#ショートストーリー
右手にイタリア、美の一歩 |ショート
50年生きてきたが、ついに体にガタが来たようだ。視界が歪んで見える、左に。
これもしょうがないのかもしれない。会社では電卓を打っては、経理経理の毎日で、思えば、音楽やら映画やら僕には趣味がなかった。いつも数字と睨めっこをしては頭を抱えていた。そりゃあ体も堪えるか。
会社からの帰り道、ふらりふらりと道を歩く。すると右手に本屋があった。入ったことはない。趣味…。店内に足を運ぶ。少し古びた本屋だった
squishy |ショート
東「・・・んんっ!!・・んんんっ!」
廃墟となったボーリング場はあちらこちらにピンが転がっており、壁にはスプレーの落書きが書かれている。東博一は椅子に縛られ身動きをとれなくなっており、目や口元が腫れ、血が流れている。
宮田「ん-ん-じゃねぇんだよなぁ・・はよはっきりしゃべれよなぁ・・?」
眉間に当てられた銃口は冷たく、丸い跡がつくほど強く押し付けられている。宮田は続けた。
宮田「あぁ・・口