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【原神】出逢ってもいない水神に全てを破壊されて完凸した

はじめまして。森林書がやっとひと段落して花神誕祭に向かう旅人です。

標題のとおり先日実装されたフリーナを完凸し、武器ガチャにも初めて手を出したため、何が私をそこまで駆り立てたのか(当時はまだ稲妻にいました)、記録を残しておくことにします。


完凸までの道のり

私と原神

FF14を遊ぶようになり、いつの間にかゲーミングPCが生えていたので、何か別タイトルも遊んでみようかなと思い、プレイを開始した。
確認したところ2022年12月にはじめていたので、放浪者の実装で興味を持ったのだと思う。長いこと柿原徹也さんのファンをやっているので……

ただ最初はガチャのシステムがわからず彼は引けず、配布キャラとノエルと主人公で進め、璃月編に入ったあたりで停滞することとなる。

ガチャ

原神、情報を追うようになったら……面の良い男が出るわ出るわで、フォロワーさんに原神の天井システムを教えていただき、未来の自分のためにガチャだけは引くようになる。(私は中性的な見た目のお兄さんが……好き!)この辺りで出逢ってないキャラを引く抵抗感を失ったのかもしれない。

こうして私の原神は、何故か手持ちにはいるが知らない面の良い男に出逢っていく旅路になった。

そもそも、原神は恒常キャラが極端に少ないので、いくらそのキャラが欲しくなってもいつになるかわからない復刻を待つしかないのである。

転機

面の良い男を引いていたので、当たり前のようにヌヴィレットを引いた。周りの有識者に勧められて1凸した(ここではじめて凸の概念を知る)。

フォンテーヌが評判良いのはなんとなく感じ取っていたし、私の好きな様々なジャンルのフォロワーがそれぞれの被弾の仕方をしているのを見て戦々恐々としていました。

また、ヌヴィレットを引いて、やっと世界のランクに追いつけるように。この辺りで冒険者ランクは確か20後半。
今まで引いてきた面の良い男たちでそれなりに強い編成が組めると教えていただいて、世界に向き合い始めました。

冒険者ランクも40付近まで上がり、星4でもいいから聖遺物を集めようと有識者の皆さんに手伝っていただいて、面の良い男たちで世界を破壊する楽しみを知った頃。
私も始めようかな〜と言う友人に「推しキャラが出来ると大変そうだよ。どこまでも推しを強く出来てしまう終わりのないゲームだから……」話したのが、運命の日の1日前。

運命

フォロワー達が4.2のPVを見て、こぞって悲鳴を上げていた。

何事かと思って見に行けば、死刑宣告、涙を流す少女、演劇概念。
好きな要素しかないが……?

キャラ紹介に散らばる、嘘、罪、正義の文字。芝居めいた口調と所作。ひとりきりの舞台。
この全てが好みの少女が水神であるらしい。
見た目も2種類? ショートヘアとロングヘア、黒と白、虹彩が反転してるオッドアイ。好きでしかない。

ネタバレは踏みたくなくて、ひたすら公式からの情報とフォロワー達のざわつきだけを摂取していました。引くことは決めていた。

これは「劇中人」を視聴した際の反応。だいぶやられていたが、まだ理性がギリギリあった。

あとはフリーナのための聖遺物厳選に備えて、冒険者ランクを上げた。
ここで50を超える。この1週間前まで世界ランク3だったのに、気づけば7である。
お迎えの準備を着々と進める。

実装

ガチャを引いた。
2凸が強いと聞いたので、2凸した。
ヒーラーが必要とのことなので、白朮も引いた(面が良いし、昔から遊佐浩二さんが好きなのでいずれ引いていた)。

武器はどうしようか?
当たり前だが、星5武器など持っていない。釣り武器が適性あるらしいが(私はゲームでの釣りが好きで、どのゲームでもこつこつやっている)。
しかし、彼女に似合うのはどう考えてもステッキである。
武器ガチャの深淵は、有識者の方々から常々聞いている。それから今回は見送った方がいいと方々で言われていることも知っている。
だが、引けば、出る。モチーフ武器も引いた。
軌定のお世話になったが、元より星5武器は持っていなかったので構わない。

