ブロックチェーンの活用事例
ブロックチェーンは様々な分野に応用できると言われており、最近では多くの事例が出てきています。
そこでブロックチェーンの各領域での活用事例をまとめました。
ソーシャルメディア
従来のソーシャルメディアでは個人情報流出やデータの不正利用等の問題が起きており、また、ユーザーが作ったコンテンツの利権がプラットフォーマーが握ってしまっている課題もあります。
ですが、ブロッックチェーンを使ったソーシャルメディアだと、コンテンツの利権がユーザーに帰属し、ユーザーが主体的に動き繋がりも活発になるトークンエコノミーの世界観に近づくと言われています。
教育
社会の変化が激しい時代で常に学び続ける必要性があり、それに伴い教育を修了した証明や経歴を証明する機会が増加するでしょう。ですが、証明書発行の手続きはとても複雑でコストがかかります。また、最悪のケースとして教育機関がなくなった場合に修了書が発行できなくなる可能性もあります。
そこで、ブロックチェーンの耐改竄性やデータの永続性の特徴を活かして、修了書や証明書を永続的に保管し、ユーザーそれらを管理しやすくなりと言われています。
電力
2009年の電力小売完全自由化や2016年の固定価格買取制度などの制度改革によって、電力を購入する選択肢が増え、個人による発電や売電も浸透しています。また、電気の売買管理において、電気は事実上実態ではなく仮想化やトークン化をしやすいのでブロックチェーンと相性が良いと言われています。
音楽
音楽の権利や利益配分など、多くの関係者で複雑な契約書が交わされており、膨大な時間をかけて処理されています。また、アーティストの受け取れる金額が少なく、また受け取りまで長期間待たされるなどの問題もあります。
そこで、音楽にまつわる権利や契約、支払いに関する情報を改ざんのできないブロックチェーンに記録し、スマートコントラクトを利用して、シンプルかつ透明性を持って処理し、収益を迅速に分配する活用事例が見られます。
ヘルスケア
ヘルスケア分野で取り扱うデータはセンシティブなものであるので、セキュアな形でデータを共有でき、さらにデータの改ざんがほぼ不可能なブロックチェーンに注目が集まっています。
世界の活用事例を見てみると、医療記録の管理、サプライチェーンマネジメント、医師の資格証明、健康管理アプリなど様々な取り組みが開始されています。
また、ブロックチェーンは誰でもデータを確認することができる事から、個人のヘルスケア情報へのアクセシビリティーの向上が図れるともいわれています。
食品
食品の生産から流通までのサプライチェーンは多くの人が関わっており、とても複雑なシステムになっています。また、そのサプライチェーンに少しでも間違いがあれば、食品偽装や食中毒などの重大な問題が発生する可能性があります。
そこで、ブロックチェーンを関係者がアクセスできる改ざん不可能なデータベースとして活用し、サプライチェーンの透明性を高める取り組みが行われています。
ゲーム
ブロックチェーンベースのゲームではプレイヤーがデジタルアイテムの所有権を持ち、資産にすることができることできます。そのため、ユーザー間で資産の交換や貸与、仮想通貨を利用した売買も比較的容易に実現できます。
保険
保険契約のデータは改竄されてしまうと致命的なことから、データの改竄がされにくい状態で保管することができるブロックチェーンと相性が良いと言われています。さらにスマートコントラクトを用いることで、契約の実行を自動化でき保険金を素早く受け取ることができるようになります。
コミュニティーで自主的に保険を作成できるプラットフォームや航空機遅延に対する保険金など、すでに多くの取り組みがなされています。
IoT
ブロックチェーンを活用することで、人が関わることなくIoT機器同士がブロックチェーンを介してデータや価値を共有するM2M (Machine to Machine) が成り立つと言われており、機械が自律的に付加価値を作って利益をあげ、これまでにない経済が形成される可能性があります。
仮想通貨バブル後でブロックチェーンに対する熱が冷めた時期でも、開発が着実に進められてきた分野で、ブロックチェーンの応用領域の中でも特に未来が楽しみな領域のひとつです。
物流
物流業界には多くのステークホルダーが関わるため、それぞれが適切な権限のもとアクセスできるデータベースが必要になります。また、物流は絶え間なく続くので、システムには耐障害性の高さが求められます。それらのニースに対して、物流業界ではブロックチェーン技術の活用が注目されています。
シェアリングエコノミー
モビリティー、旅行、電力、スキルなど幅広い分野のシェアリングエコノミーサービスでブロックチェーンが活用されています。
改ざんが不可能で透明性の高い状態で、必要に応じてデータへのアクセス権限を設定し、ネットワーク上での取引やユーザーのよい行動に関する評価を共有しやすいブロックチェーンは、シェアリングエコノミーが次の段階に進化する上で重要な役割を果たすと言われています。
アート
アート業界は独自の慣習に基づいた作品の売買が行われており、アート作品を販売する時の手数料が高い、作品が本物であるかの証明が難しい、転売の際に作者に利益が分配されないなど、様々な課題を抱えています。
そのような課題を解決するために、誰がいつ作った作品で、それを誰がどのように所有してきたのかといった情報を改ざん不可能な形で厳密に管理できるブロックチェーン技術の活用に注目が集まっています。
マーケットプレイス
ブロックチェーンを利用したマーケットプレイスでは、スマートコントラクトにより利用者間の取引が自律分散的に行われるようになり、手数料を定額に抑えることや取引の透明性を担保できると言ったメリットがあります。
おわりに
Blockchain Bizでは、ブロックチェーンを学びたいエンジニアの方やブロックチェーンを活用したサービスを作りたい方などが参加する、ブロックチェーン特化型のコミュニティーを運営しています。
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