無
関係を絶ってしまった。
大好きな友人だった。
辛い時には話を聞いてくれて、仕事で悩んだ時はアドバイスをくれて、一緒にゲームして笑いあって、私が見知らぬ土地に出張した時は往復7時間近くかけて遊びに来てくれた素敵な友達。
大事だった。大切だった。
真面目では無いと言い張るが、誠実な彼が大好きだった。
何となく未来を想像してこんな素敵な関係がずっと続けばいいなぁと思ってた。
でも駄目だった。
少しずつ彼の気持ちが離れていくのがわかった。
私に向けていた笑顔はもう私には向いていないのがわかった。
ゲームに誘っても、乗り気では無い言葉が目立つようになった。
ゲームをしていて不機嫌になることが多くなった。
連絡が続かなくなった。
そこで気付いた。
「無理して私と付き合っているんだろう」と。
この頃からどういう気持ちで、どういう顔で向き合えばいいのか分からくなった。
私が変わってしまったのか、彼が変わってしまったのか。
何がダメだったのか、原因は何なのか?
色々考えてみたけどただ1つ変わらない事は、これ以上事態は好転しないだろうという事だった。
約束を有耶無耶にし、先延ばしにされた時点で気付くべきだった。
いや、気付いていたが、見ないふりをしていた。
Twitterのおすすめ機能は時に残酷で、貴方に気を遣わせたくなくて断ったプレゼントを他の子に渡していた事が分かるツイートが流れてきた時は凄まじいショックを受けたことを覚えている。
私は人間関係を構築するのが下手くそだ。
過去の経験から恋愛にも奥手になっている。
それでも人が好きだし、誰かを愛せたら、と思っている。
たくさんの人と繋がり、その中で信じられる人とだけ関係を続けてきた。
その結果未だに関係が続いているのはほんのひと握りである。
そしてまた1人、大事な友人を失ってしまった。
目の前が真っ暗に感じる。
元々趣味もない人間だ。
そんな人間が持つ人へと向ける大きな感情は1人で背負わせるには重すぎるだろう。
もう耐えられなかった。
約束を先延ばしされ続けるのも、返信を待つのも、自分の独りよがりを再認識させられているようだった。
貴方の創作物を見るのが好きだった。
貴方のひたむきさが好きだった。
貴方の笑顔が好きだった。
貴方のように思いやりが強く、押し付けない優しさを持ち、自立している人には今まで出会った事が無かった。
貴方と出会えた事が私の誇りです。
たくさん救われました。
もしかしたら全て私の勘違いかもしれない。
貴方は何も悪くない、私が弱かっただけ。
今まで本当にありがとう。
大好きでした。
これからの貴方の未来が輝かしいものでありますように。