樹脂を割りまくり素材を集め、その日中にフリーナと白朮のレベルを上げ、ヌヴィレットを加え、再びテイワットの大地へ降り立った。

フリーナが動いている。
脳がぐらりと揺れた。なんだこれは。
あまりに可憐な存在が、フリルを揺らし、華麗にステップを踏んでいる。

魔神任務を進めていた人たちが帰ってきて「今でこの狂い方してると、ストーリーやったら絶対完凸しそう」と言った。私もそう思った。

その後

フリーナ編成は楽しい。
しかしいざ戦闘となれば、フリーナはスキルと爆発を打ってすぐ控えに戻る。それはそうだ、彼女は万能のサポーターなのだから。

有識者の前でそれを溢したところ「完凸するとアタッカーにもなる」と聞いた。
改めて星座を見に行くと、難しいことが書いてあるが、読み解けば確かにそうらしい。しかし「2凸か完凸か」「神は復刻が早い」ともアドバイスをいただいた。

確かに2凸の今時点で、同時ピックアップの星4キャラは全員完凸していたし、これ以上このガチャを引くメリットはない。
……無いのだ。あとは理性との勝負である。
しかし原神を起動すれば、フリーナが出てくるガチャ画面がある。
地獄の3週間だ、と思った。

私は酷く思い悩んでいた。
FGOのとあるキャラに重課金している友人にも相談した(私は引けるだけで満足な人間であった)。
友人は「自分は、このキャラを数年かけてここまで強くした。その強くなっていく過程を楽しんだ」と話してくれた。
成程、と感心した。私も今はこのフリーナ編成を楽しみ、次のピックアップで完凸して強くなったフリーナを使い、その変化を楽しむのだ。そう心から思った。
友人に感謝を告げ、帰宅し原神を立ち上げた私はふとこう思った。

「この原石があれば何十連かは回せるな」

理性は1日と保たなかった。

「ストーリー読んでこれならわかるけど……まだ稲妻にいてこれなの怖い」と言われた。
「いやいや、回せる石がたまたまあったからで、もうこれ以上は流石に回しませんよ」と笑って返した。

おやすみなさい、と言って通話を切ったその後である。

何故かと問われれば、解放していない星座を眺めていたら我慢できなくなったのだ。
フリーナの星座は、オペラがモチーフになっている。
4凸は「地獄に堕ちずして いかに生の価値を知る!」。『天国と地獄』。
彼女らしい、と思ったのだ。彼女のことは何一つ知らないというのに。

さて、ここまで来たらもう完凸間近である。
5凸は3凸と能力的にも対応しており、共に『トゥーランドット』から取られている。ちなみに私は『トゥーランドット』が好きだ。
そしてそれ以上に、6凸のモチーフである『椿姫』に並々ならぬ思い入れがある。そのどれもが愛を知る物語だ。
フリーナにそれを知ってほしいと思ってしまった。

ここでふと幼き頃の母からの教えを思い出した。
「今買うか、どうせ後で買うかなら、今買った方が良いに決まってる」

完凸

そういうわけで、無事完凸したのであった。
彼女の演劇概念に惚れたので、もうその時点で私の負けだったのである。

下記は言い訳。

さて、完凸フリーナは当たり前だが強い。なんでもできる。
まずフリーナのために引いた白朮がいらなくなった(別でアルハイゼンを育てていたのでそちらで活躍してもらうことにする)。
控えのヌヴィレットが出てくる前に秘境は終わる。

白フリーナが舞い踊るだけで、世界は壊れていく。

世界の強さがフリーナに追いついていない。
世界ランクが上がることに怯えていた日々は過ぎ去った。

そして更なる強さを求め、終わりなき聖遺物厳選が始まるのであった。

出逢ってもいない女に一目惚れした

さて、ここからはフリーナの好きなところをひたすらに述べていく。

もちろんフリーナには出逢ってもいないどころか、まだスメールにいる旅人である。復帰したのもこの1ヶ月ほどのことなのでイベント等も基本的に読めていない。

公式PVと、プレイアブルの彼女の台詞等から推察したに過ぎないことをご承知いただきたい(ストーリームービーはネタバレを含むであろうことがわかっているため一切視聴していない)。

つまるところ、全てが妄想だ。

演劇概念とメタフィクション

ああ、彼女は"演じているのだ"、と思った。

「劇中人」においてフリーナは、一人で舞台に立ちスポットライトを浴びる姿が紙芝居として展開される。ショートヘアとロングヘアの姿が交互に映し出され、"真実と嘘の間にある芸術"であると語る。
私はフィクションの登場人物がフィクションについて語るのが好きだ。
私はその延長線上で、演劇というものを楽しんでいる。言ってしまえば、自ら嘘に"騙され"に行っているのだ。
「劇中人」は、その構成ごと私にクリーンヒットした。

舞台は観客がいてこそ成り立つものである。しかしフリーナは問う。
君と僕は、観客か登場人物か、と。
一人芝居であっても、観客がいなければ"劇"にはならない。それはただのごっこ遊びでしかないのである。

フリーナは真に孤独であるが故に、舞台に立つフリーナと、観客席に座るフリーナが存在するのではないか?
他人を騙し、自分自身をも騙し、世界を騙しているのではないか?

