スプラの試合中における認知・判断の解像度の違い
どもども。
「フェス中の土日はガチマないし色々外出の予定入れておこ〜」と計画している女(ゆーひ)です
わたしは定期的に他の方に自分の視点を見てもらってコメントをいただいているのですが、教えていただく中で「上手な人はそもそも試合中に画面から認識している情報の量や細かさ、そして判断の豊富さや深さがわたしとは全然違うな〜」と思うことだらけなんですね。
この記事はそのあたりについて自分が思うところをつらつらと書いたものです。
一点注意なのですが、この記事は文章だけで書き散らしたもので、特に後半はもうポエムですw
その点ご理解いただいた上で「なんか暇つぶしになるような読み物欲しいな〜」って方だけ続きを読んでいただけると幸いです
スプラ限らずゲームというのは画面上に表示されていたり音として聞こえている情報を脳内で認知して、その情報を元に次に自分が行うべき行動を判断し、実際にその通りにキャラクターを操作するという流れの繰り返しです。これらの質(正確性)と速さがそのままプレイヤーの仕事量となり実力となります。
わたしたちが上位勢の方の配信を見ている時に目にするのは、その人の最終的な出力である操作の部分であり、とかく「今のエイムやば」「キャラコンすご」「その対面取れるのえぐ」など操作の部分に自分との違いを感じて驚きがちです。
もちろんその部分でも確実に差はあるのですが、冒頭にも述べたようにわたしはそれよりも前の認知と判断の部分で自分とパワーの高い方の間で大きな差があるな〜と最近良く感じます。
「大きな差」というのをもう少し噛み砕くと「認知している情報の細かさや量」、「判断している選択肢の豊富さ」、そして「認知から判断へ処理するスピード」です。
抽象的な話ばかりなので具体的な例として「敵や味方の把握」を考えてみます。
もちろん誰しもが多かれ少なかれ敵や味方に関する情報を画面上から認知していますが、その細かさや量はウデマエによって千差万別です。
「敵や味方を把握する」と言っても
画面に映っている敵や味方のイカ・タコを視認する
画面に映った敵の見た目から持っているブキを視認する
イカランプから敵味方の人数状況を把握する
画面外から飛んでくる弾でそちらの方向に敵がいることを認識する
味方が撃っている方向に敵がいると予測する
イカランプから残っている敵のブキ種を把握する
射撃音で画面に映っていない敵の位置やブキ種を把握する
ステージ理解として敵の潜伏ポジションを把握した上でそこを警戒する
イカ移動の飛沫を見て敵に気づく
サブやSPから見えない敵がどこにいるかを予測する
イカランプから敵味方のSP状況を把握する
試合中に相手長射程の位置を常に警戒する
相手長射程がどちらにヘイトを向けてるかを判断する
相手長射程がチャージ中かチャージ後かを判断する
潜伏音を聞き分けて敵の存在に気づく
イカランプから敵の復帰のタイミングを予測する
マップを開いてダメージが入っている敵の位置を把握する
イカランプからジャンプしてくる敵のブキ(スライドブキかどうか)を判断する
マップの塗り跡の変化から敵の位置を認識する
ゾンビギアやエナドリかどうかを考慮して敵の復帰のタイミングを予測する
敵のスペシャルがたまるタイミングをなんとなく予測する
イカニンを見抜く
などなど、とにかくいろんなレベルがあり、その細かさや難しさはものによって全然違います。
わたしがこれまで自分の視点を見ていただいた時、わざわざ途中で止めたりしないでも「左にバケツ奥にリッター右にスシ。リッターはこっち見てるね。ああっ危ない、その位置は抜かれる気をつけて。ローラー見えてないね。あ、カーリング流れたから左手前にローラー。スシが多分そろそろウルショ溜まるから警戒。」とスラスラ喋りながら試合を見ていて、その処理している情報の量や細かさに驚いてばかりです(当然実際試合の中で頭で考えてたり考えずに反応したりしてる分はそれよりももっと多いはず)。
「画面を見る」という行為一つをとっても、同じ画面を見ててもXPの大小によって既に認知している情報の細かさと量は全く違います。
厳密にいうとXPが違う人が「同じ画面を見てる」とも限りません。XPの高い方たちは上記のような認知(復帰の敵がいつくるか、どこからくるか)に基づいてさらに適切な方向へカメラを向けることでさらに多くのかつ重要な情報を取得してます。これを繰り返していくことによって試合中に認知している情報の量の差がどんどん開いていくことは想像に難く無いでしょう。
適切な方向へカメラを向ける例でいうと、例えばキンメのエリア抑えでエリア中央にいたときに敵の高台からのSPでエリア左側へ押しやられたとします。この時普通はその後も敵高にいる敵へカメラも意識も向けていますが、上手な方は「少し前にやられた敵クアッドが復帰後左高から降りてきて打開してくるかもしれない」と考えて左高に目線をやったり、あるいは正面を見つつ一瞬マップを見ることで左から降りてくる敵に気づくことができ、これがもう「差」になります。
