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美術科高校について③(高校時代のエピソード/周りが上手すぎて心がズタズタになった話)

前回の記事はこちらから

今回は美術科高校に在学していた時のエピソードを書いていきます。
タイトルにもある通り周りが上手すぎて心がズタズタになった(絵が上手すぎるという意味です)というエピソードがメインになります。


周りが上手すぎて心がズタズタになった

入学して最初期の授業でデッサン(素描)を描くという課題があり、
作品が完成したら合評を行いました。

合評とは下記のことを指します。(引用させていただきます。)

がっ‐ぴょう〔‐ピヤウ〕【合評】

[名](スル)何人かの人が集まって、ある作品問題などについて批評し合うこと。また、その批評。「新作を—する」「—会」

https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%90%88%E8%A9%95/

合評中、私は
「なんだこれ…!?皆、上手すぎる!!」
とっさにこう思いました。


中学時代、絵が上手いと言われ続け天狗になっていた

因みに私の中学時代、美術の成績は5段階中1回「4」を取った以外、「5」でした。
(3年生は10段階ですが、常に成績は「10」でした)

中学時代、美術の授業で何か課題が有るごとに
「○○さん(私の本名)の作品凄いね!」
「めっちゃ(凄く)絵が上手いね」

これらを聞くたびに
「めっちゃ嬉しいけど、もう(聞くの)何回目やろ…」
と内心思っていました。
(今思うと生意気だったな…と思います。)

自慢ではないですが中学時代、絵の上手さは学年で上位5%には入っていたでは?
と今頃思っています。

そんな私が、高校の最初期のデッサン課題で心がズタズタになって行きました。

「周りが上手すぎることによる自信の喪失」
私がぶち当たった大きな壁でした。

(よくよく考えると
「中学時代は学年でトップクラスに絵が上手いであろう方が集まっているんだから、周りは上手い人ばかりになるわな。」
と思いました。)


周りの人には無い、自分だけの強みを探し続けた日々

上手い人たちに揉まれながらも、私は自分の強みを探し続けました。
「周りの人に負けない自分の強みを探さないと…」

そんな中、私はこんなことを言われました。(高3の卒業制作時)
「○○さん(私の本名)の食べ物の絵、美味しそうやね」

私は卒業制作でイラストレーションを専攻していました。
卒業制作では食べ物イラストを描いていたのですが、先生方や他のイラストを専攻している生徒の方から多数の「美味しそう」というコメントをいただきました。

「そうか、私は食べ物イラストが得意なのか
食べ物イラストが美味しそうに見えることが私の強みなんだな」

と薄々感じました。

思えば、今のハンドメイド活動に繋がっていますね。
(平面と立体の違いは有れど、食べ物を扱うという点で共通している。)

大学卒業してからは、それまで描いていたコミックイラストを殆ど描かなくなりました。
理由は2つあって

①食べ物イラストを描いている時の方が楽しい
②高校時代に(コミックイラストを描くのが)上手い人たちを沢山見てきたから
(コミックイラストでは埋もれてしまうと危機感を感じたから)


コミックイラストは殆ど描かなくなりましたが、私は自分の強みを見つけることができたのでこれで良かったと思っています。


高校生活を振り返って

結論から申し上げますと
「美術科高校に進学して良かった。」と思っています。

理由は主に3つあって、
①自分の強みを知ることができた
②上手い人たちに囲まれ、揉まれたことが大きな刺激になった
③様々な分野の作品を見ることが出来た

特に①が重要でそもそも美術科高校に進学しなければ、今の私の作風は無かっただろうなと思います。
(自分の強みがわからないままなので、今の作風に到達することが出来ない)

ただし、
「絵を描くこと、美術が好きな人は美術科高校に進学すれば良いよ!!」
と言えるかというと
「決してそうではない」
を私は断言するでしょう。
(次回の記事で深掘りしていく予定です。)


最後に

ここまで読んでくださりありがとうございました!

次回の記事は
美術科高校について④(美術科高校or普通科高校どちらに進学するのが良いか)
というテーマで投稿予定です。


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