私というプレイヤーは観客にしかなり得ないが、物語は永遠たり得る。
私は彼女の演じる劇という物語を、楽しみにしている。彼女に騙されることを心待ちにしている。

水底で見る夢

唐突に別ジャンルの話をするが、私は『うみねこのなく頃に』という作品が好きだ。愛に気づくための旅路であり、真実と嘘をめぐる物語だ。深く暗い海の底に、彼らの真実が安らかに眠っている。
そういったなんやかんやがあり、仄暗い海の底で孤独に眠る存在がすっかり性癖になってしまったのである。
世の中は広いもので、何人か該当するキャラクターがいるから驚きだ。

「劇中人」で、レンズを外したあとにフリーナが元より水中にいたかのような演出が入り、そして水底でひとりきりの彼女が映し出されるのである。
そんなことある!?!?!?
(あったからこんなことになってる)

孤独を自ら望んだ癖に無意識にイマジナリー存在を作ってしまう、人間くさい人外も性癖である。孤独を恐れるあまり、己の夢に逃避するような。

フリーナのキャラクターストーリーの後半はシナリオクリアが条件になっているため、解放されている部分のみの話になるが、そこで「サロン・ソリティア」のゲスト達は彼女がかつて読んだ物語を元にしたものだと語られている。イマジナリーである。
そんなことある!?!?!?
(あったからこんなことになってる)

鏡合わせ

言うまでもなく外見に、衣装の白と黒、オッドアイと、鏡合わせの要素が多い。
チュートリアル動画というものを今回初めて見たのだが、タイトルがそのまま「鏡中影」でもう駄目だ……と諦めた。
一人で鏡の前に立った時、そこに映るフリーナこそが真実の姿なのだろう。

概念メカクレ

実戦紹介ムービー冒頭の、シルクハットでの両目隠し→片目隠しで完全にやられてしまった。

私はメカクレ狂いだが、宗派としては概念的なメカクレなので目は隠れてなくてもOKだ。
例を挙げると、世界が眩しくてサングラスをかけているキャラクターであったり、世界を斜めからしか見れなくて前髪を伸ばしているキャラクターであったり。
外見ではなく、仮面のように扱われるメカクレ。何故そのキャラクターがメカクレであるのかという理由の方を大事にしている。

フリーナにはそれこそ二つの姿があり、それを自在に変えることができる。
絶妙に片目が隠れるようなアングルを多用してるあたり、狙ってやってない訳がない。それを"役者"というモチーフに被せてこられたものだからめちゃくちゃになったのだ。

キャラデザ

天才。それ以外に言うことがない。

そもそもとして白髪+青系の組合せが好きなので……キャラデザの時点で勝てない。
燕尾服モチーフであったり、王冠風のシルクハットが最高すぎる。細かな意匠まで余念がない。凄まじい拘りを感じる。
あとアホ毛がかわいくてしょうがない。

モーションもとにかく可愛くて可憐で、本当に使ってて楽しいです。
サンキューほよば。靴裏のデザイン好き。

おわりに

こうしてひとりの旅人が出逢ってもいない水神に全てを破壊された。

フォンテーヌ行きたくないです。たすけて。
いや、行きたいんです。
行きたいけど、出逢ってもいない水神にここまで狂っているんです。怖い。

不休のソリスト、フリーナ。
誰よりも喝采を浴びて、きっと誰よりも孤独。
どこまでも矛盾を抱えた彼女のことをどう解釈したらいいのか、ずっと考えあぐねています。

さっさと進めろ!というのは、それはそう。
でも幕は開いたら、いつかは必ず閉じるもの。
幕が開かないうちは、どんな想像だって許される。

私が星座をひとつ開けるたびに、きっとその手の内に元からあった愛に気づいてほしいと願います。

どうか、まだ見ぬ彼女の物語に、幸あらんことを。ひとり歌い踊り続けてるであろう彼女に、安らかな休息があらんことを。

彼女に愛の杯を。


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