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顎プロテーゼで感染して病院をたらい回しにされた話
こんにちは、ゆずかりんです。
今回は、顎プロテーゼの感染発覚から抜去に至るまで、かなり紆余曲折あったのでその苦い思い出を書いてみようと思います。
2020年9月に顎プロテーゼ挿入、その後一年以上の間、特に問題なく過ごしていました。
しかし2022年2月ごろから顎先に痛みを感じるようになります。
最初は痛痒い感じがあり、見た目は赤くはなっていないものの、顎の斜め下が水膨れのようにぷっくり飛び出してきました。
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しばらく様子を見ていましたが、だんだん悪化。
触れていなければ何も感じませんが、触れると激痛が走るといった感じでした。
当初の私は、もしかしてプロテーゼが原因かなぁと疑っていたものの確信はありませんでした。
理由は、痛む場所がプロテーゼ挿入箇所とずれていたため、しかも既に一年以上何の問題もなく過ごしていたためです。
念のため執刀医にインスタのDMで問い合わせたところ、
「もう1年以上経過しているのでプロテーゼとはあまり関係ないかと思う」
「こちらでの対応は難しい」
「行くとしたら皮膚科ですかね」
との返答でした。
そこでまずは家の近所の皮膚科に行くことにしました。
病院を転々とする日々
皮膚科その1
最初に行った皮膚科では、膿を指圧で無理やり出され、それが痛すぎて失神してしまいました。
薬を出されてまた2週間後に来るように言われましたが、もう二度と行かないと決めました。
皮膚科その2
次に向かった皮膚科では外歯漏の疑いがあると診断されました。
外歯漏とは、歯や歯茎の感染が顎の皮膚にまで広がる病気です。
外歯漏なら口腔外科の領域にあたるため、大学病院への紹介状をもらいました。
大学病院へ
紹介状を持って大学病院の口腔外科を受診しましたが、歯は健康で異常はありませんでした。
そこで、(やっぱり、もしかしたら…)と自分から顎にプロテーゼが入っていることを申告しました。
先生からは「おそらくそれが原因での感染だろう。」
「手術をした美容外科に診てもらってください。」
とのこと。
ここでまさかの振り出しに戻ることになったのです。
治療を開始
大学病院の対応
大学病院の先生いわく、感染に対する抗生剤等は保険適用になるそうです。
初回の診察を受けたその日に抗生剤を処方してもらいました。
そして、もし大学病院でプロテーゼを抜去するなら手術をした美容外科からのカルテと紹介状が必要とのこと。
このとき手術については自費か保険適用かはちょっとよく分からないという旨のことを言われました。
手術したクリニックに問い合わせる
執刀医の名前で検索してみたところ、現在は手術を受けた病院ではなく地方に行ってしまっており、当時の執刀医に診てもらうことは難しそうでした。
この場合どうなるんだ…と、湘◯美容外科のコールセンターに問い合わせて聞いてみました。
・今回は感染なので抜去手術をすることは可能、
・しかし当時の執刀医は地方にいて執刀できないため、挿入手術を受けた時のクリニックで別の医師が抜去することになる
・その際に麻酔代だけ負担してもらう
とのことでした。
で、どうしようか
そのクリニックに行くには電車で2時間以上かかるし、一度感染を起こしたのだからできれば湘○では受けたくない。
そのため大学病院の方で抜去手術を受けたいと考えていました。
もし保険が効くのであればなおのこと良いし…
結局、湘◯からカルテと紹介状を送ってもらい、大学病院に送ってもらうことにしました。
再度大学病院へ
大学病院にカルテと紹介状が届いたと連絡を受け、再度診察へ。
もうこの頃になると、いつ根本的な治療ができるのか分からない不安とストレスで心が擦り減っていました。
名前を呼ばれて病室に入ると、先生が例のカルテを広げて見ていました。
「このカルテ、ほとんど何も情報が書かれていなくて、どのくらいの大きさのものをどんなふうにして入れたのかとか、どのくらい切開したのかとか、そういうことが本来なら書かれているはずなんだけどねぇ…」
正直別の医者への文句を私に言われても…
被害を被っている立場でもあるのに…
と、虚無状態で聞いていました。
しかも、1万円も払って取り寄せたのに、ほとんど中身のないと言われて地味にショック。
「まあでもこちらで手術することは可能ですので安心してください。一泊の入院になりますね。今回保険は効かないので〜」
えっ、言うのが遅すぎない?というこのタイミングで、保険適用でないことをやっと明言してきたのです。
今考えたら、この先生がハッキリいう前に自分でも保険適用でないだろうなと予想はつきます。
でもこのときの私は、先にも書いたように数ヶ月にわたって続く顎の痛みとそこから止まらずに出てくる膿、そしてこの状態がいつまで続くのか分からない不安でメンタルがボロボロでした。
だから、先生が最初に言った「自費か保険適用かはちょっとよく分からない」という言葉に望みをかけて、大学病院の方で保険適用で抜去ができたら…と自分にとって都合の良い方を信じようとしていたんですね。
でもここではっきり言ってもらったことでやっと決心がつきました。
その日は「考えます」と言って帰宅し、後日電話で手術元のクリニックで抜去することにした旨を伝えました。
再手術の日
当日、プロテーゼを入れた日のように朝から断食をして、電車に揺られること2時間。プロテーゼを入れた日と同じクリニックへ行きました。
統括技術指導医の先生に手術をしてもらいました。
術後、腫れているはずなのに、なんだか顎が軽い!
異物がなくなった!
と感じたのを覚えています。
その後腫れは2週間ほどで引き、やっぱりプロテーゼによる感染が原因だったことを再認識しました。
今も大きな問題はなく過ごしています。
もう同じ目に遭いたくないし、遭ってほしくない
顎先が腫れてから、抜去手術が終わる日まで、毎日すごく不安でした。
病院をたらい回しにされ気疲れもしました。
今回のことから学んだ教訓
一年以上経ってから感染することもある。
その付近に痛み等の異常を感じたらすぐに感染を疑う。
手術元の病院以外で治療を試みるとかなり面倒なことになる。
こちらの記事を読んでくださった方には、私の経験を反面教師として役立てていただけると嬉しいです。
そして私も早く(普通に顎がある)人間になりたいです。