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2025年1月:ポジショニング

サムネイルは奄美大島のマングローブ。緑がとても豊かでした。
今までは1ヶ月過ぎるのが早く感じていましたが、この1ヶ月はいつもより長く感じました。

AI-OCRの開発

AI関係の開発をやったことがなかったので、AI開発の感覚をつかむためにひとまず簡単なものを作成してみようと思いました。
今回、開発してみたものは、「見積もり依頼書をOCRで読みり、依頼書の情報から計算し、必要情報と見積金額をスプレッドシートに転記する」というものです。

DocumentAI公式ページでデモできます

DocumentAIでPDF情報を読み込み、その情報をもとに条件分岐での簡易見積もりとスプレッドシートへの記入までは比較的簡単にできました。
フォーマットが決まったPDFだと、ほぼ100%の精度で読みとってくれるため単純なAPIを使った開発と同じ感覚でできました。
ただ、あくまで"簡易見積もり"で自動見積もりの結果をそのままお客様に提示できる精度で作れておりません。
理由としては、細かい値段設計は長年の経験で判断しており、判断基準を明文化できていないためです
実際にいくつかのサンプルを用いて営業部長に見積もりのロジックを聞いてみたのですが、変数の組み合わせが多く一意のロジックを組み立てることが難しかったです。

実際に今回DocumentAIなどを使ってみて、AIの力を実業に活かすためには、人の感覚に頼って判断していた物事をモデルに落とし込む力が非常に重要だと感じました。

単純にDocumentAIを使っただけだったので、次はVertexAIを利用してモデルの構築にも調整してみたいです。モデル構築の方法が分かると、何かしらの突破口が見えそうな気がしています。

ソコナラ登壇からの採用決定

福岡での転職サービスを展開されているソコナラさんのイベントに11月末に登壇させて頂きました。
そした、なんと、、、その登壇がきっかけで1名入社してくださることになりました!!

https://sokonara.co.jp/meet/archive/241128

下記を満たす方を採用したいと考えていたのですが、ドンピシャの方でした。

  1. 自ら会社の本質的な課題を見つけ、自ら解決のために実行してくださる方

  2. 理想と現実のギャップを楽しみながら、一緒に変革を推進してくださる方

  3. 実業(物流業)の可能性について興味を持ってくださる方

  4. なるべく出社してくださる方

登壇から採用までうまくいきすぎて怖いくらいです… お互いに「うまくいきすぎて怖いですね…」と話しており、入社されてからもうまく行くように全力を注ぎます。

本社がある柳川市のような田舎では①~③のすべてを満たす方を見つけるのは困難です。そのため、柳川近辺以外に在住の方も候補に入るのですが、柳川まで来てもらうのが困難だったりと。。。
これまでは「田舎ではこんなもんだよ」と諦めがありましたが、戦うべき採用市場ポジショニングを見極めれば、仲間になってほしい方が仲間になってくださる可能性は十分あると感じています。

ソコナラでも柳川合同のページを作成して頂きました。
あと2つほどポジションが空いているので、ご興味ある方は是非気軽にご連絡ください!!

奄美大島の訪問

奄美大島の貧困のこどもたちの支援と居場所づくりを行うUMの原田さんを訪問しました。

大阪市西成区や横浜市中区寿町などは貧困地区として取り上げられることがよくありますが、奄美大島も構造的な貧困から抜けられない状況にあるそうです。

https://www.city.amami.lg.jp/kenko/documents/zisatsutaisaku_section2.pdf

貧困に陥る要因は様々ありますが一番は金銭感覚の欠如だと感じました。
生活保護受給者は月に1度現金を支給されるのですが、支給されたその日にすべてのお金をパチンコで使ってしまったり、6人こどものいる家庭では児童手当が20万ほど支給されますが、支給日にイオンで家族分の総菜や弁当を購入したりと…
計画的にお金を使う術を身につけれておらず貧困から抜け出せずにいます。

そこで、UMさんでは生活保護家庭のお金の管理を行っており、月に1度の支給金をUMさんが受け取り、1週間ごとに分割して生活保護受給者に支給しているそうです。
自分が訪問した際に、実際に生活保護受給者の方が来られてました。本来は夕方に来ることになってるのですが、朝早く来られていていました。「朝に渡したらその日のうちにお金をすべて使ってしまうので渡せない」と伝えても生活保護者の方が様々な事を言われてなかなか退かず、押し問答が繰り返されていました、、、貧困支援の現場の一部を垣間見ました。

