独学で色彩検定1級に合格した時の勉強法
今回は色彩検定1級に合格した時の勉強法について記事にしていきます。
勉強法はあくまで参考程度にとどめてください。
(各々で自分にあう勉強法は異なるため)
また1級のみならず他の級(3級、2級、UC級)でも、勉強法は一部応用できます。
※私は2022年度に受験しました。(1級)
※1級受験前に3級、2級合格済みです。
前置き
何故この記事を作成するに至ったのか、それは
「他の級と比較して、1級の情報が少ないと感じたから」です。
私の推測になりますが、
「(情報が少ないのは)1級は他の級と比較して受験者数が圧倒的に少ないから」だろうと思います。
勉強法は人それぞれですが、私の勉強法を共有して今後色彩検定を受験する方の役に立てれば良いなと思いました。
また、1級を受験した理由は単に
「3級、2級合格として、ここまできたら1級も受験したいわ」
というコンプリート欲です。
(厳密にいうとUC級は、この時まだ未受験だったので制覇にはならないですが…)
↓こちらのページに受験者数のデータが掲載されています。
色彩検定ってどんな資格?
簡単に言えば、色に関する知識や技能を問う試験になります。
2024年時点では1級から3級までの3段階とUC級に分かれています。
年2回、夏期と冬期で開催されてますが、1級のみ年1回(冬期のみ)の開催となっています。
1級は1次試験、2次試験とあります。
1次→マークシート方式、一部記述式
2次→記述方式(一部実技)
2次試験では配色カードを切り貼りする場面があります。
↓配色カード
↓色彩検定のサイト
勉強時間
トータルで5ヶ月ほどになります。(ほぼ毎日1時間程度勉強、1次と2次合わせて)
1級の2次試験の勉強は1次試験日の2週間前くらい前から始めました。
(1次試験日まで1次試験と2次試験の勉強を同時進行で行っていました。)
何故なら1次試験日が終わってからだと遅いな、間に合わないなと感じたためです。
(不安な方は1次試験日の1ヶ月くらい前から始めても良いかなと思います。)
ただ、いきなり1級を受験したわけではなく3級、2級と段階的に受験したので3級、2級の勉強時間も含めると膨大になります。
因みに1級をいきなり受験するのは、私個人の意見としてあまりおススメはしません。
(いきなり受験する場合は、2級と3級のテキストや過去問題集も購入して知識を入れておくことをおススメします。この場合、勉強期間は上記の5ヶ月よりも長くなるでしょう。)
その理由として1級は3級、2級の知識がある前提で書かれているなと感じるからです。
そして1級では3級、2級で書かれている慣用色名とpccsのトーン、配色用語(トーンオントーン配色、トーナル配色など)などを覚えることが必須になります。(2次試験での話)
例外としてUC級はいきなり受験しても大丈夫です。
(UC級のテキストのみで出題範囲をまかなうことが出来るため)
色彩検定1級の勉強で使用したテキストなど
1級の勉強をするなら、
・公式テキスト
・公式の過去問題集
・配色カード
の3つは必須になります。
↑の3つ+単語カード(後述)があれば便利です
過去問題集は出来れば過去3年分抑えておきたいところ。
(各年度によって出題部分が異なるため)
いかんせん1級は公式テキスト以外のテキストが少ないのが現状です。
↓公式テキスト
↓過去問題集
↓配色カード(2次試験で使用)
↓単語カード(慣用色名を覚える際に使用/2次試験の勉強で使用)
勉強方法(1次試験)
簡単に勉強方法の流れを説明すると以下のようになります。
(あくまで私のやり方になります。)
他の級(3級、2級、UC級)でも、1次試験での勉強法は応用することができます。
(UC級の勉強法と内容は同一になります。)
①公式テキストで重要な部分を蛍光ペンで引きながら一通り読み進める
↓
②公式テキストの記述をルーズリーフやノートに書きまとめる。
(重要な部分はオレンジ色のペンで書いて、赤シートで隠せるようにする)
↓
③ (②でまとめたルーズリーフやノートに対して)赤シートでオレンジ色のペンで書いた部分を隠しながら覚える
↓
④過去問題集を解いてみる
↓
⑤ ④の答え合わせをして間違えた部分をチェックする。
↓
⑥間違えた部分をメインに再度覚える。
③~⑤を繰り返したり、テキストを読み返したりする。
各工程ごとに解説します。
①公式テキストで重要な部分を蛍光ペンで引きながら一通り読み進める
↓
一通り読み進め、「こんな感じの内容なんだな。」と粗方に内容をつかみます。
この段階では完璧に内容を覚えようとしなくて大丈夫です。
読み進めながら「ここが大事だな。」と感じた部分にペンで線を引きます。
(ペンで線を引くのが嫌な方は引かずに、ただ読み進めるだけで大丈夫です。)
私の場合、蛍光ペンを3色用意して重要度に応じて色を使い分けいていました。
↓蛍光ペンの色の使い分け(私の場合)
重要度 高 黄色 >ピンク色 >黄緑色 重要度 低
②公式テキストの記述をルーズリーフやノートに書きまとめる。
(重要な部分はオレンジ色のペンで書いて、赤シートで隠せるようにする)
↓
ポイントとして
・一言一句全ての記述を書き写すのではなく端的にまとめる
・重要な部分をオレンジ色のペンで書く
・箇条書きや表、グラフ、図を活用する
ことになります。
また、ルーズリーフやノートに書きまとめながら内容を覚えていくことがコツです。
③ (②でまとめたルーズリーフやノートに対して)赤シートでオレンジ色のペンで書いた部分を隠しながら覚える
↓
