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まちがいなく青春だった
彼との出会いは、大学だった。
私は3年次編入したから、知り合いが一人もいない環境だった。
最初はなんかカッコつけてるけどまぁかっこいい人いるな、という感覚だった。
あるとき
「バイク乗ってます?」
と実習棟から出たときに話しかけられて
それがほぼ最初の印象だ。(正確には実習中に1度話しているのだが。)
向こうは可愛い子が入ってきたなと思ってくれていたらしい。
夏休み。
急にインスタのフォロリクがとんできて。
通すと、
「フォローかえしてくれてありがと
こんど空いてる時ごはんいこー」
と返信がきた。
それから会う約束して。
でもその前に付き合ったんだよな。
お互いゼミの実習で道東にいて。
モーニングコールとかしちゃったりして。
電話を何回かした頃。
電話で付き合う?ってなって付き合った。
甘酸っぱくて身悶えた。
付き合って初めて会ったのは彼の最寄り駅。
彼の最寄り駅も
私の最寄り駅も
地下鉄の端っこの駅だったから、
交通費は結構かかったけどそれでもよかった。
そこでいきなり手を繋いで焦った彼がウブで可愛かった。
その辺をお散歩して。
バイトの時間が近付いてた彼はバイクで帰って行った。
そんな始まりだった。
なんでこうなってしまったんだろう。
どこで間違ってしまったんだろう。
私はなにかまちがったことしてしまったかな。
甘酸っぱくてむずむずしたあの青春のひと時はもう帰ってこない。
きっと僕らはどこかでボタンを掛け間違ってしまったのだ。
もしくはボタンが外れてしまったのかも。
まあとにかく他の記事でも書いた通り、僕らは合わなかったのだ。
この別れという選択肢は未来への賭けであり、他人への期待だ。
きっといい人が現れる。そう信じて。
それでもこれはまちがいなく青春だった。
私の人生のエンドロールには彼の名前は間違いなく出てくるだろう。
そんな、人生の1ページだった。