テキトーを重視して────────────9

↑前回


おれは中央区に行くと、やるべき事をした。まずコンビニで、ジュースとおやつを買った。その次に、パッソコンを励ますための綺麗言を考えた。
どれだけ探しても見つからなかったので、ケータイを触った。このケータイにはAIが埋め込まれていないので、話すこともない。だから使いやすい。

””失恋 励まし方””

けどなぁ。。。おれ、パッソコンの友達じゃねぇし。ってあ~!そうだ、パッソコンの友達と後輩、居た~!
ネッ友の名前が、ピッソコ、後輩の名前が、がっそこんらしい。って言うのは前回言ったよな?ピッソコとがっそこんに連絡を取ろう。おれ、なんかわかんないけどそいつらのメールアドレス知ってるし。おれはそいつらにメールを送った。

「パッソコンが失恋した、慰めてやってくれないか?」

と。意外なことにすぐにがっそこんが反応した。

「マジっすか……。立ち直れてるっすか?」
「残念なことに、まだ……」
「そうっすか。今の状態で告白しても、、、なぁ……」
「え?告白?」
「この際ですからぶちまけますが僕、パッソコン先輩の事好きなんですよ」
「辞めとけ!」
おれは全否定した。幸せになれねえよ、がっそこん。
「好きな人を馬鹿にされるのは腹立つっす。今までパッソコン先輩の買い主だから何も言わなかったすけど、今回ばかりは許しません。ということで、パッソコンは盗みますっすね。」
は?アレ高かったんだぞ?……まあいいや。本当におれは、これでいいのか?黙ってがっそこんにパッソコンを盗られて。悔しくないのか?おれも告白しなきゃいけない事があるんだ、パッソコンに。おれはホテルへ走っていった。
「パッソコン!」
ぜえ、ぜえ、とおれは息が上がっていた。パッソコンは
「何?昴~?」
とけろっとした顔で言った。あれ?失恋して、悲しいんじゃないのか?
「あの、パッソコン。実はお前は、、、人間じゃないんだ。」
とおれは告白した


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