FC東京 2024シーズン前半戦レビュー
J1リーグ2024シーズンの前半戦が終了しました。
もう中3日で後半戦初戦が始まっちゃうんですが、振り返るならココ！って感じで急ぎ書きまとめたいと思います。
形式としては前回書いてた23シーズンレビューと同じくポジション別に総評と補強優先度を合わせて書いていく形にさせてもらいます。
(23シーズンレビューはこちら、今の状況当たってるところも予想出来てないところも…)
シーズン前半概況
・J1リーグ
6位 8勝6分5敗 勝点30
得点29 失点26 得失点差3
・ルヴァンカップ
プレーオフラウンド敗退
・天皇杯
2回戦突破
ポジション別レビュー
個人的な意見ですが、ポジション毎にここまでの雑感と後半戦の展望を
A→他チームに対して強みになってた
B→クオリティがある程度安定してた
C→もう少し何とかしたかった
D→弱点になってた気がする
GK
【総評:C】
大志か豪かの正守護神争い！！
序盤は代表で離脱してる間に豪がスタメンをとり長崎での成長を見せてくれたものの、失点が続き柏戦の2度目の退場で本格的に大志で落ち着いた感じがありますね。
19節湘南戦の大志は正に神…この論争を完全に終わらせましたね。オリンピックがあるかは分からないけどこのまま今年は頼む！！と祈ってます
豪もハイボール含めほんとに成長したな！と思うんですが、、あと少しの冷静さが、、
ダマさんはカップ戦と柏戦途中からの出場。
柏戦は悔しい結果になってしまいましたが第3GKとしての安定感は変わらないかなと。
将天は試合経験確保の為にレンタルの方がいいかも…来年後藤くんも入ってくるし激戦ポジションですね。
選手はいるものの、ゆうて失点数はリーグトップクラスなので(GKだけのせいでは無いとは思いますが)総評としてはCになりました。
【補強優先度:C】
ビルドアップのために足元の上手いGKが欲しい！という気持ちもありますが、他のポジションの緊急度も含め今年は大志と豪に任せて良さそうかなと。フロントとしても課題とはあまり思ってなさそう。
CB
【総評:D】
言わんこっちゃねぇ！！！なポジション。
失点数減らないよぉ〜！！
幹太の台頭がめちゃくちゃいいニュースではありますね。ラインコントロールに持ち上がってのビルド関与、堂々としたメンタリティ、ここまでの存在になってくれるとはほんとに想定外でした。
早く戻ってきてくれ〜。
エンリケも対人、空中戦、守備範囲とハイラインやるなら欠かせない。パスはもうちょい色んなことできるといいですね。
ここの2人で組み続けられれば安定してきそうですがカードやら怪我やらで中々難しい…。
そこで木本、森重、岡で回しているという形に。
さすがの安定感もあったりするんですが今のチームならもう少し走力とかカバー範囲が欲しいかな〜。あとビルドは今のところ誰が出ても…という感じ。
結局失点を抑えられて勝てる2人というのが完成していないので頑張って欲しいところです。
特に岡は今チャンスなので覚醒を待ってるぜ！！フィードは良さげなのでもう1歩！！
東(廉)はゆっくり治してね…またレンタルでもいいかも。
【補強優先度:S】
シーズンプレビューでも言ったのに！！言わんこっちゃ！！
幹太、エンリケと同じレベルでラインを上げられる選手がもう1人は欲しい。
ここを補強して守備とビルドの改善を図れれば後半戦、割と本気でいける気がします。
SB
【総評:B】
長友、カシーフ、帆高、白井、徳元、更には安斎まで、こんなにも全員が活躍したポジションは他にないですね。ほんとに面白かった。
長友のタフネス、カシーフの攻撃、帆高の対人、白井の爆走、徳元の位置取りとみんな強みが違ってそれぞれ与えられた出番で活躍した試合もあって凄い健全な成長が出来てるのがよい〜。
個人的には東京ダービーの白井大活躍はほんと泣きました。
あと徳元の湘南戦ゴールも。
ただ、逆に「この人は欠かせない！」という満点の選手もいないのかなという気もします。
守備、運動量、中の位置取り、ビルド関与、このチームで求められることは多いんですけどね、、個人的には復活した帆高に期待です。もう怪我しないでね。。
【補強優先度:C】
カシーフの夏の移籍とかが無ければ、今いるメンバーの成長に賭けていいかなと思います。成長させてくれよコーチ陣…
MF
【総評:A】
ヤン小泉松木の磐石トライアングル＋0トップ荒木という発明。
最初3節の謎のヤンベンチ外を経て見つけたWボランチの組み合わせでようやくチームを回せるようになりました。
ヤンは見えてるもの、周りへの発信力修正力とチームに欠かせない存在ですね。最初にいたら勝ち点いくつか違ってたかも…
小泉の過労の心配は無くなってませんが原川、東、翼、龍之介とフィットしてる層の厚さは十分で、一番安心感のあるポジションの印象です。
