サントリー美術館「名品ときたま迷品展」感想
Q.これはどちらのメイヒンでしょう。
展示会概要
サントリー美術館が所蔵しているたくさんの美術品の中から、特に素晴らしい名品と、ちょっと変わった「迷品」を集めた展示会。
名品
日本の歴史や文化にとって大事な美術品や工芸品。たとえば、昔の絵画や陶器、茶道具など。
迷品
ちょっと変わった作品や、普段あまり見ない珍しいもの。見る人に「なんだこれ?」と思わせるようなユニークなもの。
美術に詳しくなくても楽しめ、名品の美しさに感動したり、迷品の面白さに驚いたり、いろいろな視点から美術を楽しむことができる素敵な展示会になっていた。
展示会情報
メイヒンたち
現代蹴毬界の「スター」 ≪鞠・鞠挟≫
これが現代蹴毬界の「スター」。そして今でも毬は作られているのか。
紙風船で昔遊んだ記憶はあるけど、違うのかな。
と思ったところで少し毬について調べてみたら
毬についてこの方が詳しく語っていてすごくわかりやすかった。
私も貴族のように蹴毬で遊んでみたい。
魔よけの椿 ≪椿彫木彩漆笈≫
笈・・・修験者(しゅげんじゃ)や行脚僧(あんぎゃそう)などが仏具・衣類・食器などを入れて背負う、あしつきの箱。きゅう。
アニメで昔の修行僧が旅をするときに背負っているものが「笈(きゅう)」と呼ばれるそう。デザインが素敵で、五分くらい立ち止まって見入ってしまったが、これは国宝なのだそう。お坊さんも、どうせ重たいのなら意味があり、愛着が持てるものを背負いたいだろうなと考えた。
若くして母の元を離れ、修行に出なければならなかったのであれば、とても辛かっただろう。お坊さんたちは本当に、笈が母となり、守り神となり、支えてくれるという気持ちで旅を乗り越えたのかもしれない。
尼の恋 ≪おようのあま絵巻≫
一番好きだったメイヒン。
構図が見事あべこべで、こんな作品は今まで美術展でみたことがなかった。老法師が若い女性を紹介するという老女に惑わされ、結局老女と結ばれてしまうという話なのだが、
「老女…そんなに好きだったのね!」。逞しく策士な老女に少し微笑ましい気持ちになった。だって好きなんだもんね。いいよね。
この見事に残念な絵がまた愛らしく、応援したくなってしまった。
(詳しい作品の解説はこちらにありました。)
https://www.suntory.co.jp/sma/collection/tobira/21/
他
さいきん骨董品をよくみるようになって、少しずつ良い悪いがわかってきてうれしい!