COCOON(月の翳り)を見たよ感想
※グランギニョルは号泣しすぎて何も書けず、マリーゴールドはびっくりしすぎて何も書けなかったのでいきなり繭月まで感想が飛んでいますが、どちらも履修済みです※
アンジェリコ様がしんどい。
ラファエロもしんどい。
ディエゴもジュリオもエミールもしんどい。
みんなしんどい。
誰も死んでないのに。
誰も!死んで!ないのに!!
【アンジェリコ様の話】
※私がめちゃくちゃアンジェリコ様に感情を寄せているので、自解釈と感想が入り乱れて酷い乱文になっていると思われます。
アンジェリコ様があんなにラファエロのこと大好きで大好きで大好きだとは思っていなかった……。
もともとちょっとツンケンしながら、でもお互い認め合ってるところはあって……だと思ってたのに、アンジェリコ様ラファエロのことめちゃくちゃ好きだった。え〜……知らん……そんなん知らん……。
ラストシーンでアンジェリコ様が泣くところ大号泣だったんですけどホント無理…。薔薇ばっさー落ちてきたのはビックリしたけど、その後に冒頭の「泣き虫アンジェリコはもういない」持ってくるのずるすぎて涙腺爆発した。泣き虫は卒業したはずなのに泣いちゃうんだ……。アンジェリコ様、ラファエロとの決別が本当に辛かったんだ。
人様の解釈だけど「花びらは体じゃなくて心が流した血の表現なんじゃないか」っていうのを見て、すごい解釈だ……と思うのと同時にめちゃくちゃ納得して、最後のアンジェリコ様の心ズタズタじゃんかと思って泣きました。心が流した血だとしたら、ラストシーンではそれに飲み込まれてしまったわけで。ラファエロとの別離がアンジェリコ様にそこまでの苦しみと痛みを与えたのか。
アンジェリコ様が泣いてしまう姿、あまりにもあまりにもしんどくて無理…。
駆け寄ろうとしたモローを止めたジョルジュ、良かったですね。そっとしておくのが1番だものね。泣くだけ泣かせてあげてほしい。これは勝手な推測だけど、あれからアンジェリコ様はまた泣かなくなったんじゃないかな……。あれが最後の慟哭だったんじゃないかな。辛すぎるな。
最後の最後までラファエロに「行かないでくれ」って言ってたのが、キツくてキツくて。アンジェリコ様が求めたのは愛情で、自分を必要としてくれる人が欲しくて……寂しかったんだろうなぁ……。父親には期待されず、愛情も向けられず、そんな中で唯一の友達であり「自分と似ている」ラファエロに全感情を捧げてしまったんだろうなぁ。激しい理想化と押しつけはあったけど、理想化されたラファエロがアンジェリコ様にとっての心の拠り所で、理想化されていた友情が心の支えで、それがディエゴたちと出会ったことで少しずつ少しずつ壊れていってしまって。ラファエロがアンジェリコ様の理想像から離れていったわけだけど、でもアンジェリコ様がした「ラファエロの理想化」は完全に自分のワガママではあるんだよね。そうあってほしい、という願い。
ひょっとしたらそのアンジェリコ様の気持ちもラファエロにとっては呪いになり得たのかもしれない…また苦しむことになりそうで怖いからあまり考えないようにしよう。
ラファエロには誇り高き貴族のままで、父親に期待されながらそのプレッシャーと闘う姿のままでいてほしかったんだな…。それがおかしくなっていったからアンジェリコ様もあんな風になったのかな…。cocoonのせいもある…ドナテルロ…。
理想から遠ざかっていくラファエロを見てどんどんヒスっていくのも見ていて辛かった。
「僕たちに近寄るな」感。何人たりとも自分とラファエロの間に立ち入らせない感がすごくて。キャスパレ、アンジェリコ様とラファエロの間にディエゴがいる構図がかなり印象に残ってるんだよなぁ……。割って入ったような……そういう構図が……。
でも親からの愛情が無かったわけではないと思うんだ。ゲルハルト卿だって期待してなかったわけないじゃん。出生はめちゃくちゃな経緯だったけど、その経緯があるから余計にさ……。
ダリ卿だってそうだよ……。ラファエロにも愛情向けてくれてたと思う。何でなの……どこで……どこでそうなった……どうして……。
