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pastelplanet
善きかな
今日は「鏡開き」ということで
お供えしていた鏡餅を下げて
夕食にぜんざいをいただきます。
「ぜんざい」を変換したら
漢字では「善哉」
と書くのだと知りました。
何だかスイーツどころか食べ物さえ
連想しづらい難しい字だな、と思い
気になったので語源を調べてみました。
参考にさせていただいた上記のページでは、
「お汁粉」と「ぜんざい」の違いも紹介して
います。
地方にもよりますが、一般的には、
水分の多い方を「お汁粉」、
水分が少なく豆の粒を残したものを
「ぜんざい」と呼ぶようです。
「ぜんざい」の由来は諸説あるようですが、
私としては、前者の仏教から伝わった説が
興味深いと思いました。
豆を煮たとか餅を入れたみたいな
料理の作り方や食材に関する字ではなく
料理へのほめ言葉をそのまま名前にした
ところに、食べた側の喜び、作る側の喜び、
そして小豆が貴重だった当時のぜんざいに
対する人々の憧れや愛着までもが
滲み出ているように感じられて
面白いと思いました。
「善きかな(哉)」という前向きな言葉が
漢字になった「善哉」。
無病息災だけでなく
これからの一年に善いことが舞いこんでくる
そんなパワーを秘めた縁起の良い食べ物と
捉えてもいいかもしれないですよね。
これからは、ぜんざいをいただくとき
「美味しい」の代わりに「善きかな(哉)」と
胸の中で唱えながら、ささやかな祈りも
こめていただこうと思います。
2023.01.11