。
 ココは何十年も前に廃校になった校舎だから。

「ぅぅぅぅ。もぅヤダー。飼い主ぃ、もう帰ろう? ボク、もぅ限界だよぅ……」

 何が限界かって? だって、飼い主はまったく今自分が何を打っているか見えていないから。
 前から襲い来るお化けたちも見えていない。端から見れば、ただの金属バットを振っているおかしい人でも、見えるボクからしたら違う。
 ボクは飼い主が打ち漏らして滅せられなかったお化けたちをジャンプで避けた。

 ボクたちは視聴者もほぼいない、オカルト系と呼ばれる配信者だった。しかし肝心の飼い主はソレを見ることが出来ないため、基本的にはボクが告げた位置に向けて無差別攻撃を繰り返すという感じだ。
 なので視聴者は女装させられたボクを見たい変わったお兄さんたちと、肝試し感覚で見ているような人だけ。
 それでも投げ銭というものがないと、生活が苦しいのだと飼い主は言っていた。そう、うちは貧乏なのだ。

 配信機材に取り付けてある装置で、薄っすらとお化けらしきものは写っているらしいのだが、実際に目で見るのとは全く違う。そしてボクは何より怖いものが嫌いなんだ!

「まだまだ入り口やんか。今日もみんな楽しみにしてるから頑張ろ~!」
「みんなって、人ほぼいないじゃん!」
「そう? そーちゃんへの女装のリクなら来てるけど」
「ボクは男の子なの! 女装禁止」
「男の娘でしょう?」
「ちっがーーーーぅ」
「でもほら、女装は課金制でお金になるし」
「うーーーーー。いつになったらスローライフを目指せるんだ!」

 そんな言葉はお化けたちを打ち抜く金属音にかき消され、配信は続いて行く。
 

【第2話以降のストーリー】

 オカルト系配信で、お客を集める二人。時にはギリギリな女装などをファンサービスで行いながら、各地の心霊スポットを片っ端から回っていく。
 廃校やお墓、廃村にダムと、有名どころは取れ高など関係なく貧乏旅行のように。
 またその動画を見て依頼してきた個人や企業などからのお祓いなどで生計を立てつつ、レイの家で生活するというのを繰り返してきた。

 二人の目的はいつか颯太の相方の狛犬を探し出し、完璧な力を得てから、花凛の見える力を得ること。

 花凛は元々、有名な京都にある祓い師の家の者だった。
 しかし見る瞳がなく生まれてきてしまったため、家では虐げられた挙句に廃棄されたのだ。

 そんな花凛を保護したレイの助けもあって、今は明るく振舞う花凛だったが、過去は暗いものだった。
 今は瞳を手に入れ、自分を廃棄した者たちに華麗なるざまぁをするために頑張っている。

 ただ本心は自分を認めてもらいたい一心で。
 そして颯太もまた、相方がいなくなり朽ちたお社で消滅する寸前だった自分を助けてくれた花凛に恩を感じ、助けたいと思っている。

 しかし争いや怖いモノたちの中に身を置く花凛のことが心配なあまり、一人スローライフを目指し空回っていた。
 そんな二人がドタバタと周りを巻き込みながら、ホラー配信を通してゆるーく成り上がっていく。

【登場人物】
颯太そうた (年齢不詳)  元狛犬だった、もふふわあやかし。現在は使い魔。飼い主の趣味で女装&人型にさせられているが、本人も満更でもない男の娘。相方が行方不明のため、半分の力しか発揮できない。
       
花凛かりん(18) 颯太の飼い主。あやかしを祓う一族に生まれたものの、それを見る瞳を持たなかったため、一族から追放。エセ関西弁を話す。

レイ(28)  颯太と花凛の居候先の元男性。可哀想な二人を保護し、生活力のない二人の姉的存在を果たしている。元祓い師。

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