グランギニョル見てアンジェリコ様にフラの血が入ってないことを知っているだけに、アンジェリコ様が「フラの血」「特級貴族」の話をするたびに胸が痛みました。でもアンジェリコ様は間違いなくフラの人間だよ。特級貴族だよ。『高貴さは血筋にあらず、心にあり』って跡部景吾も座右の銘で挙げてたよ。そうだよ、そういうことだよ。
TRUMP見た段階だとアンジェリコ様って親の権力を盾にしてやりたい放題やってる激ヤバ貴族だったけど、お父様とフラ家の名前を初めて使ったのってラファエロのためだったんだな……。無理すぎ……。
最初はウルのことも可愛く思ってたっぽいのに、やっぱりラファエロがアンジェリコ様じゃなくてウルを選んだから……憎しみとか嫉妬とかもあるのかな。
ライネス流れだす場面でのアンジェリコ様の
「お前さえいなければ…!」
って発言。
ディエゴに言ってるのかと思ったらウル(エミール)で、アンジェリコ様も錯乱してるのかエミールなのに殴りにいっててもう何かもうどうしたらいいのやら。エミールめちゃくちゃ可哀想じゃん。
あそこで選択を迫ったディエゴじゃなく、結果的に選ばれたウルに憎悪を向けたことがアンジェリコ様の全てなのかもしれない。
ラファエロに選ばれたかった、ラファエロを苦しめたくなかった。ラファエロに選ばれたウルが憎い、ラファエロを苦しめるウルが憎い。そういうことなのかも。
父親からの愛情を独り占めしたウルにラファエロが少なからず嫉妬していたみたいに、ラファエロに選ばれたウルにアンジェリコ様は嫉妬したんじゃなかろうか。アンジェリコ様はラファエロさえいてくれれば良かったんだものなぁ……。
アンジェリコ様…。想像の5000倍はラファエロに執着してたアンジェリコ様…。ラファエロみたいになりたかったアンジェリコ様…。「行かないでくれ」と声を上げたアンジェリコ様…。ラファエロとの決別に声を上げて泣いたアンジェリコ様…うっ、うぅぅう…!
【ラファエロの話】
cocoon投与されて繭期がえらいことになったときのラファエロの「僕のことも見て」が痛切すぎて涙が止まらなくなりました。
「お父様のような立派なヴァンプになる」ことがどれだけ大変なことで、どれだけのプレッシャーになっていたことか……。
いい子でいないといけない、立派なヴァンプにならないとらいけない、っていう想いから我が儘も言えなかっただろうしなぁ……。ウルがいないことでホッとしたっていうの否定してたけど、でもそうだろうと思う。だって……キツいよ、そんなの……。
感情をアンジェリコ様の方に寄せすぎてラファエロの気持ちがほぼ汲み取れないんだけど(頑張れよ)、アンジェリコ様かウルかの選択を迫るのはあまりにも酷だったと思う……。それでも自らの意思でウルを選んだわけだけど。
ラファエロはウルのことをちゃんと愛してあげられていたんだな……って思えたのは良かったです。ただ見てるときは「アンジェリコさま……!!」って泣いてたからちょっと……分かんないけど……。
ラファエロが最後まで縋っていたアンジェリコ様を置いて行ってしまったのは、あそこでアンジェリコ様の手を取っても何も変わらないと判断したからなのか、今後のラファエロにとってアンジェリコ様は必要ではないと感じたからなのか、一度切り捨てた友人ともう一度やり直すなんて虫のいいことはできないと考えたからなのか、それもよく分からなくて……。星の方見れば分かるんだろうか……。ほんと何一つラファエロのこと分かってないっていうか、解釈もままならないな。
【ディエゴとジュリオとエミール】
ディエゴが養護院抜け出してきたのがソフィがきっかけだったのマジで死ぬかと思った。ソフィじゃん。また…ソフィじゃん…。辛いわ……。
お父様に愛されたかった者たちの寂しさと孤独の暴走だったのかな。でもラファエロもアンジェリコ様も愛されてたと思うんだよ……。分かんないけど、そうだと思うの。何回も言うけど。それなのに何でなんだろう……何で……。でも伝わらなかった愛は無かったことと同じかもしれない……。
ディエゴの「嘘」もキツかったな……。イニシアチブの掌握で、命令したことで得た「愛」か。末満さんなんでそんなん思いつくの?
