サンティアゴ巡礼 北の道ルート
スペイン国内出発でサンティアゴ大聖堂まで5日間で巡礼する人、したい人へ
サンティアゴ巡礼,Camino de Santiago, caminar Santiagoなどと呼ばれ日本でいうとお遍路さんみたいな感じです。
様々な国からスタートする色んなルートがあるんですが
最終的にはどのルートもキリスト教の聖地サンティアゴ(ガリシア州アコルーニャ県にある州都、サンティアゴデコンポステーラ)のサンティアゴ大聖堂を目指します。
今回、時間の都合上1週間くらいで巡礼したかったのと
巡礼証明書の発行を希望していたため発行条件の100km以上歩く必要があった、
知り合いの経験者から話を聞けたので、北の道と呼ばれるルートの最終100km以上を巡礼しました。
私たちはマドリードからアコルーニャまで
AVEかrenfeという新幹線みたいな電車で行き、
スペインの北西部、サンティアゴ大聖堂がある
ガリシア州アコルーニャ県の県都、アコルーニャの知人宅に前乗りしました。
ガリシア州は独自の文化や言語を持っていて、海鮮が豊富、
森の中には魔女が出てきそうな、クリスマスに飾るベレン人形のお家みたいな家が存在したり、
牛の放牧、りんごの樹、もみの木のような針葉樹林、大自然をたくさん目にすることができます。ジブリの世界!
お墓や建築も特徴的です。
バルセロナやマドリードとまた違った雰囲気を味わうことができます。
アコルーニャは海沿いで気持ちいい街です、ZARAの本社の近くで主要な店舗があり、多くのファッション関係者が住んでいるので、ここパリかな?っていうおしゃれなお店があったり、街ゆく人の着こなしも洗練されています。街歩きもよかったです。
ヘラクレスの塔という名のついた灯台がある岬も有名で景色がいいです。
アコルーニャには魔女のような存在がいたともされています。
本当に魔女が出てきそうな路地もワクワクします、
ガリシア料理の名前でもあり、ガリシア語で豚ヒレ肉のこと、ラショraxoにブルーチーズのソースがかかったものをアコルーニャの広場にあるレストランで食べましたがとっても美味しかったです。
巡礼後、サンティアゴデコンポステーラでは
特にウニ、カニ、亀の手、カキ、タコ、ホタテなど新鮮なものが市場で食べられました。
有名なガリシアのタコは体長が大きくて食感は柔らかかったです。
亀の手は初めて食べましたが、高級品とされていますがお味はカニにしたらよかったと思いました。食べる前に食べてる人に感想を聞いたら、食べるとこ全然ないし好きちゃうかったわ〜と言ってたので好き嫌いがある食材のようです。
ホタテはブリンブリンの大きいホタテを食べたくて楽しみにしていたのですが、地元のお客さんが小さい方が旨味あって美味しいといってくれたので、食べ比べると確かにそうでした!
サンティアゴでは、知人紹介のレストランBar A Gamela(名前思い出したら載せます)でウニのオムレツを食べて悶絶しました。
その時2年ぐらい日本に帰っておらず、内陸部に住んでいてウニがひさしぶりだったのもあり、感動で一口一口噛み締めて食べました。
では巡礼の話に戻ります。
北の道は全て歩くと825kmあり、約35日かかります。
ですがそんなに日程の都合が付かなかったり、旅行で来ていたりする場合は
今回のように5日間で最後の100kmくらいを巡礼することもできます。
スタート前に近所の教会で御朱印帳のようなもの(クレデンシャルと呼ばれています)を受け取り、
巡礼中に寄ったお店や宿でスタンプを集めながら歩くと記念になります。
それと別で、巡礼をスタートする前(!)に専用のアプリに登録する必要がありました、
それが最後にサンティアゴでもらう巡礼証明書の発行手続きに必要です。
私たちは11月初旬に決行しました。
スペインでは冬は雨が多く
行った時も暴風雨で心配はしていましたが
雨風のおかげでレインコート2枚を重ねて着ながらも
ずっと寒くないくらいに涼しく歩けたので
この時期にしてよかったです。
汗の匂いとかも気にならず、快適でした。
暴風雨のせいで森の中は所々倒木があり、
心配事といえばそれくらいで。
道中倒木を乗り越えて歩いたり、
水が氾濫して通れないので他の巡礼者(前日宿が同じだった人とか)と情報共有して回避ルートを通ったり、
防水の登山靴を履いていったので、ギリギリくるぶしぐらいまで浸かりながら歩いたこともありました。スポーツ用品メーカー、デカトロン、の防水登山靴40ユーロくらいでしたがよかったよ、
山中で道が雨で川になっちゃってるところはもう行くしかなくて
石と石を飛びながら、コケもついてるし滑って時々失敗して膝くらいまではまったりもしながら、刺激的で健康的な毎日でした。
最後の1日だけの巡礼路をアジアからのツアー観光できてた人がいたのですが。
