ロイヤルカスタマーを創出するにはどうすればいいんだろう?
こんにちは
プロフィールに書いている通り、僕は自転車メーカーに勤めています。分野としては自転車の中でも趣味性が強いロードバイクやマウンテンバイクといったスポーツ自転車がメインです。
自転車の特徴としてブランド商売な傾向が強いことが挙げられます。そこは同じ乗り物として車と似たところがあるかも知れません。
ですが、その割にロイヤルカスタマーが少ない業界でもあります。
はじめて購入される方は多くの場合、知人やお店の方におすすめされたものを購入します。そこから使ううちにだんだんと詳しくなって買い替えや追加購入に際して、1台目に買ったブランドとはまた違うブランドのバイクを購入します。言い切ってますが大半の人がそうだと思っています。
趣味としての自転車にハマると、2台目くらいまでは買う方が多くいる割に、ひとつのブランドを使い続ける方が珍しいのです。
「推し課金」という言葉を聞いたのがきっかけでちょっと考え始めました。「推し課金」は自らが推す人やブランド、商品その他諸々にメイン商品だけでなくお金をかけていくことを指します。グッズを買うとか同じCDや漫画を2つ以上買うって感じです。
これが自転車ではすくないな、と。
モノ志向がまだまだ強いのかも
モノじゃなくて体験とかモノの裏側にあるストーリーを見せるとか、そういった考えが定着して随分経ちますが、自転車業界はモノ志向がまだまだ強いんじゃないかと思いました。
新型は旧型よりすごい、世界的レースで1位になった!みたいな訴えばかりが目立ちます。それはそれで良いことです。弊社もできるならやりたいです笑
ただ、各社の思惑は想像する他ないですが、マニア層競技者層への訴求をすればトリクルダウン理論のように一般層まで訴求できるものと考えてるフシがありそうです。
やっぱりそれはちょっとズレてるし、一般消費者も「あーすごいんだね」くらいにしか思わない気がします。
応援したくなるブランドを目指す
モノ訴求には限界があると思っています。
業界トップを走る先駆者的ブランドであれば成立しますが、それ以外のブランドでは比較して見劣りするのがオチでしょう。
そうなると、きちんとブランドの文化的側面や製品に込めた思いを言語化して伝えていくことが必要です。それがファンを創出する第一歩。
人柄や考えが見えて、「応援したくなるブランド」を目指さなければなりません。
ここまで書いて気が付きました。
これだとファン止まりなので、ロイヤルカスタマーを創出するにはもう一歩進んで「応援できる」仕組みを作らないといけないはずです。
本筋の商品以外にお金や時間を消費する機会を設けて、実際にアクションしてもらうことで思い入れも更に深まるでしょう。
そう考えると野球とかすごいですよね。
ドーム行って応援してグッズ買って…という機会を100日×数万人規模で毎日やってますもん。ファンが消費しようと思ったときに消費活動をおこせるから逃してしまうこともありません。
他業界はほんとに進んでるもんですね。