今季はトップ下＋CF(0トップ)で縦関係ユニットを組むことが多く、松木＋荒木、仲川＋ディエゴなど、パターンを作れていることが得点力アップに繋がっているのかなと。
翼＋龍之介のロマンユニットも見たい。
【補強優先度:A】
充実している…とはいえ、五輪後移籍濃厚な松木の代役は必要かなと。橋本拳人に帰ってきてほしい(願望)。
強度、運動量、仕事量、メンタル面とスーパーキャプテン松木の代役なんてそんな簡単には見つからないのですが、いかんせん松木がいるから成立してしまってる場面もかなり多い。
居なくなって他の皆で頑張りましょうも中々難しいので、ここは補強して欲しいですね。
松木にはむしろ2年半も東京にいてくれてありがとう…という気持ちです。
WG
【総評:B】
攻撃の左、守備の右といった役割が見えてきた両翼。ここでもSBとの縦関係ユニットも作れている感じはします。
左は俵、遠藤、ジャジャ
右は安斎、仲川、零温(と荒井くん)(たまに白井)
個人的最大サプライズは安斎！大学在学中に卒業より1年早くプロ契約を結んでくれ、浦和戦でスタメンになるとその献身性と守備力で定位置を確保しました。
更にSBまでこなしてくれるユーティリティぶり。
去年見てた時は「気持ちは見えるけどもう少しな〜」という印象でしたが今はチームに欠かせない存在に。こちらも過労が心配されますが大きな故障もせずほんとにありがとう。
磐田戦での初ゴールはほんと印象的。ここまで走りまくってたのが報われた感じがして嬉しかったです。その直後の大爆走突破も凄かった。あれもっと見たい。
俵も完全に大戦力になってくれましたね。
抜ききらずのクロスという選択肢も増えて、ほんとドリブルアタックについては国内屈指では？という感じ。
最近は攻撃が手詰まりになると戦術俵積田が発動することも珍しくありません。使われすぎてちょっと疲れてる感じもありますね。。。
あとは守備力と数字の結果がつけば…海外に行くか…
遠藤は思ったよりドリブルマシーンではなく、守備や立ち位置等で周りを助けるプレーが目立った印象。
怪我がちでここ最近消えてますが待ってます。東京ダービーでの2ゴールは伝説です。今年イチ声出た。
仲川は相変わらずビルド関与や突破、中央に入ったりなど色んな仕事してくれてます。ちゃんと数字も残してくれてるけどそれ以上に貢献度は高いはず。
ジャジャは未だに不思議な存在…開幕戦で毎熊をぶち抜くスーパードリブルを見せたと思ったら以外とパス出したり真ん中にいたり、怪我もあるかと思いますが守備時の謎のポジショニングがプレータイムが伸びない原因かなと。
個人的にも好きですしサポーターもみんな好きな気がします。ルヴァン初戦の永遠ジャジャコールからのスーパーゴールはいい光景でした。
そして零温。レンタルかと思ったら残ってくれて、出番が来たた思ったら決定機を決めきれず、それでも走りまくってルヴァン広島戦でアシストのクロスを記録してくれたのは嬉しかった。
まだまだ若いし決定機に居れるポジショニングの良さも武器だと思うので頑張ってほしい。
荒井くんは試合でよ！レンタル探して欲しい。
左利きのWGなんてロマンしかない！
【補強優先度:B】
欲を言えば右からも点の取れるパターンが欲しいかなと。
ジャジャや遠藤も右に回ってくれますが、左利きのアタッカー…欲しいな…
CF
【総評:B】
新エース、0トップ荒木誕生！ディエゴ復活！
鹿島からレンタルで来てくれた10番。ライン間や密集地でのボールの持ち方やフィニッシュ関与など、元々大好きな選手でしたがそれが東京で輝いてくれることの嬉しさよ…
開幕から得点を量産してくれましたが4節に0トップのポジションになり松木との縦関係ユニットを築くとその本領を発揮。運動量も申し分無しで遂に五輪代表復帰まで成し遂げました。
個人的には王子挨拶ゴールパフォが大好き。広島戦、浦和戦と目の前でゴールを決めてくれて完全に惚れました。
今年は何とか居てくれ…完全移籍してくれ…ウチの子に…
そして昨年15Gの銅像エースディエゴ。出だしはチーム共々不調&負傷で出遅れましたがチームが攻撃の形を作って行く中で仲川との縦関係で存在感を発揮。五輪代表組不在の中ちゃんと得点でチームを引っ張り3連勝に貢献してくれました。
インタビューでも相変わらずのフォアザチーム精神が見れて大好きです。今年のユニはディエゴを買ってます。
補強の目玉小柏は、前評判通りのスピードを発揮するも前評判通りの怪我体質であまり試合に絡めず…シーズン後半、起爆剤になってくれることを祈ります。
山下は、、復活してるんでしょうか、、ここからポジション争いに絡めるか、、？？
【補強優先度:A】
小柏不安定、荒木も代表となるとWGに比べて層の薄いポジションになります。
ジャジャも時たま入ってくれますが、もう1人スタメン級の選手が欲しいところ…！
