ANA特典航空券活用方法(日本⇔ゾーン3 旅程編)
海外旅行する際、一般的には自分の住んでいる地域の最寄り空港から出発し、場合によっては途中で乗り継ぎ、海外の目的地向かう単純往復をすると思いますが、旅行が好きで1年以内に何度も旅行される方や飛行機が好きで色々と乗ってみたい方には目的地に行くだけでなく、同じ予約内で複数の乗り継ぎ、次の旅行の片道切符も確保しておこうという方法を紹介していきます。また、同じマイル数でこんなルートも作れるんだよーってのを併せて紹介していけたらと思います。
ANAの特典航空券、特に提携航空会社を利用した特典航空券は、ルールを理解した上でルート構築すると1回の旅程で複数の国を訪問できたり、最大で10路線分飛行機に乗れます。
10路線飛行機に乗るのはかなり体力勝負にもなってきますが、色々な航空会社の雰囲気や機内食を楽しんだり、空港での滞在を満喫、乗り継ぎ時間によりますが現地観光できたりと、時間の使い方は人それぞれですが色々なパターンの旅行を満喫できると思います。
今回紹介するゾーン3とは以下のエリア。
グアム、台湾、中国大陸、フィリピン、香港、マカオが目的地となる旅程で、ZONE2も乗継地として設定することも可能なエリアになります。
海外発券という言葉もよく耳にしますが、海外発券とは出発地&帰着地が日本ではなく海外になる発券を指し、今回の紹介は日本出発&帰着です。
まずはANA特典航空券発券のルールから説明。
ANA特典航空券の発券ルール
対象航空会社
スターアライアンス加盟航空会社とスター アライアンス コネクティングパートナーそれぞれの運行便であれば自由に各航空会社を組み合わせて乗ることが可能です。
では、2024年9月現在のスターアライアンス加盟航空会社がどこかと言いますと、
ANA(NH)
エーゲ航空(A3)
エアカナダ(AC)
エアインディア(AI)
中国国際航空(CA)
ニュージーランド航空(NZ)
アシアナ航空(OZ)
オーストリア航空(OS)
アビアンカ航空(AV)
ブリュッセル航空(SN)
コパ航空(CM)
クロアチア航空(OU)
エジプト航空(MS)
エチオピア航空(ET)
エバー航空(BR)
LOTポーランド航空(LO)
ルフトハンザドイツ航空(LH)
深圳航空(ZH)
シンガポール航空(SQ)
南アフリカ航空(SA)
スイス インターナショナル エアラインズ(LX)
TAPポルトガル航空(TP)
タイ国際航空(TG)
ターキッシュエアラインズ(TK)
ユナイテッド航空(UA)
以上25社と
スターアライアンスコネクティングパートナーの
吉祥航空(HO)
を合わせて26社の航空会社を利用することが可能です。
必要マイル数
特典航空券発券に必要なマイル数は、
出発地と目的地のゾーン
搭乗クラス
で決まります。
日本⇔Zone 3の国への往復に必要な最低マイル数は、
エコノミークラス 20000マイル
ビジネスクラス 40000マイル
ファーストクラス 60000マイル
となっており、途中の乗り継ぎ地を行き帰りで変えたりするような、単純往復でない予約する場合は、
エコノミークラス 23000マイル
ビジネスクラス 43000マイル
ファーストクラス 69000マイル
となっています。
ただし、ANAのみのルートかつローシーズンの発券に限り、
エコノミークラス 17000マイル
プレミアムエコノミークラス 30000マイル
ビジネスクラス 35000マイル
となってますので、時期によってはこちらをおすすめします。
旅程作成時のルール
旅程を作成する上で一番重要なのは以下のルールを押さえておくことです。
(ANA提携航空会社特典航空券利用条件
https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/amc/award/tk/usage/)
・出発地からの必要マイル数が最も高い地点を目的地とする
目的地のゾーンによって必要マイル数が変わりますが、例えば出発地を羽田、目的地を香港とした場合に、マイル数が多いシンガポール(ゾーン4)で乗り継ぐことはできません。
・往路・復路それぞれ最初の都市、または最後の都市を経由することは不可
最初の都市、最後の都市を経由って何を言ってんだ?って感じですが、羽田を出発地とした場合に、羽田→伊丹→羽田→香港といったルートで出発地に舞い戻ってくる旅程(復路も同様)は不可と言うことです。
・乗り換え地点の制限
以下のようにエリアの区分でどこを乗り換え地として使用するとこが可能かを示しています。今回の説明では出発地、目的地ともエリア3に該当するのでエリア1, 2を乗り換え地点とすることができないということです。
