カーテン屋の提案・販売以外の大切なお仕事

インテリア業界の片隅で、窓まわりに関する販売のお仕事をしています。
扱ってるのが一種類じゃないのでどうなん？とは思うのですが、いわゆる「カーテン屋さん」です。

実はこの業界、求人情報に書いてある「オーダーカーテンの提案・販売業務」以外、この仕事には重要な仕事があります。販売業務に含まれてるから書かれてないのかな？すごい重要で手間がかかって神経を使う仕事なんですよ……
それは

発注業務
採寸施行手配

です！
正直、対面で打合せして見積り作成する以外、この2大業務に追われてます。
どんな仕事なのかご紹介したいと思います。
会社によって違うかもしれません。その時はこっそり教えてください！

発注業務

打合せ後のカーテンやブラインドやロールスクリーンの発注です。
私、実は前職が住宅メーカーのインテリアコーディネーターだったんですが、発注業務がなかったんですよ。平面図と見積書で業者さんに指示書を流すと、業者さんの方で採寸・発注・施工まで行う流れになってました。
今の仕事ではお客様と打合せした内容に基づいて、自分でカーテンだったら縫製工場、ロールスクリーンやブラインドならメーカーに発注書を送るようになっています。なので実はこれが地味に重要かつ神経を使う仕事なんですよね。打合せ通りの品番・サイズになってるか、仕様が適正かどうか、チェックしていきます。カーテンだと例えば同じ部屋や、同じ高さ並びのカーテンだった場合、柄の上の始まりをそろえるように指示したりだとか、今お使いのレールに合わせたヒダ山の数が必要な場合は数を指定したりとか、細々とした指示を加えたりします。
メーカー品の発注の方が細かい指定が多くて、生地以外の部品色、操作方法、操作方向などの指示が必要です。他にも取付高さを指示して、操作しにくい長さにならないようにしたり（個人的に1番モレやすいチェック項目！）、必要なオプションを加えたりします。ここの確認がもれると、できない仕様やサイズ指定になっていてメーカーから問い合わせが来たりすることも（恐怖）。ありがちなのが、
・メーカー製作可能範囲（最小・最大サイズを超えてないか、縦横比率は大丈夫か）
・できないオプションをつけてないか（ロールスクリーンの逆巻オプションはできない生地があったり、バックコート生地に不可のウェイトバー袋縫指示してたり、ラインドレープのペアアンサンブルにできないコード・バトン操作にしてたり。全部経験談ですよー泣）
もちろん、打合せ時に気づかないといけないことなんですが、最悪発注後に指摘されると納期が間に合わなくなることになるので、発注前のチェックが重要になります。

採寸施工手配

お客様自身が採寸して取り付ける場合は不要ですが、こちらで採寸施工を請け負った場合、その手配が必要になります。
自社の工事スタッフや外注の職人さんなどいろんなパターンがあると思いますが、その職人さんの手配です。
日程を調整し、採寸箇所を平面図と見積書で指示します。他にも採寸時の確認事項など。それこそ操作方向とか部品色は打合せで決めきれないことが多く、最後は現地で決めてもらうことも多いです。使い勝手は現地でないと分からないとか、部品色は造作色に合わせたいので現地で見たい場合が多いので。
あと、枠内に付けるか枠外の壁面や天井からつけるのか、といった取付位置。希望も伺いますが、最後は下地があるかどうか現場確認の部分が大きいです。
この辺りどこまで決まってるのか、何を決めて欲しいのか、はっきりさせないと確認モレで慌てることになります。ただ、丸投げすると採寸時の負担が大きくなりすぎるので、例えば部品色はラスト2色まで絞っておくとか、取付位置なら枠内付は際のすき間が気になるかもしれないですよ、とか枠外付は下地次第です、とかメリット・デメリットを前もって伝えておいたりしてます。
また、採寸にお客様が立ち会わない場合は打合せで全部決めておく、という場合もあります。
前述でさらっと職人さんの日程調整、と書きましたが、これも大変。今は共働きの家庭が多いので、平日に取れない、とか、現場は新築だけじゃないのですが、高齢のご家庭はご家庭で、通院やデイサービスとの時間が合わないとか。高所作業の場合だと人手も複数必要になるので、より日程調整が難しかったり。
効率よく現場の予定を組むためにも作業時間の把握が重要なのですが、採寸の窓数が当日変わったり、施工時に引越しの荷物が入ってると予定より時間押したり、撤去処分も時間と荷物のスペースに関わってくるので、明確になってないと当日慌てることになります。

いかがでしたか？
カーテン屋さんの提案・販売業務以外の大切なお仕事でした。さらに大変なところはこれだけ手間がかかって神経を使う仕事を、日中販売をしながらすき間時間にやってるところ……閉店時間後だと残業になっちゃうので。このあたり、住宅会社のコーディネーターの方が打合せが全て予約制なので予定が組みやすかったかもしれません（今日中にってお願いされることが多かったから違うかもー）
ただ、確実にマルチタスク能力は高まるし、出来ることを前倒しで片付ける癖がつきます。ある意味育児ってそういう作業の連続なので、子育て中の人に向いてる仕事なのかも……？