ディエゴは血にも階級にも縛られないという意味でアンジェリコ様とは真逆の位置にいる「ラファエロに影響する人物」かと思ってた。真逆といえば真逆だったけど、でも「立ち向かおうとするアンジェリコ様」と「逃げようとしていたディエゴ」では最初の印象とは全く違う『真逆の位置』だったな……。
ラファエロはディエゴに影響されて変化を見出していったのに、そのディエゴが全部嘘だったんだものな……。絶望しかない。ラファエロも絶望、アンジェリコ様も絶望。何でそんな酷いこと思いつくの??
ディエゴ可哀想が過ぎたから、ちゃんと越繭できたらいいな……。焼け落ちるなよヘルクラン。目指せポジティブダンピール。
清涼剤はエミールとジュリオちゃんだったな…。
ジュリオちゃんの「友情はここに置いていく」発言がぶっ刺さって辛い……しんどい……でもそう、確かに友情はあったんだよね。ありがとうジュリオちゃん、ありがとうエミールありがとう……。
エミールが最後に友情の確認してくれたの、良かった、希望じゃん……。さすが希望の繭期……。ディエゴとジュリオちゃんとエミールの間の友情……ありがとう……。ラファエロとアンジェリコ様の友情も繭期のせいじゃないって言ってくれてありがとう……。まあ2人の友情はエミールにも決裂したと判断されたけど……。
いやジュリオ〜…!!ジュリオちゃんあんなんオタクがみんな好きなやつじゃん(クソデカ主語)。「退屈しのぎしてるだけ」って言いながらしっかり友達だったじゃんもうほんとジュリオちゃん越繭できて良かったよ…。
ディエゴもエミールもジュリオちゃんもTRUMPにはいなかったから「みんな死ぬんだ…どうせまたみんな死ぬんだ…。ドナテルロも死ぬ、ここにいる奴らみんな死ぬ」と思ってたのに誰も死ななくて良かった……いや何も良くないけど。
ジュリオちゃんもエミールも上級貴族なんだし、あのクランの卒業生だし、自分たちの過ごしたクランが焼け落ちたという情報は確実に耳に入っているよね。ラファエロの死もアンジェリコ様の死もたぶん分かったよね。
どんな……どんな気持ちで……。
あの子たちって人間味(吸血種だけど)があったから、ひょっとしたら人知れず泣いてくれるかもしれない。
ラファエロやアンジェリコ様の死を悼んでくれる誰かがいるだけでいい。それだけでいいよ。死を悲しんでくれる人は確かにいたんだよ……。
【その他もろもろ】
まとめるのもしんどくなってきたから、もう手当たり次第につらつらと。
感情を揺さぶられすぎて繭月はわけが分かりません。
・ラファエロとアンジェリコ様、双方が反対の方向を向いて歩き出してしまったわけではなく、歩き出したラファエロに対してアンジェリコ様だけが昔のラファエロに固執してその場に留まってしまったがゆえに生まれてしまった地獄だと思う…。
アンジェリコ様の方がラファエロに見切りをつけてTRUMPのときのぶっ飛び具合だと想像していたから、まさかラファエロの方から切ってしまったとは。そしてアンジェリコ様がそこにしがみついてしまっていたとは。
いや無理なんだよ……こういう関係にめっぽう弱いから……引きずってしまうわけなんですよ私は。
・ラファエロもアンジェリコ様もお母様が生きていればまた違ったかな…と思ったけど、ラファエロはまだしもアンジェリコ様は余計に地獄になりそうだから…だめだ…。アンジェリコ様は望まれて生まれてきた子ではないのか…?
