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P&Gの働き方を知る「P&G式伝える技術 徹底する力/髙田誠」

こんにちは。

久しぶりの読書録です。
今回は元P&Gの高田誠さんが書かれた「P&G式 伝える技術 徹底する力」です。

この本を買った理由からお話すると、P&Gの働き方をコピーできないかなーってのが原点です。P&Gってマーケティング分野で一番注目されている企業なんですよ。日経MJ(マーケティング業界紙)のアンケート調査でも一番注目のマーケティングをする企業のトップでしたし、なんならP&GだけではなくてP&G出身者もマーケティング分野で目覚ましい活躍をされています(USJをV字回復させた森岡さんとか)。

最近になって今後の働き方をどうしようかと考えたんですが、去年のコロナ禍スタートから色々本を読んだり勉強して思考力が高まったり視野が広がったこともあって、今度は具体的な日々の働き方を改革して1日1日の仕事が成果・能力拡大にもっと繋がるようにしていかなきゃなとなりました。そこでP&Gの登場です。マーケティングトップ企業のノウハウを取り入れていけば間違いはないだろうというところですね。

伝え方・受け取り手の考え・心構え

本書は全5章構成ですが、大まかな話の流れは「伝え方・受け取り手の考え・心構え」の3段構えです。
冒頭の伝え方で「話は3つにまとめろ」という話が出ますが本書全体を見てもそれは徹底されているようです。

伝え方では論理力が伝える上での全てのベースになるとの考えから無駄を排して3つにまとめる・目的と理由を明確にする・課題を明確にすることをおすすめしています。
一見、よくある話ではあるんですが、ここを読んだときは「この本難しいこと書くな〜」と思ったんですよね。3点とも物事の芯を捉えたり、俯瞰して捉えていないと正確にアウトプットすることが出来ません。なのでさも簡単な具体的方法論として書いてはあるのですが、抽象思考とか本質思考みたいなところを訓練していないと上っ面で終始することになります。
結構、事前知識が必要だと思います。この章で言えば「抽象⇔具体トレーニング」なんかを事前に読んどくと良さそうです。

さて、続いては受け取り手の考えです。ここは章の冒頭に「consumer is boss」との言葉が登場します。「会社の上司ではなくてサービスや商品を受け取って使用する消費者がボスなんだよ」という意味です。

本書の中では消費者がボスだから、それを基準に物事を考えるように…といった話で進みますが、私としては「自分もボスの一人(消費者の一員)だから企業からのコミュニケーションをどう受け取るだろう」と考えながら読んでました。本書ではざっくり「信頼できる企業・ブランドを目指そう」「社会に役立つコミュニケーションを取ろう」といった話が展開されますが、いち消費者として考えてみても「単にものを作って売るだけの企業」よりも「社会の一員として信頼に値する企業」の方が良いと思ってしまいます。

余談ですが、イオンのことを地方商店を潰す侵略者として悪印象を抱いていた時期がありました。最近では地方にモールを作ったらその地域の商店をモール内に入れたり、防災拠点として整備されているといった話を聞いて非常に印象が良くなりました。大きな企業だから取れるコミュニケーション、終える責任だと思います。

最後の心構えは組織個人とに分けてタイトルにもある徹底する力にフォーカスを当てて進行します。

組織に徹底する力をもたせるには一気通貫した目的が必要としています。
これもまた難しい話です。個人的に、ここ数ヶ月に渡って部署横断的なプロジェクトチームを率いていますが、プロジェクトへの理解度にギャップがあることから目的の浸透にも差が生じています。消費者に刺さり、メンバーに刺さる、魅力ある目的設定というのも組織マネジメントの手腕として求められるんじゃないでしょうか。

個人に向けての話は…端折ります。全部書いてしまうのもあれですし。

まとめ

途中書きましたが当たり前の風でレベルの高い話をするので、ビジネスマンおすすめ書籍…みたいな本を一通り読んでからこの本にチャレンジするのがいいかと思います。
ともすると「こんなの出来て当然でしょ」と思ってしまう方法論、考え方が多いのですがいつ何時も出来ているかというと徹底出来ていないことばかりです。
タイトルの「伝える技術 徹底する力」で言えば徹底する力こそ日常では必要ですが…。そこは各読者に委ねられる部分ですね。

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