②でまとめたルーズリーフやノートを赤シートでオレンジ色のペンで書いた部分を隠しながら覚えていきます。
私の場合ルーズリーフを赤シートで隠しながら、紙に単語を何回も書いていました。
紙はコピーに失敗した物の裏側(要するに不要な紙)を使っていました。
④過去問題集を解いてみる
↓
一通り内容を覚えてみたら、過去問題集を解いてみましょう。
⑤の答え合わせをして間違えた部分をチェックする。
↓
ポイントは答え合わせをして間違えた部分を放置しないことです。
放置すると自分にとって苦手なところ、覚えきれていないことがわからなくなります。
だからこそ間違えた部分はチェックしておきましょう。
⑥間違えた部分をメインに再度覚える。
③~⑤を繰り返したり、テキストを読み返したりする。
↓
⑤で間違えた部分を重点的に覚え直します。
(③~⑤を繰り返したり、テキストを読み返したりしながら。)
注意点として過去問題集に掲載されている部分以外も覚えておくことです。
(過去問数年分で出題されてない部分が出題されることが有るので)
勉強方法(2次試験)
2次試験の勉強や過去問を解いて感じたことが1つあります。
それは
1問目を間違えると、その後の問題で芋づる式に間違えてしまう部分がある
ということです。
2次試験では慣用色名を覚えることが非常に重要になります。
また慣用色名と同じくらい配色名を覚えることも重要です。
(この他にも覚えることが多々ありますが)
↓1級2次の勉強時に参考にさせていただいた記事
↓前述でも載せた単語カード
(慣用色名を覚える際に使用/2次試験の勉強で使用)
3級+2級で130色ほど慣用色名が出てきます。
単語カードの枚数にもよりますが3級の色なのか2級の色なのか、わかりやすくするために2個購入しましょう。
(無印良品の単語カードは100枚なので1個では足りません)
1級2次の勉強のコツとして
①配色カードの切り貼りに慣れておく
②慣用色名や配色名+aを覚える
③マンセル値のカラーチャートの仕組み、マンセル値の色の数値化の仕組みを覚える
④過去問(過去3年分)を繰り返し解いて、問題の傾向をつかむ
1つずつ解説していきます。
↓
①配色カードの切り貼りに慣れておく
配色カードをハサミで適切な大きさにカットし、のりで貼り付ける問いがいくつかあります。
上記の作業に練習、慣れておかないと本番でモタモタしてしまい時間内に全ての問題を解くことが出来なかった…という事態が起きてしまうことがあるでしょう。
ぶっつけ本番は危険なので何度か練習しておきましょう。
また、切った配色カードの裏にはpccsのトーン(v8など)を書いておきましょう。
これ(カットした配色カード)、pccsのトーン何のものやったかなとわからなくなることが有るので…
②慣用色名や配色名+aを覚える
私の場合、以下の方法で慣用色名と配色名+aを覚えました。
↓
①単語カードの紙の表と裏に慣用色名とpccsのトーンをそれぞれ書く
(例→表に「マゼンタ」、裏に「v24(鮮やかな赤紫色)」と書く)
(単語カードの写真を載せる)
前述したとおり、3級+2級で130色ほど慣用色名が出てきます。
膨大な数になりますが全部覚えておくことを強くおススメします。
(慣用色名を間違えると、その後の問題が芋づる式に間違えてしまうので…)
私は過去問に目を通して
「(慣用色名)130色も覚えなアカンのかい!」(覚えないといけないのかい)
と目を背けたくなりましたが、ここは
「1級に合格するため」と自分にムチを打ち、単語カードとにらめっこしながら必死に覚えた記憶があります。
②ルーズリーフやノートに慣用色名の由来(+慣用色名のpccs)をまとめる
大事な部分をオレンジのペンで書いて、赤シートで隠せるようにする
③ルーズリーフに配色名、配色名の説明をまとめる
こちらも②同様、大事な部分をオレンジのペンで書いて赤シートで隠せるようにします
③マンセル値のカラーチャートの仕組み、マンセル値の色の数値化の仕組みを覚える
2次試験ではマンセル値に関する問題が出てくるため、
①マンセル値のカラーチャートを見ておく
(慣れておく)
②マンセル値のカラーチャートの仕組みを覚えておく
(どの軸が色相、明度、彩度のどれを指しているのかを覚える)
③マンセル値の色の数値の仕組みを覚えておく
(色相、明度、彩度の数値がどのように表されるのか)
④「この色は色相が○○で明度、彩度はこれくらい(またはトーンは○○)だな」という感覚を養っておく
(指定されたカラーカードがカラーチャートの何処に当てはまるのかを問われる問題があるため)
④の練習方法ですが、身近な物の色を見て
「例→これはpccsのトーンに変換するとb2くらいかな」
という風に頭の中で変換していきます
④過去問(過去3年分)を繰り返し解いて、問題の傾向をつかむ
過去問を解かないと、どんな問題が出てくるかわからない為とにかく解きましょう!
勉強、受験してみての感想
1級を勉強してみての感想ですが、はじめに
「2級よりムズイやん!」(関西弁が出てしまいました…)
と思いました。
内容によっては
「私、歴史の勉強してるんか…?」
「私、理科の勉強してるんか…?」
と首をかしげてしまいそうになるところがあったなあと感じてます。
色彩検定を受験した感想としては
「作品制作(粘土細工)にめっちゃ役立ってるやん!」
と思いました。
「どんな色を使えば美味しそうなモチーフが作れるか」
「どんな配色にすれば目を引くものになるか」
といったことが分かるようになったなあと感じています。
最後に
ここまでありがとうございました!