その上で「判断している選択肢の豊富さ」も全く違います。例えば相手にリッターがいた際の判断として
リッターの位置を全く気にせず動く
リッターの立ち位置から斜線を切れる位置に立つ
リッターがこちらに意識を向けていなかったら動くし、向けてたら動かない
リッターが一発撃った直後に動くようにして、チャージが終わってる状況では動かない。
という感じで、「今動けるか/動いたらダメか」を判断する選択肢がさまざまなタイミングで出てきます。もちろんこれらの「豊富な選択肢を候補に挙げた判断」を行うためには「細かく大量の認知」が必要になるため、認知と判断は切っても切れない間柄です。これらを総じて認知・判断の解像度とタイトルに書きましたが、XPの大小によってこの解像度はまっっっっっっっったく違います。まさに見てる世界が違うという感じです。
他にも「相手インクを塗る」という行動に関連した判断として
目につく敵インクを塗り返す
抑えに入ったときにエリア周りや敵の打開ルートを優先して塗る
味方が抑えのためのSPを貯めたがってる時は塗りを譲る
均衡状態で敵が展開してきそうなルートを塗り返す
自分の周りを塗り返して安全を確保する
対面時に退路を確保するために壁や床を塗る
対面時に地形やオブジェクトを判断して敵が詰めてきそうな場所を塗り返す
オブジェクトを挟んで対面してるときに相手視点だと左壁で狙ってきがちなので、こちらから見てオブジェクトの左側を優先して塗り返す
自分の周りに敵がいない場合は最速で自分の周りを塗り返すが、敵が近くにいる場合は詰められてやられないように自分と敵の間にある塗りの方向へ弾を置いておく。
などなど色々あるわけで…
バリアにしても同じです。
撃たれたら慌てて吐く
敵が目に入ったら吐く
相手の進軍を遅れさせるために吐く
バリアでキルを取るために敵が高台から降りてきたタイミングで吐く
バリアでキルを取るために敵にメインが届く距離感で吐く
1vs1なら吐くが、味方と一緒に確実に倒せそうならバリアを温存する
人数有利時でも相手と対面し始めたのが自分だったらバリアを吐くが(味方のカバーがくるとは限らないので)、自分が味方のカバーに行く時は吐かない
打開時は味方のSPと合わせて前に出て吐く
相手が打開するときのSPに返す形で吐く
相手の打開SPのうちバリアが有効なもの(ウルショやカニなど)に対して吐き、バリアメタスペシャルが溜まっている時は先に吐かせる
バリアの前隙をケアするためにオブジェクト近くで斜線を切って吐く
バリアを吐きたい場所の周囲に敵がいないか、怪しい塗りがないかボムやメインの置き撃ちでケアして吐く
ハンコに対してバリアをヘイトにしてキルを狙う
こんな感じで一見ただメインを出してるように見えても、ただバリアを吐いているように見えても、その裏でその選択肢をとった根拠となる判断の細かさ・深さはXP帯によって全然違います。
そしてさらに、わたしよりも大量に認知した情報を、わたしよりも豊富にある判断の選択肢を、わたしよりも正確に、わたしよりも高速で試合中に処理をして最終的な判断→操作へ繋げています。。。
こうした一個一個の「差」の積み重ねが最終的に覆しようのない実力差へつながります。
スプラ上手な方ってすごいですね。尊敬します。
日々のガチマ生活の中で「もっと上手くなりたい」「もっと高いパワーへ到達したい」と常に願ってそのために試行錯誤を繰り返す日々ですが、わたしはこうした「差」を痛感する度にたまに絶望しかけます。
ああもうわたしとは全然見えてる世界が違うんだな…
わたしが手癖で何かをやってる間もちゃんと根拠を持って動いているんだな…
わたしなんかじゃ試合後に振り返っても考えもつかないようなことを試合中に瞬時に考えているんだな…
あまりにも遠いな…追いつけるんだろうか…
ただ、ここはもう近道なんてないです。情けないこと考えてないでやるしかない。
いえ、わたしは幸運にもそういったことを教えてくれる方がいて、むしろそれは何よりの近道です。
誰にも教わらずに自分で「こういう情報を認知すればいいんだ」「ここでは他にこういう判断の選択肢があるな」と気づくのはなんて果てしないことか。
だからこそ上手な人にコメントをいただけるのは、気づきを与えてもらえるのは、とてつもなく価値があるのだと思います。
あとはやるだけです。
コツコツ続けていって、少しずつわたしが持ってるスプラの認知・判断への解像度を上げていくだけです。
解像度が上がったら今のわたしの視力では見えない別の課題が見えてくるのだと思います。
解像度が上がったらもっとスプラのことを深く楽しめて好きになるに決まってる。
わたしはまだスプラを楽しみきれてない。
この先がどんな世界が見えるのかとても楽しみです。
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