いつか死んでしまうのならば
「死ぬにはもったいない日だったな……。」
ポトリと、言葉がこぼれ落ちた。
綺麗な空だった。死という言葉とは、結びつかない空だった。私が死んでも、この星の輝きは変わらないんだろう。
寒っ!コートを脱いだら、風が冷たいことに気づいた。
「はやく飛び降りよう。」
私がここで飛び降りたら、このマンション、事故物件になるんだろうなー。
ごめんね、管理人さん。管理人さんには色々とよくしてもらったけど、それでも私の意思は変わらないんだ。
いつもどこか、周りとズレていた。
考える速度が遅かった。
今日だって、空気が読めなくて仲間からハズされた。
私には教えてくれないことを、他の人には教えていた。
ずっと、独りぼっちだった。
どうせ死ぬ命なんだ、ちょっとその時が早かった。それだけ。
もういいんだぁ。疲れた、はやく飛び降りよう。
その後、彼女は幸せになったのだろうか?
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