また、このような親の元で育ったこどもは金銭感覚がないのはもちろんですが、働かななくても生きている親を見て育っているので、仕事をしてお金を稼ぐという概念が存在していません。そのため、学校にも行かず、就職もできず、貧困が連鎖しています。
そのようなこどもたちに、お金の稼ぎ方・お金の使い方・働く場所を提供しようと、UMの代表原田さんはじょうび餅を製造する会社を事業承継し貧困のこどもたちの教育と働く場所の提供を行ってます。

作業現場。目分量で1000等分できるそうです

今では、こどもたちだけで安定生産できる体制になってきたそうですが、これまでの道のりは苦労の連続だったそうです。更生したしたこどもが島外に出て再び犯罪を起こしてしまったり、こどもが稼いだお金を親が奪っていったり… (ここでは書けないようなお話もありました)

色々とお話を聞かせて頂き、生活保護制度の在り方を考えさせられました。
お金が支給されるから最低限の生活はできていますが、生活保護はある意味生き殺しのような状態で、お金の支給よりもお金の使い方を変えないと根本解決にはつながらないと感じました。

ポジショニング

毎月、振り返りばかりだと自分も読者もマンネリ化しそうなので、今年はコラム的なものも書いてみようと思います。

ソコナラ経由で入社してくれる方と、会社の事やこれからの事について計8時間ほど話したのですが、その際に「ポジショニング」という単語がよく出てきました。なので、今回はポジショニングについて書いてみます。

ポジショニングとは、”自身/自社の立ち位置を明確にし、ある領域において第一想起を獲得すること”と自分の中では定義しています。

自分は今の会社に入社することが決まっていたので、今の会社に入社するまでの間に自分では起業せずにより多くのプロジェクトの創業期に関わりたいと考えていました。そのため、「ビジネスとエンジニアリングが程よくできる人物」として、業界の中でポジションを築けるよう動いていました。結果的に多くのプロジェクトに参画させて頂けました。しかし、自分の実力というよりも、タイミングよく声をかけてもらい、周りの方に恵まれて運がよかっただけだな、と感じています。

言葉で「ポジショニング」というのは簡単ですが、ポジションを確立することは簡単でありません
しかし、今の会社に入社してから、比較的簡単に再現性高くポジションを築く方法があることに気付きました。それは、「地方」に身をおくことです。

極端な例を挙げれば、自分が住んでる柳川市ででは、「柳川市でテクノロジーに関してそこそこ詳しい人」としては一定のポジションを築くことは容易だと思います。
局所でも構わないので、「このことに関してはこの人(企業)」と周りの方に想起してもらうことがポジショニングにおいて重要だと考えています。特定の場所でポジショニングを確立できると、その成功体験をもとに範囲を拡大したり、別場所でも転用出来たり、とその後の展開の選択肢を広げ積事ができます。

都市部の大企業やスタートアップで活躍されてた人は地方に行くだけで容易にポジションを築くことができ、その人にしかできない大きなインパクトをその地域に残すことができると思います。
最近、地方x転職のサービスが多く出てきてる気がするのですが、おそらく同じことを考えてサービス展開されている気がします。この点に関しては別途noteを書きたいと思います。

ポジショニングについて、個人のキャリアを例に挙げましたが、企業の戦略としてもポジショニングは重要になります。今回、採用活動としてソコナラを利用しようと判断したのもポジショニングを考えた結果です。

まとめ

今月は隙間時間で今年1年の実施項目をまとめました。
また、2月からは事業譲渡された会社の方が入社されます。これまでは運行管理の実務を担う機会がなかったので、実務をしながら物流業の業務を理解していきます。


p.s.

入社してくれる方と話す際に、ポジショニングと一緒に「裁定取引」の話題もよく出てきました。裁定取引の考え方はポジショニングの際に利用できますが、説明が難しく、実例が出た時はその際にコラム的に書いてみようと思います。SMBCでは裁定取引を下記のように説明しています。

裁定取引とは同一の価値を持つ商品の一時的な価格差(歪み)が生じた際に、割高なほうを売り、割安なほうを買い、その後、両者の価格差が縮小した時点でそれぞれの反対売買を行うことで利益を獲得しようとする取引のこと

SMBC日興証券 裁定取引/アービトラージ 

例えば、A取引所では1ビットコインが500万円、B取引所では1ビットコインが480万円で取引されている場合、B取引所で1ビットコインを480万円で購入し、A取引所でその購入したビットコインを500万円で売却すれば20万の利益になります。

この裁定取引の考え方を抽象化すると、「市場全体から見た歪みを理解して手を打つこと」であり、この考え方は金融市場に限らず、ビジネス全般でも応用できる考え方です。

アオアシ


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