監督・コーチ陣・スタッフ
【総評:B】
ピーター・クラモフスキー体制2シーズン目。
良いところはいっぱいあります。
・チームに攻撃の形を植え付けてくれた点
・各ポジションの競争が激しい点
4節福岡戦でお披露目したヤンをボランチに、荒木を0トップにというベースのシステムから、各所での縦関係ユニット、SBの攻撃関与も定着させ攻撃力は目に見えて上がりました。
一時期はリーグトップの得点数にまで。
また、その得点者も複数に渡り、チームとして「誰が出ても点が取れる」という状況になっているのは健全な競争の表れであり、とても良い事だと思います。
SBでこれだけ得点者が多い点や、森重、東というベテランをベンチやベンチ外にまで押しやり若手が台頭している現状も、競争のいい証拠だと思います。
この競争状況と、その中でも選手みんながモチベーション高く続けてられる(ように見える)のは、ピーターのモチベーターとしての素質や、増やしたコーチ陣が隅々まで見れているからかも知れません。
一方で課題としては
・守備の構築
・対策された後の攻撃の修正
かなと。
昨年ピーターの続投理由として挙げられていた守備指標の改善ですが、守備システムが構築できたというよりは「気持ちを入れ直して頑張る！」の結果だったなと思うので長期的に見て数字が悪くなっているのはやっぱりなという感じ。
先に上げた通りスカッドの問題もあるのですが、元々代名詞にしていたハイラインも影を潜めミドルブロックで弾き返す(耐えきれずに失点)というパターンも増えてきてる気がします。
個人的にはハイラインかけて裏抜けされる方がまだよい(よくは無い)ので、中断期間などに何とか修正していってほしいです。
また、攻撃で形が作れた！といいましたが、
対策されてブロックを作られた時、CBにプレスをかけられてビルドアップが制限された時(これめちゃ多い)に攻撃が作れなくなってしまうシーンが多いです。
攻撃はようやく形が見えてきたところなので「対策の対策」については少し長い目で見守りますが…ここも中断期間で…
そもここの修正や成長というところ、コーチ陣含む指導の成果は大分疑念の気持ちがありますね。。人は増やしたもののビルドや守備の改善があまりにも日進月歩すぎる。。
いい時と悪い時の差が激しい、テンション次第、というの現状も、コーチ陣のマネジメントとしてはどうかな〜と。
時折コーチが原因論争を目にしますが、気持ちも分かってしまいます。
なお試合中の修正は松木やヤンが中心に結構選手主体でやれてる雰囲気がありますね。ここが救い。
ただ、色々書きましたが【暫定順位6位】という結果が全てですね。
首位まで勝ち点差9、正直予想してたより全然いい位置につけています。
個の力で殴るだけのチームといえど言ってしまえば殴れるようなチームビルドも監督の功績でしょう。
そこも含めて総評はBにしました。後半戦、薄氷とはいえ6位につけてる今の状況を最大限活かしたい！もっともっと上位に！3位以内にいきたい！
【補強優先度:A】
現時点で監督変えろ！！とまでは言いませんが守備や戦術を仕込めるコーチはまだ欲しいなという感じです。
ピーターの理想の型は見えているので、それを安定して出せるチームにして欲しいです。そうなっての最終順位なら納得できます。
前半戦シーズンハイライト・ベストゲーム・MVP
まだ半分ですが最後に振り返りを。
前半戦シーズンハイライト
・松木キャプテン就任
・土肥幹太開幕戦スタメン抜擢
・長友日本代表復帰
・荒木、松木、カシーフ、大志、五輪代表選出
・ホーム国立2連勝で不敗神話継続
・東京ダービー、数的不利で2点ビハインドから追いつく
・鬼門のA福岡、A鳥栖、A札幌で勝利
・リーグ得点数1位に(一瞬)、最高4位に
前半戦ベストゲーム
6節 浦和レッズ 2-1 ○
チーム競争が反映された平均年齢22.73歳のスタメン構成、スーパーゴールでの失点をひっくり返したリバウンドメンタリティ、荒木松木のWエースゴールなど、今年の東京の良いところが出た試合。
内容もライン高く運動量多く戦えてて、ピーターの作りたいチームが見れた試合だったかなと。
番外編で東京ダービーのヴェルディ戦 2-2 △(勝てなかったので)
No.1ドラマチックゲーム、ほんとに今年1番の興奮と大声を体験させて貰いました。
前半戦MVP
高 宇洋
ヒーローたくさんいたので迷ったけど！！
コンスタントに試合に出てくれたし4節の「救世主感」が凄かったので！！
ビルドアップやチームの話し合いの中心に居てくれてるヤン！これからもよろしくお願いします！
おまけ(自分の確認用)
公式が出してくれた前半戦総括コンテンツ
企業運営面、ビジネス面から見た2024年のFC東京
少し前だけどチームをよく言い当ててるなと思った動画
最後までお読み頂きありがとうございました！
後半戦も楽しみ！！