あなた
君と出会った奇跡が この胸にあふれてる
きっと今は自由に空も飛べるはず
夢を濡らした涙が 海原に流れたら
ずっとそばで笑っていてほしい
ずっと前にたてたいちかばちかの作戦は、成功をおさめた。
ほんの少しだけ引っ掛かりを残して、たぶんあった誤解を解けないまま、私たちの平穏円満な幸せの形は続いた。
私だけが誰にも言わない、誰にも言えない、誰にも言いたくない秘密を胸に。
あなたに伝える機会を失ったまま。
ひょんなきっかけで全てを伝えられるチャンスを手にした。
それを私は100%モノにしたし、あなたは120%受け取ってくれた。
本当に本当に絶妙なバランスで、現実は成り立っている。
パラレルワールドというものがあり、無限に枝分かれする選択肢の一つが違えば別の私たちが笑いあっている。
これまでしてきたすべての選択を、それでも私は正解だと感じている。
想いも関係も後悔をも、
ぜんぶひっくるめたあなたという存在そのものも、
代えのきかない私たちを、
寸分たりとも違わないあなたのセリフを、
どこに出しても間違いのない私たちの行動を、
一生忘れないこの夜を、
私の目で見たあなたの姿を、
当てはめる言葉が存在しないこの想いを、
これから続く私たちの平凡な関係を、
心の底から愛してる。
名前のない感情で涙があふれて仕方ない。
「またね。」