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新卒VCの私がJVCAキャピタリスト研修(初級)に行ってきた話

今村柚巴、新卒でVCとしての勤めてます。

先週、JVCAキャピタリスト研修(初級)に行ってまいりました!そう、VCって研修があるんですよ!なかなかなさそうじゃないですか??それぞれ小さな組織形態でやっているので意外性がありますよね。

そもそもJVCAってなんやねん?というあなたへ!↓

2014年の記事をコピペするという謎行為をしたので(すごいまとまってて読みやすかった)人数に大幅なアップデートがあります

本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)は、日本初の、そして唯一のベンチャーキャピタル及びベンチャービジネス支援者をサポートする業界団体として、2002年に設立されました。会員数はVC会員43社・CVC会員2社・賛助会員44社、他個人会員40名(2014年8月現在)にご加入頂いております。
→加盟するVCおよびコーポレート・ベンチャー・キャピタルの会員数は286社となり、賛助会員も含めると379社という規模の団体となっております。(2024年)
主な活動は、
(1)規制や会計基準などに対する提言
(2)広報活動
(3)定期的なカンファレンスやイベントなどの開催、後援
(4)政府や機関投資家、証券取引所や学界などとの連携
(5)ベンチャーキャピタリストや起業家に対する研修プログラムの提供
(6)海外のベンチャーキャピタル関連団体との協力関係の構築 など、ベンチャービジネス及びベンチャーキャピタルの活動の裾野を広げ、社会からの関心を高めていくことによって、日本及びグローバルな社会におけるイノベーションに貢献していくことを使命としております。

冷静に約10年で43社が286社になってるのでスタートアップ業界の拡大を感じますね、、!

この、JVCAという協会団体が年に2~3回VCキャピタリストに行っている研修がJVCAキャピタリスト研修です。

日本中のVC/CVC/事業会社等から約90名のキャピタリストが都内某所のビルに集まり、約3日間カンヅメでVCとは?の基礎的なワークや講演をさせて頂きました。

普段渋谷のビル(8階建ての6階)で生きている私にはものすごく新鮮な経験でした。それはそれは。(コンシェルジュがあるビルだった、、)

教わる内容は(おそらく)VCの中ではものすごく基礎の基礎。

個人的にディールストラクチャ(投資契約書の法務的な視点。この契約文入ってる??的な)やマルチプル法(未公開株の評価額=バリュエーションを算出する時に、上場類似品目株価についているPER値を現在のKPIにかける手法。シードの初回調達時は事業開始前でKPIがそもそもないことが殆どなので使うことは体感少ないです。)を意識した逆算的なバリュエーション策定、ディープテックスタートアップのDD等、普段意識仕切れずに見落としていたり、我々の投資方針的に使わない視点を一気に浴び、その考え方をインストールできたことが非常に価値になりました。

(直接使わずとも理解していることとしていないことは全く違うので)

◆セッション感想〜#M&Aしろ〜

個人的に特に印象深かったのがHoulihan Lokeyの 久保田 朋彦 さんが行ってくださったM&Aに関するセッション。

昨今IPOだけではなく、M&Aがポジティブな選択肢として主流になりつつあるものの、まだまだ国内だと少額M&Aの事例やが多く、数もそこまで多くないことから自分なりの意見を持つきっかけがなかったため、グローバルファンドとのM&Aや上場企業のMBOに関するお話は非常に興味深かったです。

IPOをした時に、上場後のアクティビスト投資家による経営への引き締めや時価総額との折り合いで結果的に事業が停滞してしまう可能性があること(最近はインターネット企業にも染み出している/時価総額1000億円を下回ると余計に厳しくみられることもある)

一方M&Aを行う大企業側が一度損益を出すことによって負っている責任やそれに対するプレッシャー、またM&Aした後に起業家が損にならない株式取得方法の契約を結ぶこと(初動で100%買取をすることは買う側の大企業のメリットがないため一部取得になるが、M&A後にきちんとKPIを満了した後に買い取ってもらえる契約を結ぶ必要がある)

等、前線に立たれている久保田さんからの指摘は新しいことばかりでした。(あと講義がめっちゃインタラクティブ。海外大学の教授的でした)

余談ですが。通常我々VCは起業家側/VC側からの意見を聞くことが中心で、CVC/事業会社が多く参加した今回の研修という舞台はより相手側の意見を深く聞く機会になったと思います。

M&Aを行う=買ってもらえる、IPOの下位互換という印象で挑むことは決してできない。

買ってもらうから事業推進を止めていいや、ではない。常に互いの利益最大化を目指すべき。

ある種、異なる信じるものがある、という状態に近いと認識しました。

今の事業のことを考えると、世の中にイノベーションを広げるためには何故IPO/M&Aをするべきか?我々VCが適切な知識を持った上で仮説を持つ必要があるなと

自分の知識不足さを感じつつも、どんどん情報を取っていくことが結局一番やるべきことだと再認識しました。 ( インキュベイトファンド村田 祐介 さんの、紹介を待ってるだけなのはダメだというお言葉にsvのイズムの根源を見た気がします。前のめりにいきます)

◆総合感想

レイターステージ投資家の方やCVCの方ととても仲良くなれたのが個人的によかった点です!普段はシードVCと会うことが中心なので考え方も特性も、バックグラウンドも異なるものの、リスペクトをお互いに持てる同期ができたことが非常にハッピーでした。

3日間もカンヅメでワークをしたり、近所までランチを食べに行ったり。普段大企業に勤めたことがない私からすると新鮮な光景でした。うれし〜〜〜

一部特にお世話になった人抜粋!

- キャナルベンチャーズ 七里さん、ユナイテッド小畑さんは流石の幹事力で懇親会を開きまくってくれて、みんなのまとめ役なの素敵です。すごい(ツーショットはない)

- ソニーベンチャーズ上月さん。実はトビタテの先輩でVC転職する前にsvのイベントに遊びにきてくれたりしてた上月さん。全てのセッションで誰よりも質問発言していてマジですごいなと。負けてられない〜頑張ります

- JPインベストメント柘植さん。まさかの野村証券でのIPO業務ご出身のベテラン(なぜ初級)で、初日からほぼ全てのグループワークがお隣でした。ひよひよの私にめちゃめちゃ丁寧に基礎から教えてくださり感謝です。。(自分で手上げして答えた回答が間違ってて、ヒソヒソ答え教えてもらったりしてました)

人に恵まれたな〜と思います!また新年会もありますが、末長くよろしくしてください!(しゃもじがウケたの嬉しかった)

この研修、実は毎回の開催のたび最大1ファンド1名しか出してもらえない、貴重な枠を使わせてもらって参加しておりました。普段よく議論したりする「これをやれば事業わかります!」とか「ここが今後の注目株だ!」的なビジネスモデルの内容というよりは、ファンドとしての当たり前の基準を引き上げて頂けたと思います。

って言いながら一番嬉しいのは同期の存在かなぁ〜〜〜!同期超少数なので!

今回JVCA研修で出会った方も!Skyland Venturesの忘年会を12月26日に開催します!是非是非にお立ち寄りください!


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ゆず@ノマド女子VC
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