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この国のメディアを蝕む、ある強迫観念

↑まだまだ巷にいろいろな病気が流行っています。新たな病気だって入ってくるかもしれません。皆さん、気をつけましょう。

羽生さん、過去100年のベストアスリート6位選出おめでとうございます!

メディアが羽生さんの快挙をスルーしていると批判が出ていますね。確かにいつも羽生さんで儲けているスポーツ紙もスルーなのはどうかと思うけれど、もともと彼らを信用していないし、期待もしていないので気にはならない。(だから私は前のブログでも一切彼らの宣伝をしなかった。その点では「マガジン」はさすがだと思う。)そしたら嬉しいことに外務省さんがPOSTしてくれたそうではないですか。百人力!

まあ、確かに日本人の快挙を頑なに報道しないのは奇妙に見えるし、今までにも大谷選手を上に見せるために羽生さんの名前が隠されたことがあった。体操の内村さんが「大谷さん、羽生さん」と発言したのに、羽生さんの名前を消して放送したことは忘れない。やはりこれと同じ流れなのだろうか。
この件についてはいろいろな人が考察を述べている。私の素人の意見などフッと吹き飛んでしまうだろうが、素人は素人なりに書き残しておきたいと思う。

この大谷選手をやたらごり押ししているメディアは、多分に昭和世代が絡んでいると思う。或いはターゲットを昭和世代にしているからなのか。なぜならプライベートジェットで来たとか同僚にポルシェをプレゼントしたとか、いかにも昭和世代が好きな古くて派手なスーパースター像を押し付けてくるからだ。寄付もなんだか使途が限定的な物ばかりだけど、「さすがだ」という記事を書く。

※今回の話は大谷選手に対するものではなく、あくまでも彼の周囲に群がっていろいろやらせている人達に対する意見です。自分も昭和世代だからよく分かる。この時代の良いところも腹立たしいところもよく知っているからね。

そもそもフィギュアスケートファンと野球ファンはジャンルが違いすぎて交わることはない。当然羽生さんファンと大谷選手ファンとは、交わることはない。だから両方のファンだとしても両立はあり得るはずだ。世界では羽生さんが有名、野球界では大谷選手が活躍している。それでいいんじゃないのか。この度のことも羽生さんが世界的に評価されて、日本人として誇らしい。日本人凄い!普通はそう考える。何故そういう風に報道できないのだろう。

実は彼らメディアの中では、羽生さんが世界的に認められていることと大谷選手が活躍していることとは報道面で両立しないのだ。それは大谷選手が限定的な知名度と人気しかなく、世界的に評価されていないから。彼らがノドから手が出るほど欲しい物、それは世界的な評価だ。大谷選手がどんなに活躍して記録を打ち立てても、それは日米での野球界内で終わってしまう。

ネット記事でもよく出てくるでしょ、「世界が絶賛」「世界的な○○」と言う決まり文句。オリンピックの話題だって、まるで世界が日本の味方のような風潮。(←何処の世界の話だよ。)このことだけでも昭和世代が世界的に認められることにいかに飢えているかがよく分かる。だからTV局のアナウンサーが海外のスポーツ選手が来日すると「大谷選手を知っていますか」と的外れな質問をする。もし「知っている」と答えたら、例えそれが一人であっても世界からお墨付きを得たように報道できるからだ。

彼らは「世界に認められた羽生さん」が羨ましくてしょうがないのだ。ただ大谷選手は気にしていないように見えるけれどね。

でもこれは大谷選手のせいじゃない。彼は周囲の期待以上の成果を上げていると思う。それでも彼が世界的な知名度が上がらないのは、野球自体が世界でマイナーだからだ。もし野球がサッカーのように世界的に人気があれば、大谷選手も世界的なスターになっていただろう。お金をすごく稼いでいるとドイツだったかでインタビューを受けていたけど、このインタビューのセッティングも日本メディアの仕込みなのかな。野球の知名度が低い地域では、野球がどんなスポーツで大谷選手の記録の何が凄いのか説明するより、いかにお金を稼いでいるのかを伝えた方がインパクトがあると踏んだのだろう。

じゃあ、フィギュアスケートもマイナーじゃないかと言うだろう。一応フィギュアスケートはオリンピックの花形競技だ。彼らがオリンピックで野球が採用されることにこだわるのは、そのせいかもしれない。先日もオリンピックに野球が復活すればオリンピックはもっと日本で盛り上がるという記事を見たけれど、出場国が少なければメダルを取れる確率は上がるからかな。こうやってネット記事で野球はオリンピックで採用されるべきだとアピールする。

何だろう、大谷選手で儲けたい勢力は確かにいる。それとは別に、野球は世界的人気のスポーツだと日本人に思わせなくてはならないという、ある種の強迫観念にとらわれた勢力がいるのを感じるんだよね。

今回のことで彼らの焦りを感じるのは私だけだろうか。少子化で野球人口は減っている。しかも気候変動で真夏の暑いときに甲子園とかマイナス要因でしかない。そして彼らにとって最悪なのは、昔のように情報を独占できないことだ。世界で発信されたことは、あっという間に拡散される。野球が世界的な人気スポーツでないことは日本でも知れ渡りつつある。彼らのメディアコントロールが若い世代に効かなくなっているのだ。
彼らは高度成長時代で頑張ってきた世代だ。その側には当たり前のように野球があって、根性論などが幅をきかせていた時代。それが、今や日本の凋落が囁かれている始末だ。日本経済と野球人気とがシンクロしているように感じてしまう。昭和世代はあの頃の栄華を取り戻したい…のかな、大谷選手を使って。

そう言えばリップサービスかもしれないけれど、先日IOC幹部が日本がまたオリンピックの開催国になる可能性云々と言っていた。よっぽどIOCの連中は日本の接待で良い思いをしてきたのだろう。彼らが「オリンピックで野球を復活させられるかも」と人参をぶら下げたら喜んで飛びつく連中もいるんだろうな。

ちなみに羽生さんが世界的に評価が高いのは、妨害にもめげず努力によってフィギュアスケートの価値を高め、自発的にムーブメントを起こしたからだと思っている。マイナーとか何とかは問題じゃないよ。

昭和世代の戯れ言を読んでいただき、ありがとうございました。もちろん昭和に頑張ってくれた人達には感謝している。自分は確かにその恩恵を受けてきたのだから。