重い荷物とかはバスに置いてきているようで普通の綺麗な白の街ばき用スニーカーで来ていて、水に浸かっていたのが不憫でした。
防水の登山靴がいいです。
スタート地点から山を通ってサンティアゴまで行くので
100km以上歩くにしても等間隔で自分で1日20kmちょうどでやめとこうとか決めれるわけではなく、
次の町まで歩く、そこで日が暮れる前に宿を探して泊まる、というイメージです。
大体次の街までが16kmとかの日もあれば32kmとかの日もあります。
目安としては30分で2km歩ける、でしたが、森の中なので急な上り坂とかあったりで短くてもしんどい日もあります。
例えば、朝8時9時(マイペースに10時くらいだと最後組で他のみんなもう出発していなかったです、問題ないですが)に出たら
お昼は外で持ってきたサンドイッチとかの軽食食べるかちょうどいい場所にカフェあれば入るか、
15時〜17時ごろ次の街について宿探してチェックイン、シャワー浴びて、洗濯回しながら散歩がてら近所のスーパーで買い物して、乾燥機かけて、宿で料理して食べる、共有部で他の巡礼者と話すこともできる、そして21時22時ごろアルベルゲの部屋消灯、という感じの繰り返しでした。
私たちはサンティアゴから逆算して100km以上の街からスタートしたくて
ガリシア州ルーゴ県のアバディンという街を出発地点に決めました、
自身のインスタのハイライトで確認したところ
アバディン→ヴィラルバ→バーモンデ→パルガ→ソブラド→アルスーア→オペドロウソ→サンティアゴと街を歩いてた形跡があります。
5日間なので宿泊はどの街でしたか思い出したら追記します。
アコルーニャ県の県都アコルーニャの大きなバス停から
バスでアバディンまで行きましたが、大きな停留場ではなくて
ここで降りるの?という感じでした、スペイン語心配であれば、
乗る時運転手さんに行き先伝えてた方がいいかもです。
そこから巡礼路は決まっているのでサンティアゴ大聖堂を目指します。
初日到着して速攻暴風雨だったのでアバディンのバス停すぐ近くにあったペンションに滞在しました。
本来、巡礼者向けのホステルでアルベルゲと呼ばれる宿泊施設があるのですが
オフシーズンの11月初旬(10月末までシーズンなのでややずれている)に行ったので場所によっては閉まっていたりして、
少し割高ですがペンションを選んだ日もありました。
巡礼ルート全体としてアルベルゲで1人15ユーロ〜40ユーロくらいでした。
季節によっても変動あるかもしれません。設備の有無も様々です。
カップルで巡礼したのですが、
なんとなく宿のスタッフが一人参加の巡礼者は
部屋を男女分けてくれてるのは感じましたが、
私はパートナーと一緒に巡礼しており、何も言ってないですが
同じ部屋(二段ベットの上下)で女性の多い部屋でした。
キッチン、洗濯乾燥機の有無などはアプリやマップの情報、巡礼者同士の会話、電話で確認などして選びました。
私たちはそんなに積極的に輪を広げたいタイプではなかったので、
ぼちぼち自分たちのペースで無理せず歩いてました、
少し関わった人々は、スペイン、アメリカ、イタリア、台湾、韓国、ブラジルなどから来ていると言ってました。
アルベルゲは街にひとつというわけではなく、多いところ、少ないところのばらつきがあります。
どこに泊まるかは決めてなくても、次の街にアルベルゲがいくつくらいあるのかは把握してから歩いてました。
北の道のルートで5日間巡礼し証明書をもらってきました。
大聖堂まで到着したら大聖堂の事務所があるので、
近くの人に聞いたら場所は教えてくれます。
私たちは当日その場で受け取ることができました。
シーズン中は人が多くて証明書は後日ということもあるみたいなので
旅行の方は日数に余裕持っていってください。
到着後サンティアゴデコンポステラで観光できてよかったです。
巡礼中は長時間だったり
結構ハードだったりするので
素が出てきます。
最初は歩くスピードの違いで
遅い、と急かすな、頑張ってる、
というプチ喧嘩が頻発しましたが、
相手を労り歩いている老夫婦を見たり、
ぼちぼち歩いても予定時間内に到着できることがわかって、
私たちの目標は?
仲良くゴールすること!
と繰り返し復唱しながら
一人では夜道や自然災害の後の危ない道、動物の出没や道あってるか不安で怖かっただろうことも
一人ではしんどくて急な坂道とかあと一歩がキツくて立ち止ってただろう時も
パートナーの声かけや存在もあり気が紛れてなんとか一歩づつ進めました。
大変なことばかり書いてますが
異世界のような森の景色、いつもと違う街の風景、絵本に出的そうな素敵なペンションに泊まることになったり、素敵な思い出が出来ました。行ってよかったです。
長くなったので
読みにくいでしょうから
装備などは別の記事にしますね。