ラファエロもアンジェリコ様もディエゴも「父に愛されたかった」っていう共通の欲求があるのがキツい。ジュリオとエミールはその辺り大丈夫だったんかな。
いやアンジェリコ様が母親にすら愛してもらえてないのあまりにキツい。でもゲルハルト卿は…愛してくれたんじゃないの…?避けてしまったのかな…ねえゲルハルト卿…ねえ…。アンジェリコ様は…どうして…「天使のような」って意味の名前をつけられてる時点で愛されてないわけがないんだよ…。あの世界の言語はわからんけど…。母親はマリアさんだし…聖母の名前なんだよなぁ……。
・ジョルジュとモローが貴族狩りとか言って色々やらかしてたのめちゃくちゃたまげた。最初からアンジェリコ様について回ってたわけじゃなかったんだ。それどころかバチボコに攻撃してたんだ。
命ぜられずとも膝をついて頭を垂れたのが凄かったな。自らの意思で従わせるだけの何かがあのときのアンジェリコ様にはあったんだな。相当ヒスってたけど。
・ドナテルロ顔が美しすぎて「まじで?」ってなったし、ミケランジェロめちゃくちゃ可愛くて「女の人?」って思った。喋ったら男だったから顔と声のギャップが凄かった。
・ディエゴがジョルジュとモローのイニシアチブを掌握した後、アンジェリコ様が掌握し直したけど、あれはアンジェリコ様がフラの人間だから上書きできたわけじゃなくて、ダンピールと純血だと純血の方が力が強いから……ってことでいいんだよね?もしあの掌握合戦がラファエロとアンジェリコ様だったらラファエロの方が上書きできるんだろうか……。デリコ家の人間だし。
・ディエゴがダンピールだと分かったときのアンジェリコ様のブチギレ具合が凄くて。「ダンピールごときが」っていうのが……すごくて……。あまりちゃんと覚えてないんだけど、アンジェリコ様が階級を気にし始めたのって(自分より下の貴族に話しかけられたときに全く取り合わなかったあたり)、あれ割といきなりだったような。
なんで急にツンとした態度になったんだろう。ラファエロととの間に亀裂が入り始めた辺りからだから、情緒が不安定だったのかな。その不安定さから下級貴族に当たってしまったのかな。ちょっと分からなかった。
自分とラファエロを引き裂いた切っ掛けになったディエゴが自分よりずっとずっと劣るダンピールだと知ったとき、そりゃアンジェリコ様はダンピールそのものに激しい憎悪を抱くだろうなと。上級貴族相手ですらツンツンしてたのに、それが貴族ですらないダンピールなんて。
で、それを踏まえて、ウルがダンピールだって分かったときのアンジェリコ様の気持ちよ。
それはもう……それはもう、荒れに荒れたんじゃないの。感情が。自分とラファエロを引き裂いたディエゴはダンピール。ラファエロに選ばれたウルもダンピール。
大嫌いなダンピールに、2回もラファエロを奪われたわけで……。情緒ぐちゃぐちゃになってしまうよ……。
つらい……しんどい……アンジェリコ様……。
・ティーチャー陣の過去が垣間見えたの、良かったな。ミケランジェロ、昔から優しい人なのかな。剣を持って戦ってるところ、可愛くてかっこよかったです。
ドナテルロはほんとに反省して。自分の幻想のために繭期の子どもたちを利用すな……。あとクラウスはどこにいたんですか。どうしてあんなに心を乱していたんですか。みんなアレン探してたじゃん……何……。
ということで、これからまたTwitterではつらつらと書き連ねていくかもしれないけれど、繭月の感想でした。8割くらい呻いてるだけだった気もする。
アンジェリコ様に幸あれと願えども、もう無理な話なんですよね……。どうして……どうしてなんだろう……。
こんなに引きずるとは思わなかったよ……。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?