英題:Children of Men 邦題:トゥモロー・ワールド
2015年8月17日(1:40)
そう遠くはない未来、西暦2027年。人間に生殖能力が無くなり、子どもが生まれなくなってしまった世界。人々は希望を失い、世界各地で暴動が起きる中、大量の不法移民が押し寄せる大英帝国は、彼らを収容所に押し込みつつ、強力な軍隊を持ってして何とか国家体制を維持している。
そんな中、かつて学生運動を共に戦った元妻(ジュリアン・ムーア)が、主人公の官僚(クライブ・オーウェン)に助けを求める。新しい社会を作ろうとするヒューマン・プロジェクトへ、奇跡的に妊娠をした移民女性を護送するのだと言う。
大好きな映画の一つ。
ストーリーからして興味津々だったのだけれども、この映画が「技術貢献賞」などをとっているだけあって、カメラワークは必見。あんまりトレイラーだけではわからないのだけれど、最後の戦闘シーンは、カメラに血が飛び散ったまま、回し続ける技法に惹きつけられ、もう全く目が話せなかった。今でもYoutubeで何度も観てしまう。殺害シーンにポップな音楽を流すなど、音が与える影響の大きさを教えてくれた作品。
何より、主題歌が大好きなシガー・ロス、そして途中にもRadioheadが流れているんだな♬
フィリピンのような、街中に子どもの笑い声が溢れる街に暮らし、親御さんと話していると、「子ども達のために社会をより良くしていこう」という動機はとても大きいいのかな、と感じている。
そう考えると、子どもが少なくなっていく社会、そしてこの映画のように子どもが生まれなくなってしまった世界というのは、何に希望を託して人々は生活していくのだろうか。希望は、何から生まれるのだろうか。
途中、警察に銃を向けられた主人公が、パスポートを見せ「British citizenだ!!」と叫んでいたのも印象的である。