・出発地からの必要マイル数がより高いゾーンの都市を乗り換え地点にすることは不可。また、乗り換え地点から目的地までの必要マイル数が出発地から目的地の必要マイル数を上回るような乗り換えも不可。
最初に説明しましたが、香港を目的地としてゾーンの異なる、必要マイルも高くなるシンガポールを乗り継ぎ地としてはダメですよーってことです。
・出発地と最終帰着地が異なる場合、同一国内であることが必要。
出発地が羽田なら日本国内ならどこを最終帰着地としても大丈夫ですよってことで、たとえば首都圏に住んでる方がついでに富山に帰省したいなーと思った時に富山を帰着地にしても大丈夫ですよってことです。
よく海外発券を耳にするかもしれませんが、他国を出発地とした場合にその他国内の都市に戻ってくる必要があります。
・出発地と最終帰着地が異なる場合、または往路到着地と復路出発地が異なる場合、同一エリア内であることが必要。
前者は前述した通りですが、後者は香港で遊んだけど、マカオも堪能して香港に戻らず帰りたいなと思った時にこのルールが適用されます。同一エリアなので、乗り換え地点の制限の項目でお話したエリア3が該当しますが、台湾やフィリピンを復路出発地とすることも可能です。
・往路到着地と復路出発地が異なるゾーンになる場合、必要マイル数は各ゾーンで必要とされるマイル数の2分の1の合算
例として日本を出発して香港に到着し、なんらか別の方法で韓国に入国、仁川国際空港を復路の出発地とした場合に適用され、この場合日本-韓国間の必要マイル数はエコノミーで18000マイルなので、23000/2+18000/2=20500マイルがこの旅程で必要なマイル数となります。
途中降機(ストップオーバー)
乗り継ぎ地点で24時間以上滞在することを指しますが、ANA提携会社特典航空券ではANA以外の国際線を含む場合、目的地以外に往路/復路どちらかで1回可能です。
次の旅行の片道切符を確保するにはこれが必須となってきます。
乗り換え
出発空港から目的地までの途中に別の空港に立ち寄って、別の飛行機(あるいは地上交通等使用し別の空港で飛行機)に乗り換えて目的地に向かうことを指しますが、日本国内で往路・復路各2回まで、日本以外で往路・復路各2回まで可能です。
発券時の注意点として、
・途中降機を除き24時間以内での乗り換えであること。
・目的地は乗り換えの回数に含まない。
・地上移動区間がある場合は、両端の都市を合わせて1回の乗り換えとしてカウントされ、途中降機は乗り換え回数に含まれます。
乗継必要時間(MCT)
飛行機から飛行機に乗り継ぐ際は24時間以内に乗り継ぐ必要ありますが、到着してから次の飛行機に乗るまでに最低限空けておく必要がある時間があります。
ANAでは以下の通り、国内線から国際線に乗り継ぐ際に空けておく時間が決められています。
また、海外空港や航空会社によって取り決めが違いますので、必要に応じて調べてみてください。ちなみにエバー航空が台北松山や桃園にて国際線同士の乗り継ぎの際は最低1時間必要です。また、なんらかの理由で航空券を発券できていない場合は、空港によっては一度入国する必要が出てくる可能性がありますので2〜3時間は確保しておくべきでしょう。
日本⇔ゾーン3旅程の例
以上を踏まえ自分で旅程を組んでみるのが理解も深まりよいと思いますが、Xを見ても結構サンプル的なルートを示してくれてる方もいらっしゃるので検索してみるのもありかと思います。
では、実際にルートを組んでみましょう。
色々なパターンを提示したいと思いますので参考になれば幸いです。
まずは一般的なルートから。
ルート画像は、Great Circle Mapper(http://www.gcmap.com/)より作成しています。
台湾単純往復
往路出発地 松山
往路到着地 台北(桃園)
復路出発地 台北(桃園)
復路到着地 松山
往路復路ともに国内2区間の移動をつけた単純往復のパターンです。
台北でルート紹介していますが、ルートの目的地が中国や香港、フィリピンなどの都市でも同様に発券可能です。
場合によっては国内を国際線出発前日に最寄り空港から移動、または日本帰着後に翌日最寄り空港へ向かうパターンが発生するかもしれませんが、24時間以内の移動なら問題はありません。また、単純往復だったらANAのみで旅程を組んだほうがよい場合があります。
以下に示しますがANAのみのルートでローシーズンに該当する時期の航空券を選択する場合は、必要マイルが17000マイルと少なくなるからです。
往路出発地 松山
往路到着地 台北(松山)
復路出発地 台北(松山)
復路到着地 松山
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